別名義:バーナビー・ロス(Barnaby Ross)
本格黄金時代を代表する推理小説家コンビ。
作家活動とともに、埋もれた才能の発掘やアンソロジー編纂など編集者としての手腕も輝く。プロデュース能力の高さに脱帽。
生涯
幼少期から親しい従兄弟同士であり、成人後、就職してからも付き合いは濃かった。やがてふたりで推理小説を作り上げ、処女作『ローマ帽子の謎』発表当初から名声を得る。
EQMM(エラリ―クイーンミステリマガジン)発行、数多のアンソロジー企画・編纂など高いプロデュース能力を有する編集者、完成度の高い小説作品・ラジオドラマの創作者として多くのジャンルが全盛を極めるアメリカで本格推理小説の発展に献身し続けた。
本格推理小説の養護者 エラリー・クイーン
1期 国名シリーズ発表~(1930年代前半)
2期 ~『ドラゴンの歯』発表(1930年代後半)
3期 ~『最後の一撃』発表(1940年~1950年代後半)
4期 以降
ダネイが考案したプロット・トリックをもとにふたりで議論を重ねてリーが執筆するスタイルを実行、数々の質の高い作品を上梓する。
精巧と大胆を両立させた推理構築や“読者への挑戦”など、現代の本格推理小説へ多大な影響を与えた。
小説家に限らず放送作家や編集者としての手腕、バーナビー・ロスの名義を利用したクイーン&ロス2人2役対談やその後の展開……まさにエンターテイナーの鑑。
だからこそ、後期の代筆・名義貸しについて口惜しい……。
探偵役
エラリー・クイーン、ドルリー・レーン、ジュナ のページは作成中です。
もう少しお待ちください。
クイーン親子 シリーズ
☆個人的には、まず〝国名シリーズ〟と呼ばれる長編9作品をお好きな順で読破するのがオススメです。
短編84作・長編34作・ドラマ系300作以上は エラリー・クイーン を探偵役とした作品である。
ルドリー・レーン シリーズ/悲劇4部作
バーナビー・ロス名義
発表されたのは1932年、1933年(国名シリーズ初期のころ)
☆個人的には、〝X〟〝Y〟〝Z〟〝さいご〟の順で読み進めるのがオススメです。
長編4作は ドルリー・レーン を探偵役とした作品である。
見習い探偵ジュナ
☆個人的には、『黒い犬の秘密』がイチオシです。
長編9作は ジュナ を探偵役とした作品である。
(リーまたはダネイ監修、サミュエル・D・マッコイまたはフランク・B・ロング執筆を含む)
おすすめノンシリーズ
『ガラスの村』
長編作品 後期の問題作
発表:アメリカ合衆国
1954年
原題:『The Glass Village』
ニュー・イングランド北部に位置する閉ざされた村。
画家の老女が撲殺され、目撃証言によってひとりの移民の男が疑われた。
男は盗難の事実は認めるが、薪割りのために訪問したと殺害を否定。しかし、薪が見つからず、村人らは男を犯人と断定・私刑を下そうとする。
退役軍人ジョニー・シンによって丁寧に真相が明かされていく社会派ミステリ。
『ミニ・ミステリ傑作選』
短編集 2000文字以下のミステリ集合
エラリークイーン編纂
初版:1969年
原題:『Ellery Queen’s Mini Mysteries』
(ネタバレしてしまいそうで怖いので、あらすじは省略します。
すみません。)
収録30作 (収録順/題名・著者名のみ)
ミニントロダクション エラリー・クイーン
最初のミニ・ミステリ
『探偵業の起源』 ニュートン・ニューカーク
ミニ犯罪小説
『百万に一つの偶然』 サミュエル・ホプキンズ・アダムズ
