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『誘拐されたので解決RTAします!』_創作レポート

「アンドロメダ座だぞ」と早口で言えるようになりたいです。
ほんとーに活舌がお亡くなりでいらっしゃいますもので。いや、言える方がすごいのであって言えないから悪いってわけでは無いと信じておりますけれども。



それはさておき。
2024年5月19日に開催された文学フリマ東京38に向けて書き上げた『誘拐されたので解決RTAします!』について、どのように執筆を進めたか詳らかにします!


執筆において最初に躓いてしまう原因のひとつは「何を書けば良いのかわからない」ことだと思います。
そのとき、

・何を考えれば良いのか

・どのようにアイディアを深めていけば良いのか

ボトルネックはおもにこの2つでしょう。
きっと、どのように描いたか把握できれば、執筆に興味がある方はミステリが書きやすいと思うんです。
ただ人様の作品ではそれができないので、わたし書いてやりましたわ☆
(回文にはなりませんでした。わたし負けましたわ)



もっっっのすごく長いので、正直、最後までお読みいただくのは大変でしょう。

・執筆は、きっかけ云々よりも「書くしかない状況」を用意するほうが進みやすい(進めるしかない)

・わたしなりの「文学=言葉で表現される作品における新しい文章表現を創造するための懐の深い学問」を模索
  今回は、「わかる範囲のわかりにくさ」を考えた

・構想段階では、テーマ、コンセプト、人物、シーン構成、文章についてアイディアを深めた
  わからないところは、知識ドーピングbyネット
  構想をもとに執筆を進めた

・執筆中にはPC横にメモ用のノートを用意して書き進めた
  痕跡は、あるていど整理されてるものからぐちゃぐちゃで読めないものまで、品揃え抜群

・製本作業については、先輩方のご意見を参考にした
  今後は色々試して好きなのを見つけたい

・作中と現実との、予期しない関連が嬉しかった
 (5月10日の低緯度オーロラ!)

・次回以降のレポのためにも今回の反省を活かしたい

・ぜひ執筆に挑戦して欲しい
  本レポは、あくまでもわたしの最新実験結果
  もっと素敵な作品を描きたい方は、ぜひ執筆に取り組んで欲しい
  その際、一部だけでも参考になれば嬉しい

情報量はともかく、要約すると、こういうことです!
それでは。
なお「読むぞ」という奇特な方は、どうぞお読みくださいませ!!






目次

書くきっかけ

以前よりのんびりカメさんペースでミステリを書いておりましたが、ひとりで長編(10万文字程度)のノンシリーズを描いたのは初めてです。わたしの認識しているかぎり。
ですから、今回の執筆方法を用いるのも初めてです。
執筆実験しようと思ったおもな理由は2つ。

・論文関連のあれそれが完了したこと
  説明不要、とんでもない開放感でした。

・【新生ミステリ研究会】に所属したこと
  本研究会は、〝小説家になろう〟に生息するミステリに魅せられた者たちの集まりです。
  研究会には1月27日時点でフライング入会&ペンネーム変更はしましたが、論文のほうをどうにかした2月に改めてメンバーとして活動する運びに。

また、1月24日に〝小説家になろう〟のミステリ文豪のおひとりが綴られた、文学フリマ京都の参加に関する活動報告のコメント欄にてわたしが書き散らした「文学フリマ東京に参加したいです!」のこともありまして、【新生ミステリ研究会】に献上する&文学フリマに参加するための作品を書こう!!
と、なりましてございます。
解放感とともに、ちゃんと頭を使って考えたミステリを書こうと思い立ったわけです。いままでは雰囲気と勢いで押し通しておりましたもので……汗

こうしてちゃんと書かなければならない状況に陥ることができました。
そう、書くしかない状況になればどうにかするしかないんです。どれほど計画を立てるのが下手であろうと期限に間に合わせるしかなくなります。恐ろしいですねー。




構想・アイディア

〝文学フリマ〟とは、自らが文学だと信じるものを出品する展示即売会。(文学フリマ公式サイト
ですから、わたしが文学だと信じられるものを書く必要があります。

……文学とはなんぞや。

まずはこの疑問をどうにかしなければなりませんね。ああ、気が遠くなる道のり。歩くから到着してくれたまえ。
さいわい「学」がついているから学問の1種だろうと予想はつきます。
が、「文」よ。
君は何モノなんだい??


〇文学
詩歌、戯曲、小説・物語、評論・エッセイ・随筆のような、言語によって表現される芸術作品のこと。文芸。
文芸を研究する学問のこと。小説や詩歌などの主に人間の感情や思想を文字で表現した作品、講談や落語など話し言葉を用いる口述話芸のこと。
作者の構築した虚構世界を通して作者自身の思想・感情などを表現して読者に訴えかける芸術作品のこと。
古典中国語に由来する。学芸・学問一般をさしており、芸術作品を意味していなかった。
虚構性、道徳性、特殊な言語使用、非実用性、規範性の5つの要素が組み合わされたもの。言葉の力が成すもの。


