MysteryExhibition1:指定文使用部門_結果発表

選考会内容を可能なかぎり正確に文字起こししたものです(*相槌や復唱etc.は省略している箇所があります)

  • ネタバレ注意報
    • コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの帰還』/空き家の冒険
  • ネタバレ警報
    • アガサ・クリスティ『アクロイド殺し』






目次

はじめに

運営(みよし)

MysteryExhibition1:指定文使用部門の選考会を始めます!
よろしくお願いいたします!

よろしくお願いしまーす

運営(みよし)

んーと……秘境の地にあるクロワッサンを朝日にかざしたいけれど暁を覚えられない運営です

菱川あいず

今カンペ見ながらやってました?

運営(みよし)

え?
いえ、スマホこれはカンペじゃあないですよ、時間確認してただけです
テキトーに言いました

庵字

え、違うんですか
アドリブですか

菱川あいず

適当に言ったの
なんで、え? カンペじゃないの?

運営(みよし)

あの、はい、テキトーに言ってるだけです

庵字

ああ、そうですか

運営(みよし)

あの、おふたりとも自己紹介よろしいでしょうか……笑

庵字

じゃあ、なんだろう、えー……革命戦士・庵字です☆

菱川あいず

え、ええ、いや、そんなすぐ出てこないですよ笑

庵字

あれじゃないですか、空飛ぶオランダ人とか皇帝とか

菱川あいず

いや、あのー、はい、あぁっと……こういうアドリブすごい苦手なんで、あの……はい、副会長の菱川です

運営(みよし)

あらためまして、よろしくお願いします!

運営(みよし)

ということで、今回のやっていく順番といたしましては前回同様、今回の指定文使用に提出していただいた5作品の総括として触れておいて、それぞれの作品を確認していき、大賞作品について考えていきます
そうして、おしまいです

庵字

はい

運営(みよし)

よろしいでしょうかっ
ということで、さっそく作品について触れていきたいと思います





提出された作品群

全体について

運営(みよし)

えー、今回、文字数制限はありませんが、「指定文を使ってください」というルールがありました
指定文は2種類ありまして、ひとつが「そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる」……いやぁ、作者の皆様も迷惑こうむっただろうなと思います
こちらと、「事件の鍵を握るのはあの人物に違いない」この2つのどちらかが作品に用いられていれば問題ないという形にしておりました

菱川あいず

まあ、ひとつで良いってことね
両方じゃなくてね

運営(みよし)

はい

菱川あいず

なんか、両方使っている作品もね

庵字

ね、いくつかありましたね

運営(みよし)

そうですね
えー、両方使っている作品は、n.『狙われた囮』p.『シンカー、テラー、スパイス、パンナコッタ』、こちらの2作品です

個人的には、というか、想定していたのは「事件の鍵を握るのはあの人物に違いない」こちら……のほうだけを使う作品がほとんどになるのかなぁ、と、思って、たんですね
実際、投票を募ったときも「事件の鍵を握るのは~」のほうに2票入っていて、「そんなのパンナコッタだって~」のほうが1票だけだったんです
それで、パンナコッタのほうの、この1票の方を救いたくて、わたしが自分の創作アカウントから票を入れて同率にして2つを採用するという形にしたので
まあ、「事件の鍵を握るのは~」のほうが使い、まあ、当然使いやすいので笑

庵字

菱川あいず

まあ、使い勝手は良いでしょうね

運営(みよし)

そういうわけで、作品提出していただけるのをお待ちしていたんですけれども……まあ、その箱を開けてみたら……「事件の鍵」だけを使っているのがo.、「パンナコッタ」だけを使っているものがl.m.、両方使っているのがn.p.なんですよ
なぁんで「事件の鍵」のほうが少数派になるのかなぁって

菱川あいず

まあ、バランス良かったですよね

庵字

ふたつ使っているのはすごいですよね
5作品中2作品も

運営(みよし)

ええ、本当に。結構うまく使われてて
わぁ、すごーい、って
使えるんだー、って思いましたね
だって、こんなの自分じゃあ書かないじゃないですか……笑

菱川あいず

うん、書かないね

庵字

まあ書かないですね

運営(みよし)

いやぁ、本当、みなさん……作者のみなさんを褒めたたえていただければなと思います

菱川あいず

まあ、あの、やっぱり……ねぇ、その、「事件の鍵を握るのはあの人物に違いない」のほうが使いやすいですけどね
ただ、やっぱりこの「こんなのパンナコッタだって迷惑こうむる」のほうが、やっぱりインスピレーションがね、そっちのほうが湧きやすい……湧きやすいっていうのも変か
ただ、まあ、そのー、指定文から作品を作るっていう、逆算して作品を作るって意味ではパンナコッタのほうが使いやすかった、もしくは、こう、みんな、なんて言うんですかね、こう……マゾヒストじゃないけどさ
自分を苦しめるほうを選んだっていう、そういう感じじゃないですかね

庵字

ですね。やっぱり、ひねくれものが多かったんですかね

菱川あいず

うん

運営(みよし)

庵字

どっちか使うんならパンナコッタだって
もしくは両方使ってやるって、いう、そういう人が多かったんじゃないですかね

運営(みよし)

気概に溢れた方が多かった、と……さすがミステリ好きですね
ちなみに今回さきほども申し上げましたとおり文字数の制限なしでやったので結構、提出作品の文字数の幅が広くなっております
一応こちらでまとめて確認してまいりましょう

まずは、l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』が2101文字――2100文字くらいですね

菱川あいず

短いね

庵字

んー……

運営(みよし)

m.『漫才「名探偵」』が4594文字――4600文字くらい

菱川あいず

へー

運営(みよし)

n.『狙われた囮』は21301文字――2千、ん? あ、21300文字くらい

庵字

おー、すごい
桁が

運営(みよし)

o.『幻の地下アイドル』、こちらが16780文字――16800文字くらい

庵字

これも

運営(みよし)

p.『シンカー、テラー、スパイス、パンナコッタ』こちらがバケモノでいらっしゃいまして30768文字――30800文字くらい

菱川あいず

庵字

3万オーバーが出ましたか、ついに

運営(みよし)

そうですね、「わぁっ、バケモノ来た♪」ってなりました
それに、こちら提出されたのが、部門の提出締切を8月31日17時に……17じゃあないです、19時に設定していたんですけれども、なんと……提出されたのは、8月31日19時00分です!

菱川あいず

おおおっ、ピッタシで笑

庵字

狙ったな……?笑

運営(みよし)

やられましたよ、本当に

庵字

狙ってなかったら凄いですよ、もう

菱川あいず

これ、19時01分だったら……あれでしょ? ダメだったんでしょ?

庵字

そういうことですよね

運営(みよし)

ですね、締切なので笑

庵字

スパイ映画みたいですね

運営(みよし)

本当に……笑 それで「パンナコッタ」も「事件」も両方使ってくださるというのが……いやぁ、本当に、バイタリティ尊敬です


と、まあ、こんな感じで
波乱になるかならないかわかりませんが、選考会、始まります!!

拍手





各作品について

l.そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる

概要
  • ほぼ骨組みで構成されているため余白が大きく諸刃の剣、ガジェット類が上手く小出しされている
  • スリラーのフォーマットが用いられていて新鮮、リアルパンナコッタが登場してるのも良い(あんじ)
  • 善意で解釈する必要があるため読書コストが高い(ひしかわ)
  • 描きたいと描きたくないのバランスがわかりやすい(みよし)
運営(みよし)

はい
さっそく、l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』について、
やってまいります
こちらで提示されている謎は

菱川あいず

ちなみに、このl.っていうのは、あれかな?

運営(みよし)

はい?

庵字

前回からの

菱川あいず

そうそう、前回からの、通しかな?

運営(みよし)

ああ、そうです
わたしがわからなくなる可能性が高いかなって
自分で、そう思ったので通しにしてます
aからとかのほうが良かったですか?

菱川あいず

え、いやいやいやいや。あの、良いと思いますよ

運営(みよし)

庵字

ということは、次回10作品来たら使い切りますね

運営(みよし)

おー、ほんとですね

菱川あいず

次回、来て欲しいですね、10作品

運営(みよし)

名探偵、作ってくださーい
(拍手)

運営(みよし)

はーい、それでは、そう
l.『パンナコッタだって迷惑こうむる』です
この作品で提示されている謎といたしましては、こちらの光彦さんの事件について、誰がなぜどのように殺したのかっていうのと
美里ちゃん、従姪の美里ちゃんがパンナコッタを作ってくれた意図
これらなのかなと考えております

庵字

そうですね
これは本格というよりはサスペンス寄りの話なので
謎があって解明、みたいな、そういう話では無いですよね

運営(みよし)

そうですね
……あっ、光彦さんの事件では無くて、光彦さんの兄の、孝一郎さんの事件ですね
失礼しました

はい……
いーかがでしょう?

庵字

これは、もう、1作品目から変化球が来たって感じですよね
短いですし
そういう、こういうのが来たんだっていう感じで
だってこれ、1行目から遊んでいるじゃあないですか
~そのパンナコッタは、どこかオカシカッタ。~ って

運営(みよし)

はじめて読んだときは流しちゃったんですけれど、つぎのときは
「あ、作者様、やりたかったんだな」って気づけました

菱川あいず

うん
まあ、ただ、その後ずっとね、シリアスだから
浮いているっちゃあ浮いてるよね

運営(みよし)

たしかに、他には……

庵字

そういうね、笑えるところは
もうそういうシーンじゃないですからね

運営(みよし)

カタカナ、あの、オカシイをわざわざカタカナにしているのならありますけど、でも、それでも、シリアスですね、最後まで

それから、この作品は「パンナコッタ」だけが使われていますね

庵字

ちょっとアレンジして使ってますよね
文章まるまるコピーではなくて

運営(みよし)

そうですね
~そんなのパンナコッタにだって迷惑な話よね~ っていう

庵字

これSNSか何かでニュアンスが合っていればOKみたいな話がありましたよね

運営(みよし)

はい
だって……無理じゃあないですか、これ笑
そのまま使うのは

庵字

菱川あいず

まあ、でも、他の作品は基本そのまま使ってるんじゃないですか?

庵字

そうでしたよね、他のものは

運営(みよし)

まあ、そうだったかもしれませんけれど……やはりミステリを書く方々はすごいですね
適応能力が高くて、すごいです

菱川あいず

うんうん

運営(みよし)

勝手に無理だと思っててすみません、と思ってます
さすがです……!
(拍手)

庵字

これ、あれでしたっけ
主人公の光彦、この、彼の一人称で始まっているんですけれど、この淡々とした語り口と実際行われていることのギャップが怖いですよね
日常の中に潜む恐怖みたいな感じで

運営(みよし)

そうですね

庵字

スリラー的な話のフォーマットに乗っている作品なんじゃあないかな、と
そう思いますね

運営(みよし)

なるほどです
普段あまりジャンル、スリラー、サスペンスものもあまり読まないのでそういったフォーマットはわからないんですけれど、そうなんですね

庵字

あんじ 昔ドラマで『世にも奇妙な物語』っていう

運営(みよし)

ホラーですか?

庵字

ホラー、ホラーですね
スリラーみたいな
そういうテイストがありますよね

運営(みよし)

たしかに、こう……謎解きよりも、このふたりの関係値に重きが置かれていますよね

庵字

要はこれ、美里ちゃんが光彦のお兄ちゃんを、まあ、お母さんに対するなんやかんやによって殺してしまった、と
その手段がパンナコッタに入れた毒物を少しずつ蓄積していって殺すという

菱川あいず

これどっちなんですかね、そこについては

運営(みよし)

ん? あ、同じ方法なのかっていうことですか?

菱川あいず

そうそう
毒の量が、このー……今回のその弟さんの、まあ主人公だよね、主人公
光彦さんのときには、まあ微量の毒に違いない、と
そういう記載があるんですけども

運営(みよし)

すぐには死なないから、という

菱川あいず

そう、まあ、このお兄さんの

庵字

あっ、お兄さんの……!
青酸中毒になったからっていう、それだったら確かに即死ですね

菱川あいず

そうなんですよ
だからわりと毒多めにして一発で殺したっていう

運営(みよし)

確かに複数の毒物を入手してそれぞれ使うよりは、1度に入手した毒を使って、量を調整して使っているほうが合理的ではあるとは思うんですけれど、でも……

庵字

青酸系って致死量以下のものを複数回摂らせても蓄積されて死ぬのかなっていう

運営(みよし)

チオシアン系イオンとして排出されますよね、少量なら
なので、苦しめるためだけにほんの少しだけ毒物を食べてもらって、少しだけ食べてもらって、でもあなたは死なないよ、っていう、ことをやっているって、こと、ですか?

