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ファイロ・ヴァンス

前半6作のヴァンスをイメージしました。

長編12作品・短編9作品の原作における探偵役として活躍。
アメリカ古典推理小説の黄金時代のパイオニア。

心理分析から謎を解明していく方法を採用している。
学者然としている印象。

心理から真相を見通す学者肌

住所 アメリカ合衆国
    ニューヨーク州マンハッタン東38番街屋上庭園付きアパート

遺産で悠々自適に暮らしており、トルコ産のコーヒーや高級葉巻、ナポレオン・ブランディー、ポーカーを好む。
また、歩くことは嫌いだが、スポーツには積極的。芸術品収集や音楽鑑賞を含めて博識&多趣味。
知的好奇心がこうじて犯罪学に興味を示し、非公式で友人マーカム地方検事からの相談を引き受ける。
犯人の心理を詳細に分析することで真相を解き明かしていく。





活躍する作品

長編作品

『ベンスン殺人事件』

『カナリア殺人事件』

『グリーン家殺人事件』

『僧正殺人事件』

『甲虫殺人事件』

『ケンネル殺人事件』

『ドラゴン殺人事件』

『カシノ殺人事件』

『ガーデン殺人事件』

『誘拐殺人事件』

『グレイシー・アレン殺人事件』

『ウィンター殺人事件』

短編集作品

『緋色のネメシス』

『魔女の大鍋の殺人』

『青いオーバーコートの男』

『ポイズン』

『ほとんど完全犯罪』

『役立たずの良人』

『嘆かわしい法の誤用』

『能なし』

『ドイツの犯罪の女王』

☆補足説明


☆『The Clyde Mystery』(1932年)
脚本
探偵役:クラブトゥリー博士→ファイロ・ヴァンス
    (内容に変更無し)

ラジオドラマのノヴェライズ
(邦訳無し 英語の勉強にどうぞ!)

『The Backstage Murder Case』

『The Eagle Murder Case』

『The Golden Murder Case』

『The Butterfly Murder Case』

『The White Murder Case』

『The Vanilla Murder Case』

『The Brotherly Murder Case』

未完成・未発表作品

The Autumn Murder Case

The Powwow Murder Case


短編9作・長編12作・ラジオドラマ7作・未完成2作は ファイロ・ヴァンス を探偵役とした作品である。





『ベンスン殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1926年
原題:『The Benson Murder Case』

証券会社経営者ベンスン氏がニューヨークの自宅で射殺された。
同行を望んだ旧友ファイロ・ヴァンスを連れて現場へ到着したマーカス地方検事。物証やアリバイに関するものは確実性が低いと主張したヴァンスは、捜査をのらりくらりと挑発しつつ引っ掻き回していく。一方、心理面から犯人像を推理する。
古典推理長編の様式美を感じる一作。



『カナリア殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1927年
原題:『The Canary Murder Case』

ブロードウェイのナイトクラブでカナリアと謳われた美女マーガレット・オウデルが密室の自宅アパートにて絞殺体で発見された。
事件当夜、被害者のアパートを訪れた複数人から4名にまで絞られた容疑者たち。一方、誰もが決め手に欠けてしまい、ヴァンスはポーカーで彼らの心理を探っていく。



『グリーン家殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1928年
原題:『The Green Murder Case』

ニューヨークのはずれに邸宅を構えるグリーン家には、いがみ合う5名の子どもたちが住んでいる。長女と三女が拳銃で射殺された事件を皮切りに、次々と一家の物が殺害されていく惨劇が幕を明けた。
憎悪と嫉妬がはびこる中、一家皆殺し計画を実行していく姿の見えない殺人者――ヴァンスは犯人を特定することができるのか?



『僧正殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1929年
原題:『The Bishop Murder Case』

高名な学者の姪に想いを寄せる男のうち、ひとりジョーゼフ・コークレーン・ロビンが矢で射殺され、ひとりスパーリングは姿を消した。
マザーグースの童謡に見立てて殺害されていく被害者たち。現場近くの郵便受けには、”僧正”による事件を示唆する内容の書き留めが残されていた。
独自の分析を行って犯人像を絞り込むヴァンスは、ついに”僧正”と対決する!