〇文芸
言語によって表現される芸術。言語によって表現される芸術の総称。学問と芸術。文学作品。芸文。
既存の作品ではなく、新しい文章表現を創造する芸術の総称。文学とその他の芸術。
口承文芸、伝承文芸、通う文芸など無文字文化も含まれる。ことばによる芸術。言葉を表現手段とした芸術。
とりあえず、ものすごく広い範囲を指している。


わたしが軽く調べた範囲では、おおよそ上記のような雰囲気。調べ過ぎたら泥沼にはまると思った時点でやめました。この時点でも軽く混乱してますけれども。
……わからんよ。わたしの日本語力を過大評価しないでくれ!
ひとまず、「言葉で表現」される作品における「新しい文章表現を創造」するための懐の深い「学問」、という認識をすることにしました。
違いましたらごめんなさい、だが、わたしはそうだと思いました。
概念の認識が曖昧なので後に影響しそうですが、数日考えてもわからなかった結果です。ダカラコノママススメルゾヨロシイナ??



なにはともあれ、学問であることは間違いないらしい……そうか、学問なら仮説を立てて試行錯誤できるんじゃあないか?
わからないのは大前提――まずは自分を信じないこと、過信しないこと、ただ試行を繰り返して結果を確かめること――それなら全人類できる! だったら、わたしにもできる!!

自らの単純さに乾杯☆
そして飲酒には完敗。

うーん、アルコール分解の脱水反応は書けるのになんで体内では再現できないのか。
大人になったら自動的に飲めるようになると思っていた遠い日の思い出。人は裏切られて大人になっていく……よし、主人公にも裏切られてもらおう!
「大人とは、裏切られた青年の姿である」と太宰治も『津軽』で書いてますからね☆
そうなりますと、裏切ってくれる人が必要ですねー。



さてさて。
どうすればいいのか道筋が見えてまいりました。おそらく視力0.05の裸眼時くらいの鮮明度です。
さらにアイディアについて考えてまいりましょう。


ちょうど3月が近かったので「春」や「別れ」「出会い」を連想。
続いて、読書の最中の緊張感をどのように作れるか考えたところ作品内で時間制限を作ろうかと思いつきました。
時間。それも、なるべく短い時間……時間制限とはまた違うけれど、タイムアタックを用いれば行けそう。じゃあ、RTAだ。ゲーム攻略の所要時間を競う遊びかたを採用しました。


RTAと親和性の高いミステリかぁ。
犯人視点の、時間指定の厳しいトリックを用いる倒叙もの? それとも、『そして誰もいなくなった』みたいな、次殺されるのは自分かもしれないクローズドサークルの連続殺人?
うーん……と考えた末、「誘拐事件って、被害者が殺害されることもあるよな……?」と。これなら結構シビアな時間制限ができるような気がしました。誘拐事件なら、誘拐の標的にされた理由やどのように脱出するか、事件はどのように解決されるのか書けるので物語の厚み(読み応え&物理)も出せるはず!いずれにしろ、わたしの筆力次第だろうけれども。
また、【新生ミステリ研究会】のチャットログを拝見して「人目を引くような題名」にしようと決めました。それなら、題名を決めて執筆の方針も定めてしまおう!
ということで、「脱出RTA」という言葉が思い浮かびました。殺害ウンヌンの話が突き出される前に、可能なかぎり早く脱出しよう! みたいな。
ただ、調べてみたら、SCRAPが提供するリアル脱出ゲームに「誘拐された部屋からの脱出」なるものがありました。
このまま進めて良いのか、わたしのクリエイティビティが問われました……じゃあ、脱出した後にも重要な話を続ければ良いんでねえかい?……ということで単純なわたしは納得しました。


じゃあ、大切なのは「脱出」よりも「解決」だ。
そういうわけで題名は『誘拐されたので解決RTAします!』に決定。
誘拐(ユウカイ)と解決(カイケツ)なので以降、頭の中では「誘解RTA」と扱うようになりました。
「!」つけたのはがんばってる感が滲んでくれないかなぁ、と思いまして。




ってことで。
題名『誘拐されたので解決RTAします!』をもとに、細かいところを練っていくことに。
大変でしたが、自分で考えてる実感が新鮮で楽しかったです。
まずは何を考えれば良いのかってことで、今回は主に5つかなぁ、と。



①テーマ
物語の中で表現したいこと
調整・制御できる何か
 →うまい具合に読者に察してもらいたい
  「描かないけど、感じてくれ」スタイル



②コンセプト
問題提起、仮説
登場人物が何を目指して行動するのか
 →いい感じに読者にわかってもらいたい
  「描くから、わかってくれ」スタイル



③人物
登場人物のこと
人間じゃあなくても良いけれど今回は人間メインかな
物語の中で、変化してほしい
 →少なくとも主人公には変化をもたらしてあげたい



④シーン構成
雑には扱いたくない、適当が良い
ただ、どうすればいいのか感覚はわからない
だったら先人の肩に乗せてもらおう
 →起承転結に則りたい
  具体的には、以下みたいな感じ



⑤文章
登場人物、とくに主人公の変化のため物語に合うものにしたい
 →よくわからないから、書きながら考える?
 →それだとぐちゃぐちゃになって整理がつかなくなりそう。

  そもそも「文学」がよくわかっていない。
   →まずはわかる範囲を把握したい
    →わからないギリギリのラインを知りたい
     わかる範囲のわからないを見つけたい
     じゃあ、わかる範囲のわかりにくさを探してみたい!