庵字

あー、なるほど、そういう捉えかたもありますよね

菱川あいず

この作品は、なんかそのあたりが、なんだ、まあ1番、議論を呼ぶところだし
別の言いかたをするとだいぶ想像の余地がある作品で
この作品やっぱり短いのですべて書いてあるわけじゃないんで
まあ、いろいろ想像の余地が働くわけなんですけど
あの、僕の解釈、だとね

運営(みよし)

はい

菱川あいず

最後は、えーっと、要は、パンナコッタにどれだけの毒を入れるかっていうのは美里ちゃんのコントロール次第なんですよ
なので、この今、引き取って育ててもらっているんだけれど、まあ、何か美里ちゃんが気に入らないことがあったりだとかコイツ殺してやるぞとか思ったりしたらいつでも殺してやれるぞ、と

菱川あいず

そういうふうに、パンナコッタっていうのを使っていて
だから、これからもずっと食べてね、これからも作ってね、っていう
そういう、あのー……光彦さんっていうのは、この美里ちゃんを監督しているんだけれど、実はその逆で、パンナコッタっていうのを使って美里ちゃんが光彦さんを監督しているっていう

庵字

生殺与奪を握っているっていう

菱川あいず

そうそうそうそう
そういう読みかたなのかなって個人的には、はい
思っているところですね

庵字

なるほどねぇ

菱川あいず

これは本当に、もう、好みだと思います

運営(みよし)

庵字

私はですねぇ、これ光彦が食べたパンナコッタになぜ毒が入っているとわかったのか、毒が入っていると思ったのかと言ったら、お兄ちゃんが死んだときゴミ箱に容器が捨ててあって
それと同じ容器、同じカップが使われているからということで
これは同じ容器で、同じパンナコッタというデザートを食べさせているんですよね

運営(みよし)

はい

庵字

ということは、本当に殺そうと思ったら別の手段を使うと思うんですよ
1回やった手段を使ったら「あ、殺される」って気づかれるから
お兄ちゃんが食べて死んだ容器の中身がパンナコッタだったって気づかれたら食べないじゃないですか、光彦は
それをあえてやったっていうことは、美里ちゃんは光彦を試しているんですよ

運営(みよし)

んー、はい

庵字

良心の呵責があるんだったらそれを食べなさいよ、と
あなたは、って
要は、パンナコッタを踏み絵として、光彦が少しでもわたしお母さんに悪いと思っているのなら、これを食べて死になさい、と
そういう無言のメッセージなんじゃないかなって、私は思います

運営(みよし)

気づくことを前提としているのが、美里ちゃんの言動から受け取れますよね

庵字

『アクロイド殺し』の最後のポアロみたいにね、睡眠薬の飲み過ぎって手段もありますよ、って

運営(みよし)

ああ、逃げ道がひとつだけある、でしたか

菱川あいず

庵字

でも、これ実際に食べたら光彦は致死量の毒は入っていなくて、微量のものに違いないっていう
これでは死ねないってわかって、それで最後に「また作ってくれ」って言うわけですよね

運営(みよし)

言いますね

庵字

これは、もう、光彦の覚悟を表しているんじゃあないかな、という気がしますね
あとさきほど毒物の話がありましたけれど

運営(みよし)

はい

庵字

ヒ素っていう毒、あれ無味無臭なんですけど、致死量がすごく多いんですよ
でも、体内に蓄積されるんですね
昔からも暗殺の手段として使われていて、料理に少しずつヒ素を含ませたものを食べさせていくとある日、致死量に達して死ぬっていうものがあって
もし美里ちゃんがヒ素を使っていたら、致死量に達していない方法だったのも、わかる

運営(みよし)

確かにヒ素なら
青酸系の毒だと大学や研究施設のような、そういう、管理が徹底されて入手経路が少し難しそうですけれど、ヒ素なら農業工業にも使われていて比較的入手が、あの……入手が

庵字

出来なくもない

運営(みよし)

はい
そう考えると使われた毒物が違う、死にかたが違う……ん? 美里ちゃんがやっている、この

庵字

殺し方が違うね

運営(みよし)

そう、です
そうですね

庵字

孝一郎は即死だったけれど、光彦は少しずつ飲ませてじわじわと殺そうっていう、そういうことなのかと
そういう解釈になりますね

運営(みよし)

できますね
なるほどです

菱川あいず

まあ、そのー……まあ、今回ね、そのー、光彦さんがやったことというのは、単に、まあ、ようは、別に、なんていうか、この……すいません、今あまり、上手くしゃべれてないんだけれど、こういうのケバ取り*しないんだよね?
そのまま反訳されちゃうから
全部、あのー、最終的には


*音声を文字起こしする際、相槌や言い淀みetc.の意味を持たない言葉を削除する作業のこと

運営(みよし)

あの、まあ、多少は……笑

庵字

結構忠実に再現してましたもんね笑

菱川あいず

前回の感じだとね

庵字

「えっとー」とか「あのー」とかっていうのね

菱川あいず

今ちょっとヤバいなって思ってて笑
焦りながらしゃべりますけど

運営(みよし)

菱川あいず

要は、そのー……これお兄さんがね、やったことは完全に犯罪で
超悪いやつなんだよね、お兄さんね

運営(みよし)

ですねー

菱川あいず

そういう、なんだ、そのー……性暴力まであるし、金をせがんだとか、そのあと車に乗せて何やら殺してるんですよね
ってことで、超悪いやつなんですけど
じゃあ、その超悪いやつに対して、この光彦さんっていうのは何か悪いことをしたのかといったら、たぶんそういう事件には全然関与していない
していなくて、ただ、 ~兄の罪を隠し通そうと思って監視をするために美里を引き取ったのは事実だ~ と、こういうふうにあって
まあ、言ってしまえばこの兄の罪を隠蔽、だから何か積極的に隠蔽したかっていうのはまた違うので、まあ、黙ってた
知ってて黙ってたとか、そういうようなことなんだと思うんですよ

運営(みよし)

はい

菱川あいず

で、まあ、そうだとすると、まあ、知りながら黙ってるっていうのも一種の共犯であって
まあ、罪を負うんだっていう気持ちは有り得るんだけれども
基本的にはやっぱり光彦さんのお兄さん・孝一郎がやったことと光彦がやったことっていうのは、こう、ぜんぜんレベルが違う
そう考えると、このー、孝一郎さんに対してはパンナコッタに超大量の毒物を、まあそうとは書いてないんだけどね笑

運営(みよし)

事実として、あの、亡くなってるので、行間が、毒の、はい

菱川あいず

そうね、そう
ははは、毒で死んでるよね
まあ、それに対して、そのー、光彦さんに対しては、まあ微量だと
罪としてはたいして重くないんだよ、と
そういして裏を返せば、かと言って全く無罪でも無いんだよ、と
なんか、そういうバランスなのかなぁ、というふうには読めたのかなと、いうふうに考えてますね

庵字

うんうん

運営(みよし)

なるほどです

庵字

たしかに最初菱川さんが言われていた、美里ちゃんが現在光彦の世話になっているっていう、その力関係は影響してくるような気がしますね
なんだかんだいっても、もうね
大人の庇護をうけないと暮らしていけないっていう
あと、私、個人的にこの作品の優れているっていうか、いいなって思ったのが

運営(みよし)

はい

庵字

今回5作品提出されて、パンナコッタ使っているのが4作品ですよね?

運営(みよし)

パンナコッタ……はい、そうです

菱川あいず

地下アイドル以外?

運営(みよし)

はい

庵字

「そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる」っていうので、パンナコッタを他の芸人の名前とかで変化させないで本物として使っているのはこの作品だけなんですよ

運営(みよし)

確かに、そうですね!笑

庵字

他のはね、芸人の名前とかなんだとかで
キャラクターの名前として使っているんですけれど、リアル・パンナコッタを作中に出したっていうのはこの作品だけなんで
そこ、テーマ性、指定文っていう縛りに対する忠実度
すごく良かったと思いますね

運営(みよし)

本当ですね
p.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』でも、一応、そのものは登場しますけれど、実物は出てきてないですもんね
確かにそういうことになると、嬉しいですね

庵字

ねぇ

運営(みよし)

リアル・パンナコッタ

庵字

リアル・パンナコッタ賞を

菱川あいず

うん
うん、すばらしいね

運営(みよし)

リアル・パンナコッタ賞を受賞です
おめでとうございます

菱川あいず

うん
ありましたっけね、そんな賞

運営(みよし)

作ればあります

菱川あいず

じゃあ、いいですかね、最後
一番大事なところをみなさん触れていないので

庵字

お、うん

運営(みよし)

ありがとうございます、おねがいします

菱川あいず

この作品で、あのー、パンナコッタっていうのを
あのー、なんでパンナコッタを使っているのかっていうのを

庵字

うん

菱川あいず

これ、まあ、序盤のほうに ~「それ、お母さんのレシピなの」 ~っていうのがあるんですよね

運営(みよし)

あります

庵字

あー

菱川あいず

っていうところからすると、要は、これお母さんが作ったパンナコッタによって復讐を
だからお母さんによる復讐なんですよね、パンナコッタに毒を入れて殺すのは
あるいは、こう、毒をちょっと入れて怖がらせるみたいなのは
だから、まあ、そこは、なんか、うまいのかなぁって思いますね

庵字

うん、たしかに

運営(みよし)

お母さんの名前が雪さんっていうのも、雪は白くて、パンナコッタも白くて、みたいな。そういうところも絡めているんですかね

菱川あいず

あー、たしかに

庵字

なるほどね

菱川あいず

……っていうところですかね
ああ、あと、あの笑 審査として、ポジティブなことをたくさんいうのは良いんだけども
なんか、ポジティブなことばっかり言われているのに最終的に受賞しないと、じゃあこれは何なんだっていうふうに逆に思われちゃうような気がするので

菱川あいず

なんか、ちょっと、その意味でなんとなく言いたいこと……

運営(みよし)

はい
どうぞ

菱川あいず

あの、言っておくと
いや、あの今色々話したんですけれど、やっぱあんまり書かれていなんですよね、基本的にね

運営(みよし)

察してください、って方針ですよね

菱川あいず

うん、結構、なんか、まあ、うん
善意で解釈しないと、ちょっとなかなかストーリーとして入ってこないというか、ちょっと意味が取りにくいっていうところもあるのかなぁって

庵字

ちょっと読者に委ねすぎ、みたいなことですか?

運営(みよし)

おそらく書きたいのが、光彦さんと美里ちゃんの心情面の、この……揺れ?……それを考えると、わざわざ謎解きをひとつひとつ丁寧にしていたら内容がごちゃごちゃしてしまうのかな、というのは思うので
この作品なら、もうこれくらいの謎解きがちょうどいいというのは感じますし、あの、無理していなくて読みやすいなっていうのは、思います

庵字

あとこれは光彦の一人称じゃないですか
ということは光彦の知らない情報は出し様がないわけなんで、光彦の視点からこの状態・事態を見たらこれくらいの情報しかテキストにできないよっていうことでもあるのかなって
逆にこれ美里ちゃんの側から見た話を作るとまた全然違った内容が出てくると思うし、すべてを知っている神の視点から三人称で書いたらまた全然違ったものになると思うし
このねぇ、光彦のお兄ちゃんの事件の最後の部分を光彦の視点から切り取ったっていう話だからこうなって
光彦の一人称として書かれているから、そこはしかたないところなのかなっていうふうに、ね
うん
まあ、これが作者の、一種の狙いだったんじゃないかなっていう気がします

運営(みよし)

はい

庵字

作者の中に、たぶん事件の全容がわかってて、もう最初から設定しているんだけれど、あくまで光彦の視点からだけこの事件を書いていくよっていう見せかたをしているように思います

運営(みよし)

一種の後日談のような感覚ですかね

庵字

そうそう、本当に
後日談ですね、これ

菱川あいず

……
あ、ちょっといいですか、最後に

運営(みよし)

はい

菱川あいず

あの、僕がさっき小難しく解釈ふたつをあげたんですけれど

庵字

ええ

運営(みよし)

はい

菱川あいず

この2つの解釈、あの、僕のですよ? 僕が言っているふたつの解釈、矛盾しているんですよ

庵字

ほう

運営(みよし)

ですねー

菱川あいず

まず1つめに言ったのは、要は、美里ちゃんが逆に監督するために今後ずっとパンナコッタを作っていく、そして食べさせていくっていう解釈なんですよ
けど、この解釈を取るんなら、パンナコッタに微量の毒を入れないほうが良いと思っていて

庵字

うんうん

菱川あいず

要は、ずっとパンナコッタを食べさせ続けていて、いつかまあ本当に美里ちゃんの頭にくるようなことがあったら毒を入れるような

庵字

もう殺っちゃう、と

菱川あいず

そうそうそうそう
だから、微量すらも入れる必要が無いんですよ、この解釈だと
で、もう一方の解釈、先ほど言ったのは要は、あの、大したレベルでは無いんだけれども、この、お兄さんとあなたは共犯なんだ、と
だから、まあ、微量の毒を食ってくれ、と
そういう解釈だとすると、今後ずっとずっと食べさせていく必要はないんですよ
その1回で、良いから
だから僕、ここは、あの、わかんないですよ、僕の頭の中では矛盾していて
あの、微量の毒を入れたのをずっとずっと食べ続けてね、だと、あの、さっき庵字さんがおっしゃってたようなヒ素みたいなのを入れて蓄積させていくパターンみたいな話に思われちゃうんだけれど、たぶんそういう意図ではないと思うので
まあ、そういう意味では、あの、これは僕の好みですけど

運営(みよし)

菱川あいず

僕の好みから言うと、これ毒は入れないほうが良かったかな、と

庵字

同じように同じパンナコッタを食べさせれば、美里ちゃんの言いたいことはわかるでしょ? っていうことですよね

菱川あいず

そっ! そうそうそうそう

運営(みよし)

表情消したり直接聞いたりしちゃってますもんね、途中で

菱川あいず

うん
っていうのが、この作品への僕の好みかな

庵字

そういう見方だと、たしかにパンナコッタに毒は入っていなかったってことのほうがきれいかもしれないですね

菱川あいず

うん

運営(みよし)

光彦さんの勘違いで、入っているように思いこんだかもしれないですよね

菱川あいず

うん、そう。ここの ~完璧さは、時に不穏をはらむ~ っていう
これ、非常に良い表現なんですけど、はい
あのー、完璧すぎる味だと
ただ、完璧さは時に不穏をはらむっていうところで、要するに、もうここは思い込みで良いんですよ

運営(みよし)

はい

菱川あいず

もう、完璧ゆえに逆に怖いっていう、それだけで良いので
実際に微量の毒が入っている必要は、僕は無いかなっていうふうに思いますね

庵字

最後、舌が痺れたみたいな描写がありますけど

菱川あいず

そう、思い込みで舌が痺れることもあるんでね
なんかそっちのほうが、僕はなんかいいのかなって思います

運営(みよし)

庵字

その解釈ならそっちのほうがいいですよね

運営(みよし)

美里ちゃんは光彦さんを殺したいのかどうかっていうのは、お母さんに対する言動が深く関わっているわけじゃあないですか

菱川あいず

うん

運営(みよし)

美里ちゃんは、その……光彦さんがその実態を知っていた、っていうのは認識できていたとしても、それ以上のことをやっていたのかどうかというのはわからない状態だったのかな? というのは可能性として考えましたね

菱川あいず

うん
うんうんうんうん

運営(みよし)

そうすると、たぶん、たぶんなんですけれど、光彦さんと孝一郎さんで性格が違うっていうのは、従姪でちょっと離れた血縁関係の美里ちゃんにも十分認識できる状態、15歳にもなると
それで、孝一郎さんのほうは絶対に殺してやりたいくらいの気持ちがあったと思うんですけれど、孝一郎さんは、孝一郎さんじゃあないや
光彦さんは、どれくらいお母さんの死や苦しみに対して責任があるのかっていうのをわからなかったからこそ試したのかなっていうのが、あって

菱川あいず

うんうん

運営(みよし)

だから試すために、孝一郎さんを毒で殺害してから、光彦さんの心を毒で試した……というのはいかがでしょうか?