『ハリウッド式殺人法』 スティーヴ・アレン
『タイミングの問題』 シャーロット・アームストロング
『逆の事態』 フィリス・ベントレー
『生きている腕輪』 ロバート・ブロック
『保安官、決断を下す』 ロアーク・ブラッドフォード
『ウェディング・ドレス』 ルイス・ブロムフィールド
『検死審問』 マーク・コネリー
『カードの対決』 トマス・B・コステイン
『牧師の汚名』 ジェイムズ・グールド・カズンズ
『演説』ロード・ダンセイニ
『隣人』ジョン・ゴールズワージー
『わたしの目の黒いうちは』アントニー・ギルバート
『月の光』W・ハイデンフェルト
『詐欺師カルメシン』ジェラルド・カーシュ
『パンベ・セラングの限界』ラドヤード・キップリング
『豹男の話』ジャック・ロンドン
『信用第一』フィリップ・マクドナルド
『パール・バトンはいかにして誘拐されたか』キャサリーン・マンスフィールド
『最善の策』フェレンツ・モルナール
『殺すか殺されるか』オグデン・ナッシュ
『スタジアムに死す』ロバート・ネイサン
『良心』エルマー・ライス
『真実の物語』ディラン・トーマス
『Rien Ne Va Plus』アレグザンダー・ウールコット
ミニ・ミステリ
『婚礼の池』ゾーナ・ゲイル
『壁の中へ』ヴィクター・カニング
『青ペンキの謎』アンナ・カサリン・グリーン
『幽霊屋敷』オリヴァー・ラ・ファージ
『ある老人の死』アーサー・ミラー
『ダヴ・ダルセットの明察』クリストファー・モーリイ
『開かれた窓』〝サキ〟(H.H.マンロー)
ミニ・クラシック
『絶妙な弁護』作者不詳
『サンチョ・パンサの名探偵ぶり』ミゲル・デ・セルヴァンテス
『子守歌』アントン・チェーホフ
『手袋』チャールズ・ディケンズ
『ナイフの男』アレクサンドル・デュマ
『復讐』ギイ・ド・モーパッサン
『正義の費用』ギイ・ド・モーパッサン
『わたしの懐中時計』マーク・トゥエイン
『犬と馬』ヴォルテール
ミニ・シャーロッキアーナ
『これ以上短縮できない探偵小説、
または、髪の毛一本が運命の分れ目、
または、超ミニ殺人ミステリ』スティーヴン・リーコック
『パラドール・チェンバーの怪事件』ジョン・ディクスン・カー
『アダムとイヴ失踪事件』医学博士ローガン・クレンデニング
『探偵の正体』マーガレット・ノリス
ミニ探偵
『見えないドア』マージェリー・アリンガム
『消えた暖房炉』エリック・アンブラー
『イニシャル入り殺人』ローレンス・G・ブロックマン
『火星の犯罪』アーサー・C・クラーク
『ペントハウスの殺人』ジョージ・ハーモン・コックス
『川べりの犯罪』エドマンド・クリスピン
『殺人のメニュー』C・P・ドンネルJr.
『ダウンシャーの恐怖』アンドルー・ガーヴ
『ティー・ショップの暗殺者』マイケル・ギルバート
『シカゴの夜』ベン・ヘクト
『二十年後』O・ヘンリー
『アプルビイ警部最初の事件』マイケル・イネス
『殺人のにおい』ロックリッジ夫妻
『ビーグルの鼻』アーサー・ポージズ
『角砂糖』エラリー・クイーン
『土曜の夜の殺人』パトリック・クェンティン
『馬を飲み込んだ男』クレイグ・ライス
『ロンドン夜話』マージェリー・シャープ
『サンタのパトロール』レックス・スタウト
『神隠し』ジュリアン・シモンズ
最後のミニ・ミステリ
『決め手』アントニー・バウチャー
アンソロジスト=エラリー・クイーン 戸川安宣
以上、エラリー・クイーンが創造した3名の探偵役。
それぞれの活躍、どうぞ刮目あれ!
関連