こんな感じですかね。
あくまでも試行のひとつですから、失敗してなんぼのもんです!
上記をもとに整理したアイディアが以下のとおりになります。



①テーマ=物語の中で表現したいこと
描かない代わりに自分ではあるていどはっきり認識する必要がありそう。じゃあ、描ける範囲の、考えられる範囲にある内容でなければならなさそう?さもなければ調整も制御もできっこありません。
ん-? じゃあ、伝える・伝わるって何だろう??
対話/会話すれば相手に伝わるのかって言われたら、そうとも限りませんよね。だったらもっと生きやすいよ、この世は。

・どうすれば伝えられるのか
 →手段、言葉、発言者

・どれくらい正確に伝わるのか
 正確=自他の認識のギャップが
    できるだけ小さい状態

・どうして伝えなければならないのか
 避けたくない理由、逃げてはいけない理由

なんか、コミュ障のための物語になりそう……わたしのための物語ではなかろうか??



②コンセプト=物語中で提示される疑問・目標
ミステリは謎解きを主眼とした物語ですからね。やはり登場人物には謎を解くために行動してほしいと思ってしまうお年頃でございます。そうなると、ひとまず必要なのは間違いなく、解かれる謎。
誘拐事件ということで、まず、主人公が標的にされた理由は明かされないと。
誰でも良かったのか、身内に原因があるのか、当人が原因そのものか……いずれか、あるいは、複数。うん、選択肢は多い。考える余地は大きい。

あとは、RTAということで。
タイムリミットの設定としては、誘拐被害者の生死が関わる24時間が第一関門になりそう。そのあと、解決に関するリミットも作ってあげればいい感じになってくれないかなぁ……。

お? 人質視点でタイムリミットを描いたらどうなるんだろう?
はい、純粋な疑問です。
じゃあ、確かめてやろうではありませんか!
ってことで、とりあえず、⑤文章に関しては、1人称を選択。

人質視点の1人称なら、ちゃんと「この子を探偵役にしたら面白そう!」って思えるような登場人物にしたい。
探偵役の見えかたはほかの登場人物と比較すると何かが違うはず。でなければ探偵役なんて務められない。務められてたまるか。共感してほしいけれど、でも、理解はされたくないな。だって探偵役だもの。
ということで、探偵役自身の物事の見えかたについて書きたくなりました。
ミステリの中でも誘拐事件が扱われることは少なくありませんが、「人質は助けてもらう」ことが多いように思います。ので、この子には自力で助かってもらおうかと。だからといって犯人側を愚者にしたいわけではない。あくまでも、いい感じに釣り合って欲しい!

だから解決するまで絶対に視点は変えてやらないからな、覚悟しろ、わたし。
必要な伏線、張れない可能性すらありますけど書いてみたいものを優先します……自分、不器用なんで。

・主人公が誘拐されたらどうなるか?
  なぜ標的にされたのか?
    別の事件とかかわりがあるか?
    黒幕がいるか?
  なぜ事件が起きなければならなかったのか?
    犯人の動機は何か?
    主人公が推理できるか?

・自力脱出&事件解決を企図・実行できるか?
  監禁状態から脱出できるか?
  なぜ脱出しなければならないか?
    真相究明のために、必要な行動は何か?
    真相究明のために、必要な情報は何か?


一旦、思いつく範囲で物語の〝謎〟となり得る疑問を列挙。
これらのコンセプトを解決するための物語にしたい。
決してコミュ障が自分のために書く物語にはしない!(戒め1)



③人物
人物を考えるうえで考えておきたいのは……他者に見える範囲、本人が自覚している範囲、それから奥行き……イメージはxyz平面。
1人称となると、どうしても書ききれない要素はでてきてしまう。なるべく平面的なキャラクターを減らすためにも、登場させる人数は少ないほうが良いかも。シリーズものにする気が無いならば、尚更。
大風呂敷は畳める範囲で広げなければ(戒め2)


さて。
少なくとも、物語において、主人公には変化をもたらしてあげたい。
じゃあ(わたしのための物語じゃあなくて)主人公のための物語にしないと。


さっそく主人公の人となりについてアイディアを整理。
まず、わたしより頭が良いのは確定事項。だって、探偵役だもの。


頭が良いから、物事の見えかたが違うはず。俯瞰的だったり集中的だったり、いろいろな角度から物事が見えたらいいなぁ。描けるかなぁ。無理だったらいつか別作品で再挑戦します!
んで、これは他者にも見えるし多少は自覚ありそう。

ああ、それから「RTA」というだけあって、若干、ゲーム的感覚はあるかも?
そうなると年齢層は高くない……学生だと描きやすいのかな。わたしはその過去を通り過ぎたもの。
うん、やはり経験は強し。


そうなると、①テーマについてさらに深められる。
 大人はどこまで子どもの言葉を信じるのか
  大人=親、他者、警察etc.
  子どもの言葉=あくまでも記号
   →聞く耳がなければ意味を成さない
    「どこまで」というのは、内容・範囲・信用度。