菱川あいず

うん、そう
そうなんですよ

庵字

んー

菱川あいず

だから、あの、こういうと、お前嘘だろと思われるかもしれないんですけど、今みよしさんがいったのとまったく同じことを考えて

運営(みよし)

はい

菱川あいず

たぶんそれが正解なんですよ

運営(みよし)

作者さんが考えたのは、おそらく、これ、ですか?

菱川あいず

いや、それはわからないんだけれど笑
でも、だからこそ、だったら、もうちょい書いて欲しいなっていうのがあるんですけれど

運営(みよし)

たしかに、2100文字じゃあ、ちょっと足りなかったですね笑

菱川あいず

でも、それが僕の抱いた矛盾を解決するための唯一の方法なんですよ
要は、今回ちょっとお前が関与してるってことがわかったから微量入れといたぞ、と
ただ、これ以上関与してるってことが後々わかってきたらもっと毒入れるからね、みたいな

やっぱ、それだと、なんか、矛盾しないんですよね
うん

運営(みよし)

はい

菱川あいず

ただ、そういうことを想定しているんだったらもうちょっと、それっぽい記述を

運営(みよし)

ありますよね、ナッシュ均衡みたいな笑
内容と文章量の

菱川あいず

これとりわけお母さんが、えっと、実際に具体的にどうやって亡くなったのかっていうのが書いていないというのと、あとは、そのー、光彦さんがどのていど関与していたのか
まあ、ようはどのていど知っていたのか、あるいは、こう、間接的にもほう助するようなことが、手助けするようなことがあったのか、とか
そういうのが一切書いていないので
そこが若干書いてあると、まあ、そういう解釈に辿りつくのかなって

庵字

うん
ニュアンスで表現すると、見てみぬふりをした、感じに受け取れますよね

菱川あいず

はい

庵字


いじめで、見ているだけもいじめです、みたいな論調に近いような
そういう捉えかたなのかなっていう気持ちが、しますね

運営(みよし)

ですね……今回、文字数制限は一切していないので書けたかもしれ、あとこの作品、提出時期が1番早くて8月10日に提出していただいたもので

庵字

おお、早いですね

菱川あいず

ん、早い

運営(みよし)

なので、書けたようなっていうのはありますけれど、書いて欲しいかって聞かれるとまた別の問題なのかなぁとは思います

庵字

なるほど
……前回って、あの、8000文字未満で

運営(みよし)

庵字

あんじ 6000文字の作品、あと2000文字くらいつかって書いて欲しかったって何作品化に対して言ってたじゃないですか

運営(みよし)

言いました笑

庵字

そんな感じでは?

運営(みよし)

文字数制限をルールにしていたので、文字数が作品に与える影響をとくに気にしていたもの、で、して
でも、今回は、その、文字数に、左右……この作品の完成度が低いということにはならないので

庵字

それはもう、そうなんですよね

菱川あいず

たしかに、ちょっと僕も細かいことを申し上げましたけど、これね、僕、前回の反省で
前回ね、えーっと笑 前回の……『朝をさがして』か

庵字

ああ、はい

運営(みよし)

はい

菱川あいず

『朝をさがして』のときに、たぶん、審査会で一切たぶんネガティブなこと、なんだ、コメント出てなかったんだけれど、あの作品って受賞してないじゃないですか
あれってたぶん、1番なんか腑に落ちないなって後からすごい思って反省したんですよ、なので

庵字

菱川あいず

いや、別に、あのー、どの作品にも良いとこと悪いとこ言っていかないと、それが審査として腑に落ちなかったり為にならなかったりするよなって思って、無理やりにでも

運営(みよし)

なぁるほどです……!

菱川あいず

あの、僕、『朝をさがして』の件に関しては反省してます

庵字

んー……

運営(みよし)

あー……気づいてませんでした、すみません作者様
んー、でも、悪いところを見つけるのもなかなか難しいなっていう弱気な部分もあります

菱川あいず

うん、なんか、悪いというか

庵字

なんかね
こうしたらもっと良かったんじゃあないかみたいな
ちょっと偉そうに聞こえちゃうかもしれないけれど

運営(みよし)

あれは、何でしたっけ
『消えたステッキ』は、もう修正案探していましたもんね

菱川あいず

それが良いかどうかは別としてね笑 置いといて笑 まあ、審査側としてはこういう読みかたをしましたよーっていうのはなるべく具体的に

運営(みよし)

はい、すべて公開しているからこそ、ですね

庵字

この部分も公開するんですよね?

運営(みよし)

公開しまぁす

庵字

ですよね笑

運営(みよし)

しますします





m.漫才「名探偵」

概要
  • このネタではM1で勝ち残れない、ミステリを成立させ得るレイヤーが不在なのは残念
  • 問題作!!!!!!(みよし)
  • この部門におけるネタ枠(あんじ)
  • 漫才の台本として面白い(ひしかわ)
運営(みよし)

では……お次、『漫才「名探偵」』
あの、わたしはこの作品をあえて問題作と呼びたくてですね

庵字

おお、おお笑

菱川あいず

ははは笑

運営(みよし)

へへへ笑 あの……笑
なんでしょう、凛野さんによるお笑い講座を何回か受けて

庵字

ええ

菱川あいず

え、そうなの? 何回か受けたの?

運営(みよし)

はい、お笑い講座といいますか

庵字

何回かやってますよ

菱川あいず

えー

運営(みよし)

はい、あの、そのおかげで漫才というものの楽しみかたはわかるようにはなってきているんですけれども

庵字

あんじ おお

運営(みよし)

それでこの作品、伏線回収は丁寧なんですよ

庵字

されていますか

運営(みよし)

え、されてますされてます
ただし、どれが提示されている謎なのかと聞かれますと、わたしわからなくて……わかりません

菱川あいず

あー、たしかに。謎の提示と解決が無いのね

庵字

これもうネタ枠なので

運営(みよし)

庵字

ちょっと運営に聞きたいんですけれど、これは有りなんですか?
ミステリエキシビション的に

運営(みよし)

え、だから問題作と呼ばせていただきたいんです笑

菱川あいず

たしかに謎の提示と解決が必要だって、ね笑

庵字

だって言ってんのに

運営(みよし)

でも、伏線回収はされているんですよ

庵字

運営(みよし)

だからわたしはこの作品を問題作と呼びたいんです

庵字

んー、なるほどねぇ

菱川あいず

うんうん

運営(みよし)

それで……おふたりは、この作品において謎ってどれだと思いますか?

庵字

謎は無いんじゃないですか?

菱川あいず

謎は無いね

庵字

もうね、やりたいことやってるだけですよ

運営(みよし)

そうですよね、やりたい放題で

菱川あいず

ミステリというよりはミステリを題材とした漫才の台本なんじゃないですか

庵字

そうですね
パンナコッタなんて、とってつけたように使っているじゃないですか

運営(みよし)



確かにこの作品ではパンナコッタは食べものとしては一切使われていないです、かね
いや、食べものとしては使われていますか、毒殺案のひとつとして

庵字

でも、実物は出てこないですからね
漫才なんで

運営(みよし)

ですね
それに、やっぱりパンナコッタで毒殺したいんだなぁとは思いましたね

庵字

ええ
ですね

運営(みよし)

l*でもそうだったので

*l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』

庵字

そうですね、そうですそうです
パンナコッタって出てきたらもうね、食べもの=毒殺、みたいな

運営(みよし)

たしかに笑

菱川あいず

ただ、あの、ただ、伏線回収
さっきからみよしさんが、その言っている伏線回収ってのを具体的に言うと、どう?

運営(みよし)

あ、はい
えっと……

庵字

観客のくだりですか

運営(みよし)

観客のくだりもですし、 ~「ネタの使い回しができるから」~ とか
この、『漫才「名探偵」』に出てくる名探偵っていう存在が出てくる作品はどうしてもミステリに限られるじゃあないですか

庵字

ええ、ええ

運営(みよし)

それで、ミステリにおけるネタの使い回し、いわゆるパクリと呼ばれる、そういったものってNGじゃあないですか
NGの理由は、、ここでは、その真似された側の作品が既に広まっている状態だからと解釈できるような雰囲気で
だからネタの使い回しができないとも言える状態が成立しているわけで
ここで、 ~「名前だけ覚えて内容は全て忘れてください」~ って

庵字


そういうことね

運営(みよし)

そう、ネタを忘れてもらえるから使い回しができる状態になるところとか、メタ視点が成立してるのはその前から共有済みなので、伏線の回収かなって
他にもあるんですけれど……すみません、メモしていなかったので時間かかります……

庵字

たしかに読者の記憶を消せるなら同じものずっと書いていけば生きていけるわけですからね

運営(みよし)

そうなんですよねー……
あっ、あとは、ご令孫のくだり? たしかに、原典でじっちゃんに子どもいたくだり無いなって

庵字

これね、当初からずっと言われてたんですよね

運営(みよし)

そうなんですか笑

庵字

『金田一少年の事件簿』っていう漫画の企画に対して、やかましいファンが「いや、金田一は結婚してないし子どもをもうけたという記述は原典には無い」っていうふうなことを

運営(みよし)

ですよね、たしかに無いですよね笑
あとは、ところどころ
~「この変声期旧型だから神谷」~ ぁ……

庵字

カミヤアキラ笑

運営(みよし)

~「神谷明の声しか登録されてない~ とか

庵字

『名探偵コナン』観ている人しか通じないネタですね

運営(みよし)

わたしこれわからなかったです笑
でも、なんか、流れで理解できるっていうのは

庵字

途中でね、神谷明から小五郎のおっちゃんの声が交代して変わったんですよ

運営(みよし)

ああ、そうなんですね
あの、そういうのを知らなくても、どこかで仕込まれていたものを勝手に疑問に思う間もなく解釈できたんだっていうところで、こちらも伏線回収として認識しました

菱川あいず

なるほどね、まあ、これぇ、最初の冒頭でね、名前だけ覚えて帰って、名前だけ覚えて、覚えて、って
ずっと言ってて、最後に、 ~「名前だけ覚えて内容は全て忘れてください」~ ってね
~「ネタの使い回しができるから」~ って
冒頭と最後が繋がっているんですね。ただ普通の漫才って冒頭と最後が繋がらないので

運営(みよし)

あ、そうなんですか?

菱川あいず

いや、僕が認識しているかぎりね? そういうネタもあるのかもしれないけれど、やっぱりこう、ミステリっぽさがあるんですよね

運営(みよし)

そうなんですよ
ただし、謎がわからないっていう笑

庵字

謎がわからないっていうか、謎が無いんですよ

運営(みよし)

無いんですね
無いのか……なので、なん、えー、こう……どう、すれば良いんでしょうねぇ?

庵字

ねぇ


庵字

ちょっとね、順番悪かったですよね

運営(みよし)

はい?

庵字

これ3番目か4番目くらいに来ていたら、まだ箸休めになったんですよ

庵字

パンナコッタ*1、狙われた囮*2、地下アイドル*3って来て
漫才*4が来て、最後長編のシンカー*5に行くってなったら、まだ良かったんだけどね
これがもし短編集だったら、そういう順番が良かったんじゃないかっていうふうに思いますね

*1:l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』
*2:n.『狙われた囮』
*3:o.『幻の地下アイドル』
*4:m.『漫才「名探偵」』
*5:p.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』

菱川あいず

なんかコントロールできないんですかね

庵字

ねぇ、投稿順だから

運営(みよし)

いやぁ、そういうところまで考えられていらっしゃるんですね、おふたりとも、すごいです
そのあたり、わたし全く気にしていなくて、来た順にポポポポポンっていう感覚だったので

庵字

結構、短編集とか掲載順考えるの楽しいですからね
こういう流れで読んで欲しい、みたいな

運営(みよし)

なるほど……そういうときはどのようなことを考えるんですか?

庵字

短編集の掟というか、不文律として1番出来の良い作品を最初に持ってくるっていうのがあって
で、最後も2番目に良いやつを持ってくる
で、あまり自信が無いやつを真ん中に持ってくるっていうのがあるらしいので
最初と最後が大事って

運営(みよし)

なるほどです
いかがですか、アンソロジー編集者さん?