『カブト虫殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1930年
原題:『The Scarab Murder Case』

エジプト博物館・黄泉の神アヌビスの前で発見されたエジプト学者の遺体。そこに残されていた犯人を指名し得る甲虫スカラベをモチーフにしたスカーフ・ピンだが、反面、ヴァンスは完璧すぎる状況に違和感を覚えた。
二重、三重に用意された悪意を前に、苦悩と失敗を重ねながらも曇らぬ慧眼の持ち主ヴァンスはついに真相へたどりつく。



『ケンネル殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1931年
原題:『The Kennel Murder Case』

密室で発見された遺体は、頭を殴られ、ろっ骨が折られ、背中を刺され、極めつけに頭を拳銃で撃ち抜かれていた。
奇妙かつ不可解な遺体は殺害されたのだと推理したヴァンス。次々と登場する動機と機会を持ち合わせる犯人候補たち。
状況を打開するため、ヴァンスは中国陶器とスコッチテリアとともに立ち向かう。



『ドラゴン殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1933年
原題:『The Dragon Murder Case』

マンハッタンの豪邸。酔い覚ましに天然の巨大プールへ率先して飛び込んだモンタギュが浮かび上がらなかったため、友人が通報して捜査が開始される。
水を抜いたプールの底からドラゴンの足跡が発見され、後日、別の場所でモンタギュはドラゴンに襲われたような遺体として見つかった。
モンタギュを殺したのは伝説のドラゴンか、それとも……?



『カシノ殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1934年
原題:『The Casino Murder Case』

奇妙な手紙で呼び出されたヴァンス。そこで夫婦がそれぞれ別の場所で毒を盛られ、妻が死亡した事件に遭遇する。しかし、遺体の体内からは毒が検出されなかった
捜査は暗礁に乗り上げたかに見えたが……ギャンブル、謎の手紙、遺産問題、痕跡が残らない毒の正体……華やかな演出とミステリ・ガジェットに富んだシリーズ異色の一作。



『ガーデン殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1935年
原題:『The Garden Murder Case』

謎のメッセージを受けたヴァンスは、ガーデン家のペントハウスを訪れた。
何事もなく世紀のビッグレースの中継に集中する人々。レース終了と同時に、屋上から一発の銃声が響いた
そこへ駆けつけると、男性が頭を撃ち抜き絶命していた。
誰もが自殺と疑わない中、ヴァンスの脳裏に浮かんだのは謎のメッセージだった。



『誘拐殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1936年
原題:『The Kidnap Murder Case』

ガーデン殺人事件解決に際し、一息ついたヴァンスのもとへ知らされた奇怪な誘拐事件。旧家の息子が誘拐され、現金5万ドルの身代金を要求する紙片が残されていた現場の検証を終えたヴァンスはひと言、つぶやいた。「彼はもう死んでいるかもしれない」
行方不明になる夫人、奇妙な毛筆の印が付着した脅迫状……偽りばかりの証拠から導き出される真実は?



『グレイシー・アレン殺人事件』

長編作品
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1938年
原題:『The Gracie Allen Murder Case』

凶悪犯ベニー・ペルリンツィは看守殺害後に脱獄した。
彼を裁いたマーカム地方検事への報復が警戒され、投獄前に親しかったカフェー〈ダムダニエル〉を経営するダニエル・マーシュと歌姫ディクシー・デル・マールを監視することになった。
その夜、カフェーで発生した奇怪な密室殺人事件
被害者の妹グレイシー・アレンと知り合ったヴァンスは探偵を志す彼女に捜査を指南する。



『ウィンター殺人事件』

長編作品 (巻末に探偵小説論、推理小説20則を収録)
発表:スクリブナー社(アメリカ)
   1939年
原題:『The Garden Murder Case』

マーカム地方検事からの依頼により、バークシャーズ・ワインウッドに位置するレクスン邸に滞在して家長の収集品のひとつであるエメラルドの首飾りの盗難を防ぐことになったヴァンス
息子の盛大な帰宅パーティに招かれたニューヨーク社交界の常連たちの中に紛れ込むのだが……
発見されたふたつの死体、エメラルドの首飾りの盗難――精巧な論理が導く事件の真相とは?




☆巻末に『探偵小説論』収録

『ファイロ・ヴァンスの犯罪事件簿』

短編集 日本独自編纂
発表:論創社(日本)
   2007年

1929年に発表された、犯罪実話をフィクション風にしたもの
(日本独自編纂の短編集『ファイロ・ヴァンスの犯罪事件簿』に収録)






衒学文学をご堪能あれ!

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