主人公を未成年にすれば、本気の度合いや真剣さを容姿や年齢が邪魔してくれそう!
普段の言動と思考を大きく乖離させてしまえば尚更☆

そういえば、文学フリマ東京38は2024年5月19日に開催、その1週間前5月12日は〝母の日〟……ああ、素晴らしきかな、タイミング。
舞台は3月ではなく5月に変更して、主人公の子は親に裏切られていただきましょう!
ごめんね、主人公。メインキャラの宿命です。たぶん。


星を道標にすればいいかな。昔の人は北極星を頼りに方角を知っていたというし。
そんなこんなで、知識ドーピングbyネット。
現代社会の文明の利器に感謝を捧げながら主人公の名前を考えていきます。名前があったほうが親しみが生まれてがんばれる人生を送って来たので。

また、絶対にシリーズものにはしないので、探偵役は名探偵にあらず。
初めて事件に挑んでくれる子にしなければならない、という決意を胸に姓名診断や赤ちゃんの名付けサイトを巡回しながらいろいろ試しました。結果、「星科朱寿ほしなすず」に仮決め。ここは本当、個人の感覚。
自分の名前/夜空の星を道標にしながら事件に挑んで欲しいなぁ、と。
猫を30匹くらい被ってもらって、うまい具合に犯人を欺いて事件解決を目指す感覚かな?


ただ、なんだか物足りない……。


せっかくシリーズものにしないなら、もっとはっちゃけた感じの名前でもいいのに。
はっちゃけるか? うん、はっちゃけよう!

ということで、もう少しだけ星っぽい名前を考えることに。

北極星の周囲を1年かけて北斗七星(おおぐま座)は1周する。
おおぐま座の星の固有名……アルラ……ヨーロッパとかの女の子の名前みたい。
当て字にしたら……有流羅……え、これ好き。これにする。
絶対に他の物語の登場人物と被ることが無さそうでありながら、浮世離れした雰囲気が探偵役っぽくていい感じ。
おおぐま座から取った名前だから、名字もどうにかならないかな。
大隈有流羅? 大熊有流羅? うーん、なんか違う。けれど「熊」は入ってて欲しい。
白熊……なにこれ、冠??……やっぱり探偵役は知識豊富だと嬉しいよね! じゃあ、自分の名前の由来に関する情報は知っていて然るべきかな?!
というか、これをそのまま使おう、物語に!
北極星の見つけかたのひとつに、特徴的な北斗七星(おおぐま座)の形を生かしたものがあります。ので、③コンセプトの「主人公が誘拐されたらどうなるか?」について、

・なぜ標的にされたのか?
 =名前の構図、事件の構図が一致している
  (真の標的を見つけるための、誘拐事件だった)
 =犯人の動機のひとつ

真の標的を見つけなければならない必然性があれば、
・別の事件とかかわりがあるか?(黒幕がいるか?)
・なぜ事件が起きなければならなかったのか?

こちらも考えやすそう。主人公が推理できる範囲も広げられるはず。
ほかのところを考えたいので、一旦、これを仮の答えとして置いておきます。

登場人物として、一応、同級生としてふたりくらい……男女ひとりずつ?
じゃあ「星科朱寿」&「髙橋駿太朗たかはししゅんたろう」ってことで、あとは野となれ山となれ!



④シーン構成
先人の肩に乗りたい。ニュートンだけズルい。わたしだってキティちゃん並みにリンゴ好きなのに。
ということで、起承転結を採用するわけでございます。まずは基本を学ぼう!
はい。
こちらのイメージどおり、今回は4等分することにします。調べたかぎり、配分には個人差がありそうだったので。気になる方は沼にはまってきてくださいませ。(他人事)


主人公には自力で助かって欲しい……脱出RTAで逃げるフェーズ、解決RTAで追うフェーズ……半分こすれば良い感じのコントラストかな。どうかな。
②コンセプト:お星さまを道標にすること、③人物:羽熊有流羅を主人公にすることにしたから、白昼も夜中も描ける時間設定。明るい時間と暗い時間も半々になりそうだし……夜の、暗いからこそ見えるもの(視界の感覚が曖昧な代わりに、夢や思考は冴えてくれそう)/昼の、明るいからこそ見えるもの(純粋に周囲や景色が見えやすい)……うまい具合に、良い感じにできたらなぁ。
そうなると、①テーマ:みえるもの/みえないものを比較するように書いてみたい。過去は見えるけど未来は見えない/過去を見ながら未来へ進んでいる感じ。デフォルトで後ろ歩きしている感覚かな。


自分で助かって欲しいから星を道標に頑張ってくれる子になるんだろうけれど、変化を持たせるなら「周囲に流される、合わせてしまう→自分のために行動する」にしたら良いかも。たぶん。


あとは④シーン構成の続きとして、どのようなシーンがあったらいいか、付箋をぺたぺた貼ったり剥がしたり入れ替えたりしながら考えました。
草案Ver.6?(そこらへんに落ちていた紙に随時メモしたり失くしたりしたため、覚えている範囲です汗)くらいのメモが、以下のとおりです。これをもとに執筆を進めていけたらいいな。がんばれ、わたしの計画性……!