菱川あいず

ああ、ああ、確かに
えっと、たしかにあれを2番目にはもってこないですよね

菱川あいず

それはそう、だね
うん

庵字

わたしも文フリとかで、自分が出す本はそうやって考えますよ
最初はなるべく出来の良いやつから、って

運営(みよし)

たしかに、『赤い銃弾』*とか、極めつけですよね

*文学フリマにて、〝新生ミステリ研究会〟ブースに足を運んでくださった来場の方によって英訳されて電子出版された

菱川あいず

ええ、はい
あの、で、この作品はまあ本当もう漫才の台本なのでここに凛野くんがいないことが、あのー、審査をする上で、だいぶね…… 笑

庵字

凛野さんに審査してほしいですよ笑

運営(みよし)

不在が悔やまれますね

菱川あいず

やっぱ、これ内容として、ね
まあ、ちゃんと……なんだ、漫才の台本として、ちゃんと完成されている一方で、このミステリネタ、ミステリあるあるみたいなのをかなりまんべんなく広く使っているというところは僕はおもしろいなと感じます

庵字

ねー

菱川あいず

だって、これ結構出てくるでしょ? 有名な

庵字

ええ、たしかに『名探偵コナン』とか『金田一少年』とか『相棒』とか、メジャーなところしか使っていないんですよね

菱川あいず

メジャーなの全部出し切っているくらいの

庵字

これくらいだったら、初見の人もわかるんじゃないかなっていうバランスで出てくる作品をセレクトしていると思うんですよ

運営(みよし)

ですね

庵字

唯一ひっかかるというか、これはわからない人いるだろっていうのは、もうJリーグカレーのくだりだけで

運営(みよし)

ああ、わからなかったでーす

庵字

ですよね

菱川あいず


それを含めて、やっぱ、こう……

運営(みよし)

作品のアクセントのような

菱川あいず

うん
知識のね、広範さが出ているんじゃないかなーと思います

運営(みよし)

シャーロック・ホームズが会得していた格闘技も

庵字

ああ
バリツです、バリツ

運営(みよし)

これも比較的有名なんですか? それとも

庵字

これはマニアックというか、マニア内では有名ですよ

運営(みよし)

なので、あの、好きなようにとことんわーっとやっているように見せかけて「これは……たぶんダメだから使わないように」「これなら通じるはずだ」みたいな
そのあたりの感覚はきちんとお持ちでいらっしゃるのかなっていうのは、ミステリをいままでたくさん読んできた方なのかな、作者さんは
というのは、想像します

庵字

ねー
まあ、バリツを知っているのは中級者以上ですよね

菱川あいず

うんうん

運営(みよし)

『空き家の冒険』読んでないと みよし だからこそ、ここの、たった一部におけるくだりだけで
他の、えっと、右京さんに関してもコナンに関しても、長めにとられているところはちゃんと有名なものなので

庵字

うん
メジャー過ぎるくらい

運営(みよし)

ちゃんと考えて調整されているんだなーって、思います

菱川あいず

うん
そうね、で、まあ、あとは漫才の台本を、どう審査するかという

運営(みよし)

菱川あいず

非常に難しいけれど、おもしろいことを……どうします?
1個1個、具体的にボケを

庵字

もしくは、あれ、M1みたいに……85点! 90点! みたいにやります?笑

運営(みよし)

……えぇ? ちょっとわたし点数つけられないです……

菱川あいず

実際やってみないとね

庵字

ねぇ
ミステリ漫才コンテストみたいなのやってみないとわかんないですよね

運営(みよし)

菱川あいず

ちなみに、これ字数4600文字くらい?

運営(みよし)

4600くらいですねー

菱川あいず

実際にやると、これ、4分くらいに

庵字

いや、収まらないくらいでしょうね

菱川あいず

ですよね

運営(みよし)

1分で話せる文字数は300文字くらい、でしたか

菱川あいず

まあ、どんくらいのスピードで言うのかにもよりますけどね

運営(みよし)

これ、テンポ早い感覚です

菱川あいず

たしかに
まあ、でも4分には収まんないかな

庵字

収まんないです

運営(みよし)

M1では、4分で

菱川あいず

そうそう、4分

運営(みよし)

NHKのアナウンサーは1分間でおよそ300文字程度が想定されているみたいです

参考
NHK_ていねいさのバランス

菱川あいず

うん、やっぱそれくらいだね

庵字

じゃあ、さん、12で、1200文字
まあ、早口でもそんくらいってことか

運営(みよし)

でしたら、少し長めに漫才をやる形なんですね
4分を超えたらどうなります?

菱川あいず

失格だよ

運営(みよし)

あ、ダメなんですか
えっと、以前、凛野さんがおっしゃっていたんですけれど、漫才・お笑いには間、アイダと書いてマとも読む、あれ
間が重要なのだとおっしゃっていたので

庵字

そうでしたよね
喋りまくっても、ってね

運営(みよし)

そうです、それを考慮すると、15分から20分の間くらいの

庵字

ですね、10分はかかりますよね

運営(みよし)

ですよね

庵字

誰かにこのネタを使ってM1出てもらえませんからね
だから、そこはもう良いんじゃあないですかね笑
こう言っちゃあなんですけど笑

運営(みよし)

えー、でしたら、どこから触れていきましょう?

菱川あいず

これ、どう、どうなんですかね
ネタとして1番おもしろかったとこあげていきますかね

運営(みよし)

んぇ……

菱川あいず

ねぇ、みよしさん

運営(みよし)

えー……でも、たぶん、メインで扱われているのは孤島の連続殺人やろうっていうところ、最後のところ。ここを一応メインで扱おうとしているのではないのかなと予想しておりますけれども

庵字

ですね、一応ここがクライマックスなんじゃないですかね

運営(みよし)

~「そこで、誰も予期しなかった殺人事件が起きる」「事件が起きる気満々のシチュエーションだけどね」~ っていうボケとツッコミの、この掛け合いも含めて、ポンポンポンポン進んでいく形で
おそらく、これはお客さんを置いていかない程度のスピードで進んでいくのかなって、いう、の……良いですよね

庵字

うんうん

運営(みよし)

ちょうどここで ~「そんなのパンナコッタだって迷惑こうむるよ」~ って、そういうところも好きです

庵字

ああ、ここで出てくるっていう

菱川あいず

使いかた自然ですよね、かなり

運営(みよし)

こんな自然に使ってくれたのに、なんだこの作品は……っていう提出日でした

庵字

無駄遣いやろってね笑

運営(みよし)

そうなんですよ笑 別にミステリとしておさえておきたいポイントを知らないわけでは無さそうなのに、どうしてこういう作品にしちゃったのかなっていう……疑問ですね

運営(みよし)

ちょっと、問いただしたいですね

菱川あいず

これ、次、僕行っていいですか? あの

運営(みよし)

どうぞどうぞ

菱川あいず

これ、良い、面白いところがね
笑えるっていう

運営(みよし)

ああ、お笑い、漫才ですからね

菱川あいず

そう
好きなところが

庵字

好きなところ

菱川あいず

はい、好きなボケは……やっぱ、この ~「ジッチャンのほうが出て来たじゃねえか」 ~じゃないですかね

庵字

菱川あいず

漫才が好きな人は、ここで笑うのかなって思いますね

庵字

あー、たしかに

運営(みよし)

ですね、少年のほうを話していたのに

菱川あいず

そうそう、じっちゃんのほうがね
これはさっきも話していたけどね、伏線回収
いや、これね、いわゆるテンドンってやつだと思うんですけれど

庵字

うん

菱川あいず

ね、テンドンを使ったお笑い

運営(みよし)

テンドン

菱川あいず

うん、そう

庵字

同じネタを繰り返して笑わせることをテンドンって言うんです

運営(みよし)

ほえー……ミヨシ ハ アタラシイコトバ ヲ オボエマシタ!

菱川あいず


ここでじっちゃんが出てくるんだけども、1回、要は話の中で一度も金田一耕助の名前は出てこない
にもかかわらず、じっちゃんじっちゃんって言っててここでじっちゃんが出てくる

運営(みよし)

言われてみるとじっちゃんで通じてるのすごいですね

菱川あいず

ここ、1番好きかな、僕 あんじ ここでね仮に「金田一耕助のほうじゃねえか」ではおもしろくないんですよ
先に金田一少年のほうでネタフリをしたからこそ、ジッチャンじゃねえかっていう短いツッコミで済むっていう

運営(みよし)

なぁるほどです

菱川あいず

うん、ここ僕たぶん1番、そのー、おもしろいところ、笑えるところなんじゃないかと思いますね

運営(みよし)

たしかに少年のほうで「ジッチャンの名に懸けて」っていう決め台詞のおかげでジッチャンがいるっていうのは広まっている状態のことなので

庵字

そうそう

私1番好きなのはですねぇ、毒殺が起きて、青酸カリを何度も舐めるところ

菱川あいず

ああ、確かに。ここ僕も2番目くらいに笑ったところだ

庵字

なんか、もうネットミームみたいな感じで、コナンが毒殺された人間の何かのを舐めて、これは青酸カリだっていうふうに特定するっていうのが

運営(みよし)

庵字

本当にあったのかわかんないですけれど

運営(みよし)

え、記憶にございません、わたし

庵字

そういうシーンがあったとかではなくて、「ペロッ――これは青酸カリ!」っていうのがネットミームになっているんです
それを ~「……ペロ……もしかして……ペロペロ……」~ って
何回も何回も確認してこれは青酸カリって特定するっていうね
いや ~「そんな舐めて大丈夫なん?」~ って、それで青酸カリって確認した後にまたペロって舐めるっていう、ここのテンドンの畳みかけみたいなのをおもしろいんじゃないかなと思いましたね

運営(みよし)

それの直前で、あのー…… ~「ああっ! Aさんが苦悶の表情で喉を掻きむしって悶絶して数分間も床を転げ回ったあげく鶏が絞め殺されたような断末魔の声を上げて死んでしまった!」「数分間も転げ回ってたなら、その間に何とかしてやれ。冷静に実況すな」~ ……っていう、このツッコミも冷静にしているじゃあないですか
そこも面白かったです

庵字

そこねー
Aさんが死んでいる状況だけれど、冷静に事細かに実況して、見ているだけで何もしないっていう

運営(みよし)

テンションの感じもすんなりわかって、最初から最後まで読んでて楽しかったです

そういえば、この毒殺方法
この毒の種類次第では、こう数分間も転げ回っているようなこともあるんですかね

庵字

あるんですかね? 青酸カリはもうほぼ即死って言いますよね

運営(みよし)

そうですね、摂取して反応したらすぐ亜硝酸アミルとかで応急処置しないと

庵字

青酸ガスが発生して、それを吸いこんで死んじゃうっていう……大体この作品については、もう、ね

菱川あいず

うん、じゃあ、最後の理屈で
何か注文着けるとしたら

運営(みよし)

菱川あいず

やっぱりあのー、なんだろうな
本当にこれ、あのー、ミステリを題材にした漫才の台本なんですよ

運営(みよし)

はい

菱川あいず

やっぱ、逆が欲しかったかなっていう
そのー、漫才を題材にしたミステリがね 笑
そっちのほうが欲しかったかなっていうところかなぁ、と

庵字

あー、なるほど
このネタを提示しておいて、この、やっている漫才師のパンナコッタがこの先事件に巻き込まれていって、この漫才のネタが関係してくる、みたいな

あー

菱川あいず

それは深いですね
そうそう、だから、そういう、たしかに尺は長くなるけれども

庵字

長くなりますね
でも、良さそう

菱川あいず

それこそアンソニー・ホロヴィッツの作中作みたいな
そういうのでもおもしろかったなって
まあ、でも、もう一個、あれですよね、そのー、もう一個上のレイヤーの話っていうのがあると面白かったですね

庵字

ですねー
本当にもう台本で終わっちゃってますからね

菱川あいず

うん

運営(みよし)

あと、気になるのは、

~『六枚のとんかつ』は『占星術殺人事件』のパクりということになってしまいます」~ の後、 ~「あと、『△△』も『○○』のパクりだし」 「そっちはガチっぽいからやめろ。伏せ字にしておくわ」~

っていうところ……これ、なぁんでしょうねー?

庵字

何ですかねー、作者に聞いてみないとわからないですね
さすがに伏せ字にしておいたっていうね

菱川あいず

これ本当に、あれなんですよね。あの……

運営(みよし)

存在するもの、ですかね?

庵字

もしくはそういう作品があると仮定してやっているのか

運営(みよし)

ど、ち、ら、だと、思います?

菱川あいず

ここは、あれなんですよね、でも、あのー、普通の漫才のときどうすんですかね、ここ

庵字

それか、これはもう文章上のネタだからこそ成立するってやつですよ

菱川あいず

ほうほうほうほう

庵字

実際しゃべっていおうとしたら無理だと思います
テキストだからできるネタだと、漫才ネタだと
かと言ってね、最初と最後で客イジりしてるんでね

運営(みよし)

想定してますよね

庵字

それは、実際に演じられた漫才という体なんじゃないですか
なのにね、テキストじゃないと通用しないネタが出てくるっていうのを、おもしろいと思うか、ありえないと思うかっていう

運営(みよし)

だから、ちゃんとあげられるかどうか気になりましたっていう

菱川あいず

たしかに、本格的にネタとしてやるんならこのくだりはカットでしょうね

運営(みよし)

そうしないと、はい
名誉の棄損になっちゃいそうですよね、可能性が

庵字

ありそうですよねー

運営(みよし)

……んー、困りますねー、この作品は

庵字

うん
もうこの作品がタイトルを取ることはないという

菱川あいず

運営(みよし)

謎が無いです!

菱川あいず

うん、そうね。謎ね。審査員からするとね

庵字

もう本当ならレギュレーション違反ですよ

運営(みよし)

えっと、ちなみに、わたしは謎の提示がされていないとっていう、その、謎の提示と解決を重視している人間でして、まあ、未完成AIの感性のような、そうでなければ楽しめないわけではありませんが……
庵字さんも、たしか近しい感覚で

庵字

うん、そうですね

運営(みよし)

ひしかわさんは、メッセージ性のほういかがですか?

菱川あいず

そうね、メッセージ性ですよね
うん、メッセージ性はね……

庵字

たしかパンナコッタ*でも解決はされていなくても、メッセージ性がね

*l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』

運営(みよし)

はい、こちらメッセージ性はかなり強いですよね
それで、こちら『漫才「名探偵」』のメッセージは

菱川あいず

いや、わからなかったですよ

庵字

もう、メッセージは無いんですよ

菱川あいず

無いんですかね

運営(みよし)

謎もない、メッセージもない
なのに伏線回収してる……問題作です、こちらは!

庵字

問題作です

菱川あいず

でも、漫才としては完成度高いですよ

運営(みよし)

漫才としてちゃんとキャラクターが、ボケのキャラクター、ツッコミのキャラクター、全然違うので、読んでいて、どっちがどっちだっけ? ってなることもなくて

庵字

あー、それ大事ですよね

運営(みよし)

はい、読みやすくて

菱川あいず

あと、超渋いこと言うと、なんか、うまいなって思ったのがここですね

運営(みよし)

どこでしょう

菱川あいず

~「とにかく、これは毒殺だ」「定番の殺し方」~

ここの間の繋ぎ方

運営(みよし)

単語だけを、ポンっと

菱川あいず

そうそう
うまい流しかただなーって思いましたね

庵字

うん
あんまりツッコミのセリフが長いとよくないって言いますからね

運営(みよし)

あー、凛野さん講座で
そうですね!






n.狙われた囮

概要
  • 奇跡のお笑い被り、安堂さんいらっしゃい
  • 推理小説としては物足りなさを感じる(ひしかわ)
  • ミルクティーにスプーン1杯の塩(みよし)
  • 指定文の使いかたがおしゃれ、作者が読者を信頼する塩梅が絶妙(あんじ)
運営(みよし)

お次は、n.『狙われた囮』ですね
お題のパンナコッタは名前として使われています

庵字

パンナコッタ中林ですね

菱川あいず

そういう意味では、これ、被ってるんですよね

庵字

芸人の名前が被るっていう

菱川あいず

そうそうそうそう、名前が

庵字

まさかの

運営(みよし)

奇遇ですよね

庵字

そこで被るか、っていうね

運営(みよし)

被せに来たというわけでは無いんですかね

菱川あいず

だって、知らないで出してるんでしょう?

運営(みよし)

けれど、前回の短編部門に関して選考会以外でお話しするタイミングのときに、おっしゃっていませんでしたか、どなたか
複数人が連作短編を書いたんじゃあないか構造みたいな推測を

菱川あいず

ああ、同じ人がやっている可能性もあるのか

庵字

でも、それだったらあえて芸人の名前として使わない、使いまわさないんじゃないかな

菱川あいず

そこは変えてくるんじゃないかって思いますね

運営(みよし)

その裏を読んで、とか
そういうのありませんか

庵字

もう、また読者を欺く犯人があらわれてくる、みたいな

運営(みよし)

ですです

ちなみに、こちら前回の8000文字では遅れなかった理由が圧倒的に文字数だなってわかりますよね

庵字

ねぇ
ついに5桁いきましたからね

運営(みよし)

いきましたね

菱川あいず

うん

庵字

前回は8000文字未満でなければいけなかったから、MysteryExhibition1ではじめての1万文字代の作品になるということですよね

運営(みよし)

そうですね

それに、安堂理真シリーズでございます

菱川あいず

シリーズなんですよ
それは有りなんでしたっけ?

庵字

どうなんですかね

運営(みよし)

え?

菱川あいず

このー、ね
安堂理真シリーズって、今、この記事を読んでくださっている方々、みなさんご存知でいらっしゃるのかなって

庵字

ご存知なのかどうかわかりませんけれども

運営(みよし)

ああ、いえ、あの『虎の穴の殺人』とかで

菱川あいず

そうそうそうそう
新生ミステリ研究会の、あのー、某会長が

庵字

某会長

運営(みよし)

会長はひとり、ではない……?
(拾ってもらえなかった孤独なボケ)

菱川あいず

そう、彼のね、シリーズ探偵なんですよね、はい
で、それがまさかこの、MysteryExhibitionでね、出会えることがあるとは思っていなかったので

庵字

作者はね、作者は伏せるって言ってんじゃねーかってね
なんやねんってね

菱川あいず

でも、まあ、安心感がね

運営(みよし)

知ってる人が来たーって

庵字

そう
確かに、知ってる人が来ました

運営(みよし)

往復書簡*かな、飯城勇三の名前があったと思うんですけれど、エラリー・クイーンがペンネームと探偵役の名前を一致させたのは、読者は結局のところ著者名よりも登場人物の名前を覚えているものだって認識していたからだっていう記述を目にしたことがあるんですけれど、これも、そうですよね
知ってる安堂さんが遊びに来てくれた、みたいな感覚で
*『エラリー・クイーン 創作の秘密: 往復書簡1947-1950年』
著 ジョゼフ・グッドリッチ/訳 飯城勇三


……どう、しましょう? ああ、えっと、この作品で提示されている謎については、このパンナコッタ事件? パンナコッタ中林が殺害された事件で、誰に、なぜ殺されたのか。おそらくハウダニットは聞かれてないのかなっていう認識です

庵字

そうですね

菱川あいず

うん、そうだね

運営(みよし)

それで、あとは、どうしてパンナコッタがこんなにむちゃぶり、あの、サブタイトルでも、むちゃぶり囮捜査って、サブタイトルにあるレベルの、あの献身をした意図はなんなのかっていう
このあたりだと認識しました

菱川あいず

うん
まあ、そうだね

庵字

はい

菱川あいず

これ、メインの事件としてはパンナコッタ中林がまあ、殺されたっていうところではあるんですけれど、別にそこに関してハウダニットはもう全然なくて
でー、まあ、これ結論としてはもうプロによる犯行でしょ、と
誰が実行犯なのかわかりません、みたいな感じの終わりかたになってますので、そこは、なんか、その、まあ、殺人という意味では本丸の謎なんですけれどなんか、そこではない

庵字

うん、そこは主題になっていないというか

菱川あいず

うん、あくまでもポイントは囮捜査、っていう部分のところ、の謎
んー、なんていうのかな、んー……ここが謎です、っていうのが明確に提示されてその謎を解くというよりは、どっちかっていうと普通にスッと読んでいる
そのスッと読んでしまった囮捜査の部分にこういう裏があるんですよーっていうのが後から、こう、出てくるっていう話かなーっていうふうに……ってところですかね

運営(みよし)

はい

庵字

このシリーズって結構ね、ド本格みたいな話が多いんですけれども

運営(みよし)

〝本格ミステリ・安堂理真シリーズ〟ですから

庵字

その中では、この話、変格みたいな話ですよね

運営(みよし)

たしかに、安堂理真っていう名探偵の推理についていく感覚が強いお話ですよね

庵字

それで、新潟県警本部の失態みたいな話が出てきて警察小説っぽいテイストもあるし、ちょっといままでのシリーズとは毛色が違うっていうかね
なかなかこういうふうなのはシリーズに無かったんじゃあないかなっていうふうに思いました

菱川あいず

まあ、これ、パンナコッタが迷惑こうむる、っていうところの、このー、ね
キーワードから作品が生まれてるってことですよね

庵字

ですね

運営(みよし)

庵字

これね、このー、パンナコッタってのを名前として使ってるんですよね

運営(みよし)

使ってますね

庵字

それで、事件の鍵ってのが最後の決め手、決め台詞

運営(みよし)

はい

庵字

作品の中にこれを何とか入れるとか、そこから、それをもとにして作るんじゃなくて、もう指定文そのものを〝最後の一行〟に持ってきて
そこでバシッと締めるっていう
このね、使いかたは他に無くて

運営(みよし)

ですね、嬉しいです

庵字

ですね
嬉しいですよね、これは

菱川あいず

この作品、やっぱ意図としてはこのー、あの、さきほど一字一句ちゃんと指定文を使う必要があるのかっていうのをね、こう、話しましたけれど、たぶんこれは「そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる」というのは、まあ、最後まで言い切れていないので

運営(みよし)

由宇さん言い切れないまま……

菱川あいず

そう、言い切れないまま最後まできているので、要は、迷惑こうむるのほうは出せていないんじゃないか、と
出せてない中でどうしようどうしようってなって最後の1文でようやく指定文を入れた、みたいな
そういう気持ちではあると思う

庵字

ああ、なるほどね

運営(みよし)

そうなんですか、これは
わたしパンナコッタも使われた認識で

菱川あいず

そう、だからさっき総括で両方使っているとは言ってたけれど、たぶん作者の意図としては1個しか使えてない

庵字

ひとつだけしか使いきれていないっていう

運営(みよし)

えー、「そんなのパンナコッタだって迷わ」……まで行けているので、由宇さん、心の中で、頭の中で
だから使った認定してました

庵字

そうそう、使った認定もできるけれど、よくよく精読してみれば使ってなかったっていう
結構これメタ的なトリックも入っている

運営(みよし)

なるほどです笑 わたしはその術中にハマりました
ん? 違う、「わ」までじゃあない、「む」までいってますね

菱川あいず

そうね、 ~「そんなのパンナコッタだって迷惑こうむ――」~ って

庵字

「む」まで? 最後の「る」だけ言えてなかったんですね

運営(みよし)

これを使っていない認定するなら、l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』のほうも文字は違うわけで

菱川あいず

まあ、そこらへんはレギュレーションとの関係がね
まあ、使っているという認定をされても仕方ないのかなっていうようには思いますけれど

運営(みよし)

認定してました

庵字

けれど作者の意図としては

使ってない

庵字

ってことですね

菱川あいず

はい、使ってないってことですね

庵字

じゃあ、これ最後のほうまで使ってないじゃんって思わせておいて、〝最後の一行〟でもう1個のほうを使うっていう離れ業をやってますよね

運営(みよし)

作者さますみません、言われないとわからないです

庵字

これ、あれみたいですよね。レイザーラモンRGのネタみたいですよね

菱川あいず

ああ、あるあるネタですよね

運営(みよし)

……?

庵字

そんなのパンナコッタだって迷惑こうむるって早く言いたい、っていうんですよ

運営(みよし)

……わかんないです、すみません

庵字

それでね
これのミステリの中身としての話をするんだけれど、概要だけじゃなくてね

運営(みよし)

はい、しましょう!笑

庵字

要は、この盗聴マイクでパンナコッタ中林のセリフを拾ってて、それが映像がなくて音声だけだったから警察が誤ったふうに解釈をしてしまったというネタのトリックですよね

運営(みよし)

ですね

庵字

音声のみで映像が流れていないので、情報が聞き手側が意図せず誤認するようになっているというのは結構ミステリっぽい、ミステリだから当たり前なんですけれど、こう、ミステリの中心、王道を行くような
これ、私は良かったと思いますね

運営(みよし)

たしかにそうですね
あとは、情報の出しかたが上手いなというのも感じていて
テレビ局、あの、まず、どのような囮捜査をしたのかっていうのをザーッと説明されるじゃあないですか。その後に、 ~ 「中略~東京メトロポリタンテレビですので、東京にあります。果たしてどこに新潟県警の出る幕があるのですか?」~ っていう、この東京メトロポリタンテレビっていう単語だけで確かに東京だと、東京にあるテレビ局である、と
こう、所在を明言されなくてもちゃんと理解できるのようにする情報の駆け引きの仕方が上手だな、と

庵字

うん
結構、ご当地で進んでいくからね

菱川あいず

ここ渋いですよね

庵字

渋いですね

菱川あいず

だから管轄が違うんじゃないかって

庵字

そうそう

菱川あいず

まあ、あのー、探偵がそういうことに気付くっていうのはね

庵字

同じことを聞いているのに、みんなスルーするけれど探偵は気づける、っていう王道パターンですよね

運営(みよし)

はい
なので、きれいな出しかただな、と思います

庵字

ちょっとあれを思い出しますね、前回のDetective ai*で

*b,『E-active edit』

運営(みよし)

庵字

警視庁って書いちゃった、っていう

運営(みよし)

警視庁ー……あの人、本当に、なーん、何なんですかね?

庵字

今回も来てるんですかね?

運営(みよし)

……え、いらっしゃいますかね?

菱川あいず


まあ、ね
想い人だからね
来てるのかな

庵字

想い人ね、みよしさんが片想いしている方

悪い大人H

片想いかどうかはわからないんじゃないですか?笑

悪い大人A

あー、向こうも思っているかもしれないですからね

悪い大人H

そうそう

運営(みよし)

悪い大人A

わかんないですからね

悪い大人H

わかんないですよね

運営(みよし)

いやぁ……えぇ……? わっかんないです、いらっしゃいますかね、今回

庵字

今回ちょっとニュアンスが似ているもの見当たらないですよね

運営(みよし)

え、でも、ここでいないと言ってしまったら……わたしが一途じゃあないみたいになりますよね、いらっしゃるのだとすれば

運営(みよし)

なので明言はしないでおきますけれど
……えー、いらっしゃいますかね?

庵字


いらっしゃいますかねぇ

運営(みよし)

……すごい
ちゃんとドキドキします、まだ、はい、これは恋ですわ

庵字

おっ、記憶違いじゃなくて良かった

運営(みよし)

はい
わたしは一途です

庵字

みよしさんが一途だとわかったところで

運営(みよし)

はいっ、ちゃんとやっていきましょう!

庵字

これ、最後で指定文を使っているっていう話をしましたけれど

運営(みよし)

はい

庵字

ここですべてを語ってはいないわけじゃないですか

運営(みよし)

ですね

庵字

助手役の江嶋由宇が「事件の鍵を握るのはあの人物に違いない」っていって、ここで終わるっていう。このねぇ、終わりかたがすごくおしゃれ

運営(みよし)

ちゃんとわかるというのもポイントですよね

庵字

そう

運営(みよし)

あの人物っていうのが誰なのか

庵字

ここの傍点振ってあるのも渋いですよね
ミステリ書きならここ絶対傍点振るので

運営(みよし)

なるほどです

菱川あいず

うん、そうですよね、振りますね、振るでしょうね

まあ、若干ね
最後の推理の部分に関しては、まあ、あの

庵字

そっか、悪いところも言うんですね

菱川あいず

そう、あの、悪いところも言うとすると、最後の最後で、この想像という部分がかなり大きい

庵字

ああ

運営(みよし)

連れて行ってもらわないと辿り着けないですよね

菱川あいず

そうそうそうそう
まあ、推測ってね、感じなんですけれど、理真自身が言ってるようなね

庵字

でも、事件の性質上そこはしかたないですよ
こういう形になってしまうのは

運営(みよし)

ですね、必要な情報が引き出されていないと

庵字

あとは、これ何気に渋いテクニック使っているのが、冒頭に菱川さんが、これ実際に起きた殺人事件に関してはとくに謎はなくてプロの犯行だったっていう話があったんですけれど、ヴァンダインの20則によれば、プロの殺し屋を出してはいけないっていう

庵字

でも、プロの殺し屋を出してもミステリとしてちゃんと成立しているんだよっていうのをさらっとやってて
使いかた次第なんですよね、そういうガジェットは
それで、今回のゲストの百瀬警部

菱川あいず

これはあれですよね、ほかのシリーズには出てこない

庵字

そう、この話にだけ登場するキャラクター、初登場ですよね

運営(みよし)

はい
それで、これからも出てこない方なんですか?