⑤文章
探偵役を主人公とした1人称であることは、決定。
じゃあ、当人の見えかたを書くにはどうすれば良いんだろう?

1人称ということで、③人物の雰囲気が強く影響することは間違いない。
会話よりも思考がメインかな。それなら人物像としては寡黙な感じ?それか、思考と発言にギャップがある感じ?
人には見えない部分を多く書くことにすれば、わかる範囲のわかりにくさを探すこともできそう。
そもそも人の思考って言葉にする云々以前に、外部から見ればわかりにくいものでは?
浮かんできたものを掬い取るか否か、それをもとにどのように何を考えるか、考えた内容をどのように用いるか……書きながら考えます。



①テーマ ②コンセプト ③人物 ④シーン構成 ⑤文章
それぞれ要素を分けてみたものの、いずれも物語のためであるのが前提だからか、結局はアイディア・構想をまとめる段階からそれぞれ相乗効果を狙える関係性に見えます。作品を通してどのように見えるのか未知数ですが。

考えすぎた末に執筆時間が不足したりなんだかすべてがよくわからなくなったりしたら元も子もないので、ひとまずこのあたりで文字を書いていくことにします。

いざ、執筆

起承転結を参考に、それぞれのシーン構成を以下のように整理&補足しました。

よし。
それではついに、上記を元に執筆していきます!

RTAとは何か調べている最中に、ゲーム実況やパズルの大会などを目にしました。
今回はその中でもルービックキューブを採用。ジグソーパズルやピースが分かれている立体パズルは持ち運びが難しくとも、ルービックキューブなら学校にも持ってきやすそうかな、と。
さっそく主人公・有流羅さんにルービックキューブしてもらうことに。で、近くの席の子と軽く会話して帰宅。必要以上には話さないクールな子だけれど、思考はかなりにぎやかな子。
廊下ですれ違う生徒を眺めて勝手に部活や趣味を推理……ぼっちレベルが高い人の遊びみたいな。
で、帰宅。その途中に事件発生させました。
日常と非日常の差異を出せたらいいなと思い、1人称の思考量を増やしました。このときにはすでに気づいてました。この調子で書けばかなり読みづらくなるだろう、と。
わかる範囲のわかりやすさが知りたかったので無視☆


さて、さっそくここで問題発生。
描き始めたのは2月の終わりごろ、しかし、舞台は5月10日。
あるらさんを帰宅部のぼっちガールにすると16時前にもう帰路についてしまっています。
そう、時間が早すぎる。
知識ドーピングによると、5月の東京は日没18時半前後。17時前だと誘拐犯だって実行に躊躇する明るさでした。(参考:国立天文台

なので、帰宅時間を遅らせるために教室で友人とダラダラしたり塾に通ってもらったり……塾に通うとしたら、この子、集団ではないよな、個別だよな。じゃあ、個別の担任の先生も容疑者のひとりに加えられる!
そうなると、教室に残った2人も容疑者に……まって、あるらちゃん四面楚歌すぎないか? 容疑者に囲まれて生きてたの?
いや、あくまでも容疑者か。

疑心暗鬼まっただなかということで犯人扱いされていただきましょう。
塾の先生は「豊永野乃」さん。

ここから先は、構想/アイディアを深めているとき、あるらさんにこのセリフ使いたいなとメモしていたのをほぼそのまま使ったり使わなかったり。
とりあえず、1ページの情報量をエグくするためだけに信玄餅みたいに詰めこめるだけ詰めこみました。

そんなこんなで、どうにか監禁場所に到着。
誘拐犯との対話シーンに。


わたしの探偵観として〝普通じゃあない〟というものがあります。
一般的な論理的思考→○○だから△△である
探偵役たち    →△△だから○○だろう
普通とは反対の、いつもは使わないはずの思考方法を必要なときに平然と用いることができる人物。それがわたしにとっての探偵役です。

悲しいかな、今回は、これを表現する方法がわかりませんでした。なので、せめて「頭の使いかたが違うんだよー」と主張するためにフェルミ推定みたいな、監禁場所の推定を暗算で頑張ってもらいました。
わたしは紙に書いて計算しました。
あるらさんは順調にわたしよりも頭がよくなっていっております。良い感じ。



んで、あるらさんの一言で犯人の対応が変わる、についてはまずわたしも犯人の動機がわかっていなかったのでトバしました。
探偵役がわからないのに、わかりっこありません。

ただし。
誘拐事件で、解決する余地がある。ならば、原因は誰にあるにしろ、必ず過去にある。
じゃあ、この子の過去をしっかり詰めていってあげないといけないんだと、把握。

そのころ…………乙姫様からの返礼といえば玉手箱。止められた時間を動かすための、開けてはならない魅惑の箱。それが手に入れば、幾星霜すら簡単に埋められる(本文より)…………この1文、好き。良くぞ書けてくれたね、わたし。褒めて遣わす。

これをもとに〝龍宮城=母の執筆塔〟を考えました。浦島太郎に関する知識ドーピングbyネットを経て、乙姫様=誰かの妹だったり玉手箱だったりが必要になりました。
建物の名前に龍ってあるから龍の声も聞こえるよな。
四神とか干支とか実在しないのに龍っていろんなとこいるよな。
ということで、『青写真と六腑と龍の声を乙姫に』、あじゃぷたつ、龍宮城の謎解きもココ由来。



監禁状態のあるらさんが放置されているときの思考内で、お母さんのことを思い出してもらうことにしました。というか、お母さんを失踪させて、過去を思い出す形になってもらいました。(鬼畜)
お? お母さんなんで失踪したんだろう?
このあたりのメモが無いので、おそらく書きながら勢いで決めたんだと思います。いつのまにか、ルポライターとして働いていたことになりました。
作家歴どれくらいだろう? まって、ルポライターってどんな感じで執筆進めるんだろう……わからん、推理作家にするか! 実際の事件をもとにして松本清張や横溝正史も書いてますからね。
ということで、推理作家に変更。

そうなると、犯人の動機はお母さんの失踪前に深く関わっているのかな、となります。
ここは、連想しやすかっただけです。ほかにも理由を考えようとすれば可能だったかもしれません。ただ、RTAなのでスピード感を失うのは避けたい。書いているわたし自身の思考が後れを取ってしまうのはしかたないとしても、それを作中に響かせるわけにはいかない。そう思いましたので、描ける内容で書いた次第です。他に良いのが思いついたら変更したかもしれませんが、まあ、そういうことです。
ついでに、このあたりで〝龍宮城〟の謎解きについて両親を関わらせようと思い、あるらさんに気づかれないように何らかのやりとりをしていた痕跡を残したくなりました。
わたしが記録を残していた痕跡がないので曖昧ですが、おそらく

・小説編集者のお父さんが本を貸してくれないことがある
・お母さんの著作は全6冊
・書籍の中をくりぬいて郵便とかで何らかのやり取りをしていた/それぞれの書籍に何か共通する特徴がある?
・青葉玲『神葬』
・あるらさんは推理小説が好き/少なからずフィクションの探偵に憧れがある
  =ぼっちレベルが高い人の遊びの要因のひとつ

このあたりの情報をつけ加えて、前のほうを書きなおしたんだと思われます。
お母さんの著作6つについても、もう、これは勢いでしかない。題名とあらすじを考えたからといってわたしが書かなければならないわけではありませんから、しっかり調子乗りましたね☆



それから、〝龍宮城〟について。もう少しだけあるらさんと情報を絡めたくなって、名前遊びすることに。ここで、お母さん=羽熊麗/旧姓:藤になりました。

その延長で執筆塔の雰囲気や構造を考えました。

サザエ堂みたいな階段。上っている人と下っている人ですれ違えないなら、せめてあるらさんはお母さんとすれ違うくらいさせてあげたかったんですかね? わたしが書いたはずなのにわかりません。
ある物事が思考に浮かぶとき、それが沈むとき、同じ道にはいないなって。それだけの思い付きです。
それから、主人公の子は親に裏切られていただきましょう、ということでうまいことならないかと考えて。ラスト、のんびりしたお父さんと失踪したはずのお母さんが実は自分の知らないところでずっと連絡を取り合っていたことにしました。
届け、イヤミスの波動。


また、このノリで玉手箱は地下にしました。日本人の義務教育である昔話のひとつとして名高い『浦島太郎』にて、竜宮城も海底なので連想しやすいかと。
玉手箱に行くための謎解きについて、資料がほとんど見つからない……そのへんに落ちていた紙に落書きレベルでアイディア書き散らしていた記憶はあるのですが、それらが見つからない……iPadに描いてたものを見るかぎり、ある羅ちゃんの名前/事件の構図と同じようにここでも北極星とおおぐま座をメインに、干支だったり色だったり使えるものを使おうってなってますね。
だから「パンの重さはパングラム」とポストしたくなるような、ロクでもない目にあったわけです。
パングラムハラスメントはもう二度とお断り。


作中への情報として、「RECK」「BITOW」だけにしたのは、「わたしがんばりました!」感を出したくなかったから。あくまでも頑張ったのはあるらさん、まきこまれた清水さんだけなので。
代わりに龍宮城の謎解き、パンハラで疲れ切ったあるらさんの思考力は低下させました。さすがに疲れてるはず。
屈葬ぅ、学生め……むやみやたらと勉強するな!
まあ、わたしが始めてしまった物語なので主人公には最後まで旅させますけれども。

旅、そうだ、旅路の道標。
思い出したように本当の星空のところを書きました。解決RTAだと気づくところですね。
このシーン、我ながら良い感じにかけたと思ってます。
脱出したばかりで思考の情報量は多い中、解決しないと、のところだけ情報量を減らしたので。
「今、この瞬間に気がついた」雰囲気がでてるかなぁ、と。



ここを書いてたのが、3月17日。
【新生ミステリ研究会】のオフ会に参加しました。
普段から横書きでWeb小説用に書いていましたが、「そうか、これ縦書きになるんだ」と気づきました。
それまで文字数で起承転結の割合を考えていましたが、ページ数で調整したほうが良いのかもしれないと思いつつ、描き終わってから反映するのも有りかと先延ばしました。

縦書きに慣れるためだったら、きっと縦書きで書き進めるのが良いのでしょうか。どうなんでしょう。

道具の使いなれ具合にも……あるらさん何も道具ないのにどうやって脱出したんだろう??