庵字

出てくるかも笑
麻薬関係の事件が起きたら出てくるかもしれない

菱川あいず

まず課が違いますからね
麻薬、薬物銃器対策課がだから

庵字

暴力団とか、マフィア的なものも出しちゃだめだよ、っていうのもヴァン・ダイン先生おっしゃっているんで

菱川あいず

ダメなんですね

運営(みよし)

庵字

私、はじめ百瀬警部が犯人だと思ったんですよ


庵字

いかにも、って
あるじゃないですか、シリーズもので新しい人がでてきたらその人が怪しいって、『相棒』とかでも見るんですけれど

菱川あいず

いやー、庵字さんが言うとおもしろいですね


庵字

私あまり言わないほうがよかったですね、これは

菱川あいず

ん? いやいやいやいや

運営(みよし)

どんどん言ってください

菱川あいず

なかなかやっぱこの作品、長いじゃないですか
長くて、やっぱほかの作品に比べると、なん、なんだ? 何だろう、リーダビリティというか、ちょっと読みづらさがあるのかな、と
あるのかなーというふうに感じていて
なん、んー、なんていうのかな、やっぱ囮捜査とかの中身を、やっぱ、こう、ずっと、ね
会話文の中で、どんどん書いていくんですけれど
そこが、なんだろう、なんていうのかな
入り込みづら、よっぽど丁寧に読まないと入り込みづらいっていう部分はあるのかなっていうのがありますね

運営(みよし)

知らない部分、なおかつ、関わりも少ない部分だからでしょうか

庵字

そうですね
ミステリ関連でも、こういう囮捜査を熱心に書くってことはあんまりないですもんね

菱川あいず

うんうんうんうん

運営(みよし)

たった今おっしゃっていただいたリーダビリティが、といところで
わたしはまた別の意味でちょっと読みづらかったなっていうのを感じておりまして
あの……別の理由で

庵字

はいはいはいはい

運営(みよし)

なんでしょうね、読み進めるとき……ミルクティーにスプーン1杯の塩が入っている感覚でして

菱川あいず

砂糖じゃなくて?

運営(みよし)

塩でしたね

庵字

運営(みよし)

あの、塩は別の場所でなら抜群に活きるんですよ
ただ、ミルクティーの中では異物感になってしまうかなぁ、と

庵字

ああ

運営(みよし)

えっと、わたし個人的に安堂理真シリーズはミルクティーだと思っておりまして
こう、安心感、ミステリとしての安心感が強い作品群、シリーズものだと認識しております
塩は、別の場所で、塩とミルクティーはそれぞれ別の場所にあることでそれぞれ最高なものなんですけれど、相性が、いかんせんよろしくないということを再確認、して、しまい、ました

庵字

なるほどー

菱川あいず

何が塩なの?

運営(みよし)

えっと、塩が入っているなっていうのは……

庵字

ようは、この百瀬警部の囮捜査の話が

運営(みよし)

あ、いえ

庵字

あら、違う?

運営(みよし)

はい、そこではなくて……

庵字

こことは言えないけれど、全体的に何かが噛み合わない?

運営(みよし)

噛み合わ……あっ、作者の個性? ですかね、おそらく
安堂理真シリーズはもともと庵字さんが続けてきたシリーズじゃあないですか

庵字

ええ、ええ

運営(みよし)

そこ、に……異物感を覚える? ような
その異質な何かというのが、こちらを書いた方の個性に該当しているような気がします

菱川あいず

ちょっと違うんじゃないか今までの安堂理真シリーズと、ってことか
可能性としてはありますよね

庵字

ミスエキを見据えてアレンジしたとはまた違うのか

菱川あいず


庵字さんとは全然関係ない人が書いてることもあるかもしれないからね

庵字

そんなことあり得ますかね?

運営(みよし)

違いますかね……んー、初めて読んだときの感想が、ミルクティーにスプーン1杯の塩が入っている、っていうものだったので

庵字

へー

運営(みよし)

そこは、あの、読みにくさを抱いたかな、と
おそらく新しい女性コンビの作品としてならまた違ったと思います、ので、ちょっと、そういうことがありましたというのを、こちらでご報告させていただきます

菱川あいず

あと、やっぱりそこの、何というか……謎の提示があってね、それを解決するっていう本来的なミステリでは無いんで
まあ、そこは入りが、んー、なんて言うんだろうな、読者が読むときに「これが謎だ」とか、あのー、不可能犯罪だとしたら、「じゃあ、この密室でどうやって人を殺したんだ?」とかね
そういうところの謎が頭の中にあるから、気になって続きを続きをと呼んでいくんだけれど、この作品、特段そういう謎があるわけじゃないので
まあ、最後まで読むとなんか全体の絵の形がはっきりするんだけれども、やっぱ最初の段階で引っ張るものというか、ちょっと無いのかな、という

運営(みよし)

それが今回は、おなじみのキャラクターなのかな、とは

菱川あいず

なるほどね
探偵をね、我々が親しみを持っているキャラクターが出てくるために最後まで読めるというか
まあ、あのー、安堂理真シリーズだからまあ最後まで読めばなんかおもしろいんだろうと、そういうので読ませているような部分があるとすると、それは良いことなんだけど、でも他方で、ちょっとズルいよね笑

運営(みよし)

察してね、が強い作品ではありますよね

庵字

ちょっとね、なんかいままでのシリーズとは系統が違うというか
急にね、昔の、1996年だったかな

運営(みよし)

1996年

庵字

『ウルトラマンティガ』*というウルトラマンシリーズがありまして
そこで、1話だけ全然違う話が出きたたことがあったんですよ
その全然違う話を監督したのが昔からウルトラマンシリーズでお馴染みの実相寺監督*という人の話で
それはね、もちろん王道的な話がポンポンきて、いきなり超遊んだ話がきて、大人が見る分には面白くてすごく良いんだけれど、リアルタイムで見てた子どもたちは「え、今回の話、変」って思ったんだろうなっていう、そういうような感覚がこの作品にはあるんだろうなって

*修正(2025.12.14):ウルトラマンティガー→ウルトラマンティガ
*実相寺昭雄監督

運営(みよし)

変化球のおもしろさの理解を子どもに求めるのは難しいですよね

庵字

そう、子どもには難しい
子どもには、そんな「監督が違う」みたいなメタ的な話とか情報なんて全然ないからね

運営(みよし)

わたし大人になっても未だに全然わかりません笑

庵字


なんかね、ウルトラマンが舞台で戦っているんですよ

運営(みよし)

舞台、演劇みたいな

庵字

そうそう

運営(みよし)

ウルトラマンってあれですよね、あの、大きくなる方々

庵字

うん、そう
なんかね、和太鼓だとか鼓とか、なんかすごい演劇みたいな世界で戦うの

運営(みよし)

子どもは困惑しますね笑

庵字

「なんか今回の違う」ってなるよなって

運営(みよし)

いつもダイナミックな戦いだと思うので

庵字

そう思ったらね、そうですよね
でもこういうのってね、全然話変わっちゃいますけど、あっても良いと思うんですよ、あったらいいと思うんですよ
毎回テンプレみたいな王道の話があって、たまにそういうアクセントになる回があって、またテンプレをやる、みたいなね

運営(みよし)

たしかに、マンネリ防止に、したい、です

庵字

そう、マンネリ化を防ぐってね
今回これがミステリエキシビションへの応募作品ということもあってね、初めてこのシリーズ読む人もいるはずですから
それだったら、いままでのシリーズとは毛色が違うなんて関係ないじゃないですか

菱川あいず

シリーズを知らない人にも読まれたらね、良いですよね

運営(みよし)

わたしはもう第1作のサイキ大戦殺人事件*からずっと読んできたので(最古参マウントゴリラ発言)

*『サイキ大戦殺人事件 ~安堂理真ファイル01~』

庵字

素晴らしいですね笑

運営(みよし)

そうなると、どうしても感じるという、自信
今自信が芽生えてきました、わたしは感じる側の人間です

庵字

あー、違和感をね
感じる側の人間

運営(みよし)

はい、感じる側の人間です

庵字

ちょっとね、それこそ実相寺作品がいきなり来たみたいな状況ですよね
それでも、手掛かりとかちゃんと丁寧に出してるし

運営(みよし)

そうなんですよ、鼻白むようなあからさまでは無くて、うまいんです

庵字

この、パンナコッタが薬をねだる場面
あのシーンって普通こんな言い方するかなみたいな違和感はあったので
そこね、やっぱり作中の探偵も同じように違和感を持ってね

運営(みよし)

その違和感の原因まではわからない、っていうのが、駆け引きの、塩梅? 作者と読者との駆け引きのバランス調整がすごくうまいですよね

庵字

うまいですね
もうここはね、作者が読者を信頼して書いていますんでね
こういう書きかたをしても、読者は許してくれるんじゃないかと、受け取ってくれるっていう、良い意味での信頼関係ができているっていう
そこはもう言うこと無しだと思いますね

運営(みよし)

そのあたり、百瀬警部がパンナコッタ中林について嘘をついていたっていうのも、その理由までちゃんとわかって納得もできるのはポイント高いなって思います

庵字

そうそう
やっぱ納得ってのは大切だと思うんで
驚きも大切だけど、納得ってのも同じくらいね

菱川あいず

んー、やっぱ僕はあんまりね、こういう、なんだ、ちゃんとした探偵ものみたいなのを書かないんで
なんだろう、その、びっくり箱みたいな……そういうようなさ

運営(みよし)

邪道の中の王道を征かれますよね

菱川あいず

そう
こう……驚かせることとか、実はこういう真相があるんです、みたいなのを書くのと同時に、やっぱ探偵役はそれを解き明かさなきゃいけないわけで
ようは探偵が解き明かせるだけの情報も出しつつ、読者も驚かせるっていうのは、やっぱり……うん、難しいですよね、相当

庵字

そこは難しいですよ

運営(みよし)

たしかに事件の真相を探偵に解き明かしてもらうだけではなくてもう一歩先も、読者がどう考えているのかっていうのも考えておかないといけないっていうのは、やはり

菱川あいず

やっぱ探偵ものって難しいですよね、書くの

庵字

ですねー

運営(みよし)

執筆するためのコストが高いですよね

菱川あいず

そう

庵字

やっぱりね、読者への挑戦なんて読み飛ばすし推理なんかしないで読んでいるよっていうような人でも、やっぱり最後の解決編になって初めて出てくる手掛かりをもとに探偵が推理したら怒るんですよ、自分では推理しないくせに
アンフェアだって、言われるんですよやっぱり

庵字

推理しないんだったらいいじゃないかとも思うんですけれど、でもやっぱりそこはね、推理する派も推理しない派も厳しいんですよ

運営(みよし)

難しいお年頃なんですねー、読者は

庵字

お年頃って笑

運営(みよし)

悪意とともに読まれる性質ですよね、ミステリ
不憫です笑







o.幻の地下アイドル

概要
  • 地下アイドルをテーマに据えて派手に見えるが、本質は正当な本格ミステリ
  • こだわり同士のつながりが掴み切れなかった(みよし)
  • 登場人物のアイドルたちの健気なところが良い、竹島さん推し(あんじ)
  • 地下アイドルの世界をあまりにも悪く描いていて憤慨、竹島さん推し(ひしかわ)3
運営(みよし)

はい、続いてo.『幻の地下アイドル』についてやっていきたいと思います
それで、こちらの作品で提示されている謎に関しましては、殺害されたファンの山田さんで、こちらもハウダニットについてはあまり重要視はされていない状態で、誰が殺したのか、なぜ殺したのか……いや、でもなぜ殺したのかも重要視されているのかどうかで聞かれれば、ちょっと首を傾げてしまう扱われたのような感覚ではあるんですけれども……まあ、このふたつと、さくらこさんは冤罪なのか、っていうところですかね

庵字

ですね
これはちなみに提出時期はいつくらいだったんですか?

運営(みよし)

最終日の朝です!

菱川あいず

おお笑

運営(みよし)

えっと、17000くらいの文字数ということで
やはり時間がかかったんだと思います

庵字

そうですよね
これはいわゆる地下アイドルの世界を描いているという……私もう、まったくの門外漢なので

運営(みよし)

わたしもです

庵字

すごく勉強になったというか、こういう世界もあるのかって思いましたね
トップオタとか

運営(みよし)

TOって表現が普及してるんだって、そう言うんだって初めて知りましたよね、オタクもトップを目指したいんだって

菱川あいず

うん、言いますね

庵字

そのあたりはね、今風というか現代っぽい、生の今の姿を映しだしたみたいなミステリで
そういう意味で価値があるんじゃないかと思いますね

菱川あいず

うんうん

運営(みよし)

あの

菱川あいず

それと

運営(みよし)

あ、すみません
先に、どうぞ

菱川あいず

いや、全然
いいよいいよ

運営(みよし)

いえ、作品の内容とは全く関係ないので

菱川あいず

僕も全く関係ないから
僕はね、それなりに地下アイドルに詳しいから

運営(みよし)

あー、でしたら、お先、失礼しますね

菱川あいず

はい

運営(みよし)

あの、l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』で、主人公・光彦さんの兄の名前が孝一郎さんっていうじゃあないですか

菱川あいず

はいはいはいはい

運営(みよし)

こちらのo.『幻の地下アイドル』

庵字

ああ

運営(みよし)

こちらの、ファンの古参? ファンの矢見孝さんの、この文字(孝)、なんて読むかわからないんですけれど、同じなんですよね

菱川あいず

タカシ
タカシじゃない?

運営(みよし)

タカシ
じゃあ、読みかた違うとしても、同じ文字が用いられているんですよ
芸人のパンナコッタかぶりとはわけが違うので……匂いませんか?