どうにかして道具あげよう。
ここで満を持して登場〝スクールメイク〟……ええ、やってる人はやってるそうです。
やってない側の人間でしたが、そこは現代社会、SNSやメイクや美容に関するアプリがあるんです。大学生のころ、友人に言われてインストールしたもののほとんど開いていないシーラカンスたち。ここで活かせるとは思いませんでした!
今回なぜ女の子を主人公にしようとしたのか覚えてませんが、ここで使わねばどこで使うのか、使ってやらねばならない!!

運よく携帯用ビューラーを持っていたので、実験。黒いゴムのところを外せば、紙数枚からビニール袋まで切断できました。右手の指もお亡くなりになりましたが、これが使えることはわかりました。

あるらちゃん、無事スクールメイクデビュー。

化粧品の多くは特徴的な香りがよくするので、香りの扱いも気をつけなければ。
ついでに、ラスト、お父さんに抱きついたとき女性ものの香水をかぎ取れたことにしたら、しれっとイヤミスを成立させられそう。
どういうことか気づけたら、香りが移るような出来事があったんだとわかれば、あるらちゃんと同じ気持ちになってもらえるかも。

あれ? 犯人の用いたトリックの解説書けなくないか??
これが1人称の弊害…………まあいっか、時間はあるていど共有していますから読んでくださる方が勝手に理解してくださるでしょう!
無理なものは無理ですからねー。

お? それなら、うまい具合にお父さんに暗躍してもらえるのでは?
二手にわかれたら「お母さんに会う」ほうが優先されて、いくら頭が良くてもまだ子ども、ほかに気を配れなくなりそうですし。
いや、それ以前に〝龍宮城〟で謎解きしたら病院と警察署行かないと!
描くの忘れてて急いで書きました。

急ぎはしたものの、丁寧さは気をつけました!
①テーマの大切なところ、あるらちゃんが相手を信じて頼ろうと決意できなければ解決まで警察を味方につけられないことになりますので。


ここまであるていど順調に考えながら文字数を増やせておりましたが、一時停止。
パズルの最後のピース……そう書いたきり、何も考えていなかったからですね。


教室に残った誰かを登場させるか? ブラックホースとして。
けれど、中学からの友人ってことは、さすがに相応に気心も家族構成も知ってるか。あるらちゃんの場合あまりにも少数精鋭だから。
じゃあ、中高一貫校だから高校入試組も友人に加えるか。男女2人ずつにすれば、あるら加えて仲良し5人組になるし、良い感じの数字だよね、たぶん。どうしてもエピソードが薄くなるのはクラスが違ったり性別が違ったり、関わる機会が少なうなるのは高校入試組の男の子のほう。じゃあ、ブラックホースは君だ!
女の子のほうは……よろしく、しゅんたろ。

さて、犯人とどんなかかわりがあることにする?

兄弟だと、どうしても似ているところがあからさま。あるらさんなら気づかないほうがおかしい気がする。人のことよく観察しているから。
親戚? とすると、どうして犯人陣営にいるのにおいて行かれたんだ?
ああ、そうだ。じゃあ、脱出RTAのときAを引き留めてもらおう。Bを部屋から出してあげるより人質が逃げるのを妨げる対応のほうが優先だよね、本来は。
それができなかったのは、ブラックホース君がそれを邪魔したからだ。

名前長いな、別の名前つけてあげよう……香坂ね、こうさか。
ああ、女の子のほうは……っぶない、シリーズものに対応しようとしていた。よしてくれ。これはシリーズものにはしないんだから考えるのは一旦、名前だけで十分……山本か須河内かな。
はぐま、ほしな、たかはし、こうさか。
語感的にすがうちにしよう。語感というか、文字数。

ここまでくれば犯人との電話の内容があるていど書けました。
前後のところで朱寿への憧れも描いたのは、あるらさんと仲良くなれる子はきっとあるらさんのことを受け入れてくれるだけでは無くて、当人が相手を興味深いと思ってくれないと成立しないと思ったからです!
ぼっちレベルは高くても友達はちゃんといるので心配しないでください、ってことですね。

ちょうどこのあたりを書いているころ、解決シーンのイラストが描きたくなりました。
この終わりかたのままじゃあ、羽熊家だけではなくて香坂くんにも影響が大きすぎるので。
ということで。
あるらさんにとって事件後いつきくんが学校を休んでいるのは「事件によって生じた問題」だったので、ちゃんと登校したよっていう。これぞ本当の解決。
さて、雲行きが怪しくなってまいりました。ここまでくるともう少しこだわりたい……。

みえるもの、みえないものをテーマのひとつにしていました。過去は見えるけど未来は見えない。それなら、書籍を閉じたとき、解決のイラストが後ろ歩きで未来へ向かっているような形式にしたら、きっと過去を見ながら未来へ進んでいる感じにできる……!
ページ数にこだわってみようと思い立ち、ワードに反映させました。
横書きと縦書き、見えかたがまったく違ったので驚きました!

また、書籍本体であるらさんが横顔なのは、過去も未来も見えてるようにしたかったから。タダ者じゃあない感が欲しくて、ああなりました。「変な子」ではなくて「かっこいい感じ」にしたかった。近寄りがたい雰囲気があるっていつきくんも思ってたから。
じゃあ、4人が見ているのはいつきくんだとして、いつき君が見ているのって何だろう?
お兄さんの背中? あー、じゃあ、交通事故で入院したときのシーンにしよう。どんな表情をしているか、背中側からだと実際には見えない。けれど、想像はつくよね、みたいな?
当時は、ひろみくん12歳、せなちゃん9歳、いつきくん5歳くらい……ひろみ、せなは何かしているけど、いつきには見えていない構図にするか。9年後には気づかれちゃったけど。ああ、そうだ。せな泣かせとこうかな、そうすればいつきの笑顔と差が大きいし、実際に泣く理由あるし……鬼畜だなぁと他人事のように考えながらイラスト完成させました。
このイラストの感じに合わせて、最終章を書き進めました。
事件の最終局面のあるらさん視点から一転、一葵君視点にすることでよりいっそう探偵役の異端具合がおもしろいかなぁと思いまして。〝龍宮城〟の謎解きをどうするか決まっていましたし、それまでのいろいろなところも安定していたのであるらさんが長野に行く理由もすんなり書けました。そして、本当の解決。

最後に冒頭から推敲、ページ数を調整してイラストが良い感じにはまるようにしたり誤字脱字や表現を修正したりして……校了!

製本作業を進めて

おんぶに、だっこに、かたぐるま。
スケジュールからおすすめの印刷所に至るまで、すべて先輩方に教えていただきました!

・予定の1か月前には書籍の用意を済ませると安心

・50冊注文して4万円弱くらいのイメージ

・カバーをつけるなら、オプションでPPコートつけると色移りしない

・可能であれば、まず1冊だけ注文、現物を用いて誤字脱字やクオリティを確認
  その後、修正→本注文

・表紙/書影は、印刷サイトを確認
  めやすは320bpgくらい?
・印刷所
  ちょ古っ都製本工房大阪印刷オタクラブ印刷通販ちょいのま

あとは、3月17日に献本していただいた現物を勝手に参考にさせていただきました。

このとき、本来は「あいしたわ=イロヲタセ」のところで赤文字が透けて見えるようにして「色を足した」ことにしてみたかったのですが、無理だとわかったので本文修正しました涙


あらすじが必要だということで、苦手ながら書きました。
人様の作品については面白いところも魅力的なところもわかるから簡単に書けるけれど自作となると途端にわからなくなる症状、名前がほしい。


カバーは、描きました。どなたに頼めばいいかわかりませんでしたし、あいにく頼めそうな知り合いもおりませんので。
解決RTAじゃあないといけない、と気づいたあるらさんのつもりです。
書籍本体のオモテ表紙・ウラ表紙も埋めたくなって、いろいろやりました。


ここでようやく気がつきました、あとがきぃ!!
事前に献本くださったものを確認したところ、みなさん書いていらっしゃる!!
書かねば。
内容薄くても、それっぽく見えればいいかな? だって、本当に「ありがとうございます」くらいしか思いつかない……いや、がんばろう。初めての製本ですもの。


実際の書籍を確認。
やっぱり赤文字は裏移りしてくれなかった。よかった、あのまますすめなくて。
イラスト、せなが泣いてるのも見えにくいけど、まあ、暗い表情っていうのはわかるから問題なし。

これで文学フリマ東京38に挑みました!




P.S.
5月11日、低緯度オーロラ
ここまでなるべく考えて計算して描いてきたわけですが、想定外の追い風のように感じました!
母なる海、父なる宇宙ですね☆

まとめ

今回の執筆を振り返ると、

・反省点はある
 →論理的な推理というよりは連想ゲームに近くなった箇所がある
 →登場人物の動きに都合のよさが見えるかも、特に警察官
  →執筆期間を長く確保した上で考えかたの方法を別のものにしてみたい
   改善点はあるから、次回以降に活かす!!

・「思いつく」が難しいなら「考える」ほうが良い
 →今回、おもに考えたのは①テーマ②コンセプト③人物④シーン構成⑤文章
  →謎解きについて、①~⑤から作ることは可能

・書くことが決まれば案外書きやすい
 「何を書けば良いかわからない」を解消できる
  (すべて完全に固める必要は無い。程度の話)
  思ったより計画どおりに書き進められた

・執筆しながらこの文章書き溜めていけばよかった
 思い出せない部分も多々ある気がする。悔しい。次回以降は並行する!

こんな感じですね。
初めてにしては上出来だと自らに甘い評価です。笑



以上、覚えている範囲&記録できる範囲の『誘拐されたので解決RTAします!』創作レポートでございます。
ここまでお読みいただきありがとうございます、お疲れさまです!!



本レポを参考にしたところで、「これであなたもミステリが書ける!!」と保証することはできませんが、方法の1例として参考になれば嬉しく存じます。
少しでも興味があればぜひ〝執筆〟に挑戦してみてほしいです。
そして、その作品をわたしに読ませてください!!!!!!

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