菱川あいず

同じ人が書いたんじゃないかって?

運営(みよし)

そうです、読んでみた感覚も、重要視している内容が似ているような気がいたし、まして……以上でーす

菱川あいず

なるほどー
まずは作者予想という観点から

庵字

運営(みよし)

わたしの唯一の、いえ、唯一といったら語弊の金塊すぎて失礼ですね
楽しみのひとつ、なので、「お?」って、読んだとき思いました
まったく関係はありませんけれど、以上です

菱川あいず

なるほどね

運営(みよし)

はい、アイドルについて語ってください

菱川あいず

ああ、アイドルについて語るわけでは無いんですけど

運営(みよし)

違いましたか

菱川あいず

あのー、これ、あの、そうそう。この、ニッポン紅蓮隊っていうのが出てきまして、まあ、これが一体、どこのアイドルを真似しているのか
まあ、〝ニッポン!真骨頂〟なのか〝バンザイニッポン*〟なのか〝ばってん少女隊〟なのか

*バンザイニッポンはBANZAI JAPANのことだと思われる

運営(みよし)

ああ、あるんですね
実在の

菱川あいず

まあ、ちょっと、そこらへんだと思うんですけれど
まあ、この、各メンバーの名前がね、尖閣さくら子、旭小菊、竹島てふてふ、神風ふじこ、呉ヤマト
クレって読むのかな、クレ

庵字

はい、クレだと思いますよ

運営(みよし)

戦艦の名前

菱川あいず

そうそう、戦艦のね
これめちゃくちゃうまいですよね

庵字

私もこれね、すごく良いと思いました

菱川あいず

実際にね、このアイドルユニットがあるならこの名前で行きたいですよね

運営(みよし)

〝ニッポン紅蓮隊〟というのも、グレンタイというのは旧日本軍にも、あったんですかね……?

庵字

いや、あの、グレンっていう文字が違うんですよね
ようは、もともとグレンタイって愚かにつるむ、みたいな
そう書いてグレンタイと読む、みたいな、あまりいい意味では無いんですけれど、ここでは紅に蓮っていう紅蓮っていう当て字なんです

菱川あいず

暴走族のね、そういう

運営(みよし)

なんか、あの、兵器の名前とかでも、そういうのがあったのかなって
そういうののひとつなのかと思ったんですけど、自力ではちょっと実在のものは見つけられなかったので
それとはまた違うんですかね

*紅の蓮のこと? あるいは、仏教における八寒地獄の7つ目である紅蓮地獄のこと? わからんほい

庵字

そういうのがあるとしたらそこから取っているんでしょうね

運営(みよし)

はい
メンバーの名前は、明確に、そうなので

菱川あいず

ですね
僕、竹島てふてふ、わりと好きですよ

庵字

私も好きですよ、竹島てふてふ

運営(みよし)

人気ですね、竹島さん笑

あとは、アイドルの、曲名も

菱川あいず

ああ、そうだね

庵字

運営(みよし)

ご自身で決めたテーマをちゃんと貫いているの、すごい考えられてますよね

庵字

ですよね、良いですよね

菱川あいず

うなれ神風とか
あと、『桜吹雪と君の吐息』、これ韻踏んでるんですよね

庵字

ねぇ
もう、だから、これ、かなりこの業界に精通している人が書いたんじゃないかって
素人にはこんなに出てこないですよ

運営(みよし)

んー、まずTOとかそのあたりも知らないですし

菱川あいず

え、ああ、知らないんだね、みんなね

運営(みよし)

はい、初めて知りました
これを書いた方は、おそらく知っていること前提で出してきたのかなって思いますけど

庵字

まあ、 ~TOトップオタ~ とか、配慮はしてますよね

運営(みよし)

ですね
あとは、地下アイドルの世界だからですかね
アイドルとファンの距離がすごく近い、ような。あの、わたしが知っているアイドルはおそらくこういうことは無理なのかなっていう認識です

庵字

いわゆる地上アイドルは無理ですね

運営(みよし)

あ、地上アイドルとおっしゃるんですね
地上と地下、あっ、だから地下アイドルなんですね彼女たちは

庵字

なんか文中にも出てきましたよね
私たちは地上アイドルじゃないっていうのは

菱川あいず
運営(みよし)

SKEは地上アイドルですか?

菱川あいず

うんうんうんうん

庵字

もう天下レベルじゃないですか、地上でも

運営(みよし)

ぅえっへっははぁ……難しいですね、アイドルの世界は

菱川あいず

まあ、ただ、ちょっとね
アイドル知っている身からするとね

庵字

ええ、ええ

菱川あいず

この、ルールを10時から15時の間で、1時間1枠だと、これはたぶん1時間ではなくて45分か50分でやるのかなーとか、料金5000円はちょっと安いかなーとか

庵字

へーぇ

菱川あいず

ちょっと、いろいろ思うところはありますね
これだと休憩とか入れ替わりができなかったりするので

庵字

ああ、なるほど

菱川あいず

ちょっとそういう、くだらない、ね笑

菱川あいず

ちょっと前なら1時間5000円は、あったかな? でも、今はちょっと……

庵字

そちらにも値上げの波がきているんですね

菱川あいず

んー、きてますね
そうそう
まあ、ちょっとね……1日8000円ならあるかもしれないな

庵字

あー
もう入れ替えとか説明がめんどくさいから、1時間って書いたんですかね

運営(みよし)

あるいは、実際に参加したことはないとか可能性としてはありますよね
身近にはいるから聞いたことあるけれど、実情は知らなくて、みたいな
……でも、詳しい方が書いていらっしゃるような気もするので
んー……まあ、いや、あの、始まる前から被害者が殺されているということで、関係が無いから、みたいな

庵字

うん、そこは切っても良いかなって判断した可能性が

菱川あいず

まあ、そこは本来、気になるようなところでは無いので

庵字

勉強になりましたね

運営(みよし)

なりましたね

メンバー5人でまったく容姿が違うとうのも表現されてて、これも、キャラ被りさせないためだとしたら、作者さま考えられていますよね

庵字

うん
なんか、地下アイドルっていうテーマを扱われていて、外見は結構けばけばしいですけれど、結構中身は正当な本格派なんですよね、この作品

菱川あいず

うんうんうんうん

庵字

冤罪をかけられた仲間を救うために奔走して、最後、意外な犯人が出てくるっていうのは、すごく王道だし
そういうギャップを感じました

運営(みよし)

ですね

菱川あいず

だからこれ、ミステリの構造としてはすごくシンプルなんだけど、結構なんだけど、なんだろな、シンプルなんだけどうまい捻りが加えられてるようには思っていて
つまり、この場合っていうのはね、犯人がまず事件を起こす、だけど意図せず自分の推しがその犯人として疑われてしまっている、と
この状況でどうしよう、と
まさか自分が出頭するわけにもいかないから
ゆえに、じゃあ他の犯人を仕立て上げる
で、そいつに嫌疑をなすりつけないといけない……っていう、シンプルっちゃあシンプルなんですけど、これ結構なんていうのかな、そのー、ミステリ黎明期に出てきたらそれこそアガサ・クリスティとかそういう時代に出てきてたら普通に名作のトリックだね、というふうになり得るんじゃあないかなーっていうのを

庵字

はいはいはい
一種の意外な動機ですよね、これ

菱川あいず

はい、そうそうそうそう
そこは、すごく良いなっていうのと
あとは、まあ、リーダビリティが異常に高くて、なんでこんなに読みやすいんだろうって思うくらい読みやすいんですよね
それくらいこの分野が好きだからってことかも知れないけれど笑

運営(みよし)

かもしれないですよね笑

菱川あいず

実際はそうでもないかもしれないんだよね、使われている言葉っていうのが、やっぱり今風の言葉というか、なんていうんだろうな、普通に、日常的に使う言葉で基本的に構成されている

庵字

そうですよね、地の文はもう完全に口語だけで構成されてますね

菱川あいず

そうそうそうそう

庵字

難しい単語とか言い回しが、一切無いんですよね

菱川あいず

あのー、これは、その意味で、まあ、ね
AVとか出てきちゃうけど、それでも、ただ、こう、少年探偵団とか
児童文学とかで、あっても、良いような
そういう読みやすさ

庵字

たしかに
青い鳥文庫とかにあっても良いような感じですよね

菱川あいず

うんうんうんうん

庵字

あの、これ、現実の間にさくら子ちゃんの日記が挟まれる、挿入されるじゃないですか

運営(みよし)

はい

庵字

これ、事件解決した後、 ~やったー♪ 釈放だ!!監獄日記、終わり♪~ っていうね
いままでの悲壮感が超、もう何だったんだよっていう

運営(みよし)

9日目のところなんて〝死にたい〟だけですもんね

庵字

もう、ここね、釈放ってなって
冤罪だから釈放されるとわかった途端に急にこう切り替わるのはおもしろいなと思いました

運営(みよし)

あの、冤罪が晴れるところについて……ひとつ、疑問よろしいですか?

庵字

はいはいはい

菱川あいず

うん

運営(みよし)

えっと、まあ、真犯人を言っちゃいますけど、矢見さん、この矢見さんが、事件解決のために動いたとき警察の目にどう映るのかを考慮したために、この、メンバーの旭小菊さんを巻きこんで行動しようとしたのは理解できるんですけれど、最後、その、HOTARUさんを殺そうとして、殺そうとしている現場に小菊さんを呼びつけるわけじゃあないですか
ここどうしてなのかなっていうのがわからない、もの、でして……そのー、単にHOTARUさんを犯人として警察が、そういう事件後の処理をする、させるためにHOTARUさんを殺すのなら、この場にはとくに目撃者は不要では、なかろうかなぁと思うんですけれども、まあ、結局はそのせいで捕まってしまうわけじゃあないですか
そーのあたりは、なーぜだろうなーという疑問です

庵字

はいはい

運営(みよし)

……便宜上、ですか?

菱川あいず

まあ、便宜上っていうのは、あの、ネガティブな意味では無くてポジティブな意味でのね、そういうことではあると思うんですよね
要は、あのー、最後の重要なシーンじゃないですか
で、この重要なシーンをあるていどインパクトのある画で、画で魅せるっていうところでいうと、やっぱり、ここに、小菊ちゃんの視点から、このー、死にそうなHOTARUちゃんがでてきてーっていうシーンを画でやる必要性はあるんだろうなと思っているんですけれども

運営(みよし)

はい

菱川あいず

ミステリとして考えたときに、そこが丁寧に説明されているかといわれると……説明がないのかもしれない、ですね

庵字

もしかしたら、この犯人は、このHOTARUが死ぬ時間に完全なアリバイをどこかで確保しておいて、なるべく早く発見させて死亡推定時刻を絞りこみたいがために手ごろな目撃者として呼んだっていう可能性もありますよね、それだったら直後に犯人が出て来たってのもわかりますからね

運営(みよし)

はい

庵字

だから、ここは菱川さんもおっしゃったように画としてのおもしろさを狙って、書いている本人もわかっていながら、やったっていうところも、あるような気がしますね
画としては最高ですよね、ここ

運営(みよし)

ですね
犯人が判明して、事件を起こした理由も語られて、なのに殺されれるかもしれない、あー……っていう、この展開におけるスピード感の調整も絶妙なところを設定されていて
一瞬だとしても小菊さんがHOTARUさんを持ち上げて、首が締まっている状態をどうにかしてあげて、その隙にHOTARUさんが警察に連絡するっていう、この流れも、あのー……あー……あの、日本語出てこないんですけれど、この、1本の糸として繋がっている展開だというのは理解、できるんです、けれど……そう、ですね
画的な衝撃? としては、大成功だと思います

菱川あいず

うんうん

庵字

私、このラストシーンで小菊ちゃんが首を吊っているHOTARUの姿を見て、まっさきに助けようとして体を持ち上げようとするっていうね、このシーンがすごく好きなんですよ
それまでね、結構もう個人主義で走っているような小菊ちゃんがね、いざ人が死にそうな場面に遭遇したら、まず他に何をおいても助けようとするっていうのがね
この、優しさみたいなところが結構ウルっときて、好きなシーンですね
そのおかげでHOTARUも再生して、110番することができて、結局犯人も逮捕されて助かったっていう

菱川あいず

うん、なるほどです

庵字

そこがね、ちゃんと因果が通っていくのも良いし
ここ、もう小菊ちゃんが、 ~HOTARUの華奢な身体を、小菊は必死に持ち上げる~ っていうシーンが
~「頑張って! 息して!」~ っていうのが、もう、健気なところが、かわいいなって思いますね

運営(みよし)

だから犯人が出て来たってことですかね、助けられたら困るから

庵字

うん、そうですね、死んだら困るからって
ああ、死んだらじゃなくて、死ななかったら困るからってい

菱川あいず

じゃあ、次良いですか
僕が良いなと思っているシーンが、あってね
さっき日記がって話が出て来たんですけれど、これね、日記の使いかたがめっちゃくちゃうまくて
というのも、ようは、これ日記、途中で挿入されているんですけれど、これが最終的に、まあ、ようは、初日から始まって10日目に、やった釈放だ、っていうふうになるんですけれど、ここでようは10日間くらい経っているっていうことがこの日記からわかるんですよ

運営(みよし)

はい

庵字

んー

菱川あいず

時間の経過というものが、これ、あの、こういう冤罪が、冤罪を解くという事案で、よし1日2日で犯人掴まりました私出ます、というのだとやっぱり面白くないので
10日くらい、捕まってて欲しいんですね
で、それをこの長さの中で10日間っていう時間の経過を書くのはすごく難しいので
ただ、途中でこれ日記が挿入されることによって、ああこれは掴まってから10日くらい経っているんだっていう時間の経過の表現がね、これうまく、技巧的に使われているなっていうところで

もう1点が、これちょっと、僕の偏見も入るんですけれど、これHOTARUっていう子がAV女優なんだよね
それで、ようは、これストーリーの途中で、HOTARU犯人説っていうのが出て来た時に、なんとなく確かにこのHOTARUっていう子が犯人っぽいなって思わせる
ちょっと職業差別っぽいんですけれど、このAV女優っていうのが怪しいし、ちょっとコイツ何しているのかわからないよなっていうのを演出しているんですよね
たぶん、それ以外にAV女優にする必要はないと思うんで、この作品

運営(みよし)

ああ、そうなんですか

菱川あいず

なので、んえ? そうでしょ? そうじゃないの?笑

運営(みよし)

あ、いえ、わからなかったです

菱川あいず

そうだよね、まあ、でもこれは良くない
良くない偏見なんだけれど

運営(みよし)

はい

菱川あいず

でも、まあ、ミステリ的にはミスリード誘っているみたいで、何なんだろうね
まあ実際にこれ、HOTARUっていう子が犯人だった、としたら、いや、これもう職業差別小説だっていうふうになるんだけれど、実際はそうじゃあないので
まあ、そこは、まあうまい使いかたで良いんじゃないかと、まあ、思、い、ま、す

で、あと、もう1点は、まあ、これにかんしては、まー、もうちょっと捻りが欲しかったなって思うんですけれども

運営(みよし)

はい?

菱川あいず

これ、青山霊園なんですよね
最終的なシーンが

運営(みよし)

はい
青山霊園の、お墓の

菱川あいず

霊園にするっていうところ、で
実際にこのHOTARUっていう子がまあ、出てくるわけですよ
これって、ちょっと怖くないですか?

運営(みよし)

んえっと……?

菱川あいず

夜の霊園で、死にかけの、この犯人の思しき、死にかけのオバケみたいなのがでてきた、みたいなさ
この霊園っていう場所、っていうのが良い味を出しているのかなって感じがするんですね
ただ本音を言えば、注文として、ようは、この墓石が、誰の墓石なのかよくわからない

運営(みよし)

ですね、伏せられています

菱川あいず

そう、伏せられてる
で、伏せる必要あるのかなっていうか、逆に言うと、ここは、なんだろな、もうちょっと……なんだろな、自殺するにふさわしい場所ってあるじゃないですか

運営(みよし)

もっと人が来ないような場所ですか?

庵字

ああ、ここで自殺するなら警察も完全に自殺として見るんじゃない? っていうような

菱川あいず

そうそうそうそう、場所ね
たとえばHOTARUちゃんのお母さんのお墓が近いとか、前にあるとかで
えー、この時間軸だと無理だけど、この殺しちゃった山田小太郎くんのお墓なんだとか、そういうような、なんか、やっぱ自殺だと見せかけられるようなリンクがあったらよかったな、と思いますね
ついてんのかな?

運営(みよし)

単純に、この青山霊園って実在の場所ですよね?

庵字

実在です

菱川あいず

実在しますね

運営(みよし)

その、実在する場所だから、実際に存在する場所でなければならないもの、になる、わけじゃあないですか、この墓石のほうも
この青山霊園が存在して、そこにはたくさん墓石がある状態

菱川あいず

うんうん

運営(みよし)

そこを指定されているということは、実際に青山霊園にその墓石が無いといけない、わけですよね

庵字

ああ、実際にある墓石を使ったらマズいみたいな観点?

運営(みよし)

です
けれど、そういう配慮があったのならそもそもこちらも名前を伏せて近隣の霊園っていう表現でも良かったようには感じます
たぶん、菱川さんのその褒めポイントのところを抽出するなら、指定された霊園に到着して、とか
そういう……実在の場所の名前、固有名詞を使う必要はなかったようなっていうのは、言われてから考えて、みました

菱川あいず

うん
まあ、青山霊園に誰のお墓があるかわからないんだけれど
例えば、雑司ヶ谷の霊園だと、あのー、夏目漱石のお墓とかあるんだよね
だから、そういう著名人の墓の前でも良いとは思うかな

運営(みよし)

それが、ニッポン紅蓮隊ってことはありませんか? 日本の軍人さんでそういう有名な方が、みたいな
それはまた振り的にみたいな感じなんですかね

菱川あいず

うん、だから、この霊園っていうチョイスは良いんだけれど、なんかね
何この墓石の主は、みたいな
なんか、ね
意味づけがあっても良かったのかなっておもいますね

運営(みよし)

あの、今、調べてみたところ、旧日本陸軍の軍人さんで、有名な方がそれなりにいらっしゃるようです、青山霊園

庵字

へーぇ

菱川あいず

うん、でもHOTARUちゃんが自殺する理由としてはちょっと変だよね

庵字

たしかに、紅蓮隊にはあるかもしれませんけどね

運営(みよし)

あ、そっか
HOTARUちゃん紅蓮隊ではないですね

菱川あいず

うん、そう
だから、ちっちゃい話です
ちっちゃい話

庵字

でも、これ最初のほうからマクドナルドとか結構実在するものたくさん出ているので、そういうところで調整したのかもしれないですよね

運営(みよし)

ナゲットとか、出てきますよね
ん? ナゲットって固有名詞ですか?

庵字

ナゲットは一般名詞じゃないですかね
でも、マクドナルドはもう完全にあのマクドナルドでしかありえない
Amazonとかも出てきますしね

運営(みよし)

Amazonの、欲しいものリストですね

庵字

そう、そういう、そこだけ使うんだったら実際の霊園で、青山霊園っていう使いかたなのかな、と
でも、実際にそこに存在するお墓とかがあったら、あまりよろしくないしってことで、そこだけ伏せたのかなって
だったらね、別にそこまで指定しなくても、青山霊園で、って終わっちゃっても良かったように思いますけどね

運営(みよし)

あるいは、菱川さんがおっしゃっていたような、もっと自殺にふさわしいような場所
そこでも有り? 有り、良かったのかな、とは思います

菱川あいず

うん
HOTARUっていう名前が良いですよ、夜の霊園に蛍がいる……っていう

庵字

怪しく飛んでいる……みたいな

菱川あいず

そう、あの、ちょっと肝試し感、出ません?

運営(みよし)

ヒトダマみたいな感じに
そう考えると、この作者さん名前、気を付けて着けているんでしょうね
ヒロアカ*みたい

*堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』

菱川あいず

うん
そうっすね……あの、さいごにちょっと長くなるんですけど、いいですか?

運営(みよし)

どうぞどうぞ

菱川あいず

あの、僕がアイドル好きだからっていうのがあるかもしれないんですけれど、えっと、その観点から言うと、なんか、この作品ってちょっと、あー、言葉選び難しいですけど、あのー……アイドルとアイドルファンを悪く書きすぎてるかなっていうのをー……笑

庵字

運営(みよし)

たしかに、決して良くは書いてないですよね笑

菱川あいず

いや、あの、ほんとに、そのー……ね
結局、オタクなんでしょ、矢見が

運営(みよし)

犯人さんですね

菱川あいず

そう、実際に犯人なんでしょ? 救えないじゃないですか
それに、このアイドルの、まあ、日記っていうのが「頂き女子のりりちゃん」から取っていると思うんだけれど

運営(みよし)

りりちゃん……

菱川あいず

実際に、ね笑
りりちゃん、頂き女子

運営(みよし)

イタダキジョシが何のことかよくわからないです

菱川あいず

あ、本当? 今ちょっと話題になってるんだけど
パパ活で人を騙して

運営(みよし)

パパ活

菱川あいず

それで、詐欺罪で実刑を受けて、それで監獄日記みたいなのをずっと書いてたってことですごく有名なんだけれど
まあ、つまるところは、ホストの彼氏がー、みたいな……で、まあね
別にこれ書く必要ないじゃないですか、アイドルもファンも一貫して悪く書いて
まあ、一貫してって言うとちょっと語弊があって
いや、なんだかんだ言ってステージでスポットライト浴びているのは気持ちいいよねみたいな話があるので、それをもってアイドルをフォローしているっていう読みかたもできるんだけれど、なんか、ね
やっぱり基本的には悪く書いてて

運営(みよし)

矢見さんに関してはもう、本当に出て来たところから、明らかに聞こえは良くない表現を継続されている状態で
それに関するフォローは一切無いまま進んでいきますよね

菱川あいず

うん
それでキショイキショイ書いてあるわけでしょ?

運営(みよし)

ありますね

菱川あいず

あのー、まあ、あのー……そういう意味では、まあ笑 それに対して、僕が文句を言っているっていうのはひとつあるんだけれど笑

菱川あいず

他方でね、ミステリっていう媒体は、やっぱ、その、表面に見えているものと実際の真相っていうもののギャップみたいなものをつけると、まあ、良いなーと思っていて

運営(みよし)

はい

菱川あいず

つまり、たとえば今の話で言うと、一見してキラキラしているアイドル業界っていうのが表だとしたら、実際にその裏にはこういったドロドロしたことがあります
まあ、ようは一見してキラキラしてるアイドルが殺されました
で、その真相を見てみるとそのアイドルがめちゃくちゃ売春してました、とか
そういう、光と影のコントラスト
逆にね、この作品で言うと、アイドルとかアイドルファンっていうのを汚く書いているんだとしたら、真相では、いや実はこんなきれいな真相がありました、とか
そっちのほうが絶対良いんですよ
で、もうちょっと具体的に、いや、実は、僕、これ言いたいことは一言で纏められるんですけれど、これ、矢見を、これ僕が編集者だとしたらこういう注文つけるんですけれど、矢見をめっちゃ良いやつに描いて欲しい、だって実は犯人なんだから
最初から気色悪くて嫌なオタクが、実はコイツ犯人でした、なんて言われたらちょっと救えないので
もうちょっと、この矢見っていうのを良いやつとして書き続けて、でも実はこういう、この、そのー、他のオタクに嫉妬するようなところがあって人殺しまでするような、そういう裏側がありますよ、みたいな
なんか、そういう書きかたにしたほうが良いんじゃないかなって

運営(みよし)

読者からしたらそこの驚き、青山霊園に現れた犯人っていうところで
驚きは小さめといいますか、その、反転する要素は少ないというのは感じますね

菱川あいず

うんうん
だから、そう、まさに反転なんですよね
だから、ちょっと、そこは、まあ反転させてほしかったなぁって
で、その1番簡単な対処法が矢見を良いやつに描くってことなんですけど、まあ、僕がこの作品に思うのは、そこですね
みよしさんが冒頭でおっしゃってましたけど、ワイダニットがあまり書かれていないっていうことを
これ、最初から矢見が気持ち悪いストーカーだって書かれちゃっているからこそ、あまり印象に残らなくなっちゃったのかなって
丁寧にここ矢見が良いやつだと思わせておけば、受け入れやすいしわかりやすいと思うので

庵字

言われてみると、本当にそうですね
最初のほうが矢見が出て来たときにもう「私たちのファンは気持ち悪いけれど、矢見さんだけは良い人で、違うんだ」みたいな、そういうことを書いておいてもらえるとね

運営(みよし)

ですね、助けたいっていう主張や行動原理とも繋がりやすいですし

庵字

そうなると、最後のクライマックスで矢見が出て来たシーンでも、矢見さんが来てくれたっていう希望から始まると思うんですよ
でも、実は犯人だったっていう、そこでまた落とせるので
小菊ちゃんが必死にHOTARUを助けようとしているところに矢見がでてきて、手伝ってくれるんだと思ったら、実は違くて……っていう、落差をつけられるんで
今の菱川さんの指摘は、本当にそのほうが良かったし、そのほうがストーリーに幅が生まれたし
良かったんじゃないかなと思います

菱川あいず

まあ、オタクは気持ち悪いものだから仕方ないんだってことだとは思いますけれどね

庵字

これは、でもね

運営(みよし)

知らない世界のことなので……苦笑

庵字

これ、さっき言っていたニッポン紅蓮隊のネーミングから考えて、アイドル業界にかなり精通しているような方のはずなので
なのに、わざわざ矢見を徹底的に悪く書いたというのはあまりにも自虐が過ぎるので

運営(みよし)

おそらくさきほど菱川さんんがおっしゃっていたようなコントラストっていう意味で言えば、ラストに小菊ちゃんとさくら子ちゃんの、あの、さくら子の日記10日目以降のところが、その光にあたるところなのかな、という認識はできますよね
この、浄化
淀んだものを、こう浄化させて、きれいに見える部分はちゃんとあるんだよっていう提示に当たるように思い、ます、けれど、いかがでしょう?

庵字

そうですよね
最後、尖閣さくら子ちゃんと小菊ちゃんが本名を明かし合って、 ~アイドルだけが私じゃない~ っていうセリフがあるんですけれど、これが結構もう作品のテーマになっているのかなって気がしますね
徹頭徹尾アイドルとしての救えないような悪いことや嫌なことが書いているし弱いところもあるけれど、最後の最後でアイドルではない私も実際いるし、肯定して信頼し合える仲間ができたっていうような明るい終わりかたになっているので
纏めかたは綺麗ですよね

運営(みよし)

はい
ちゃんとマクドナルドのごみ分別して帰りますしね

庵字

そうそう

運営(みよし)

最初、たしか小菊ちゃん、残してますよね

庵字

残してますね、人が買ったものだからって

運営(みよし)

ですよね
その後のナゲット食べるところでは完食してて
そのあたりの、なんか

庵字

順を追って良い子になっていくみたいな、ね

運営(みよし)

おそらく作者さんはそれを表したかったのかな、とは
人物の変化を見せるのと主人公を嫌な存在になりすぎないようにしたかったのかな、みたいな
そういう読みかたができますよね

菱川あいず

まあ、最後、はい、最後そこでフォロー、救いをっていうのが、そう、なんだとは思う
思うけど、まあ、10悪く書いて、最後の1だけ救いました、みたいなね
まあ、そこは僕の感情論として、ちょっと細かいところで、運営の規約で本名を教えちゃいけないっていうところで
これかなりブラックですね

庵字

へーぇ

菱川あいず

こういうね、ブラック事務所、あるんですよ

運営(みよし)

あるんですか

菱川あいず

あるんですよ
メンバー同士連絡先交換禁止とか
そうそう、ブラックで、そうそうそうそう、あのー、手を繋いで運営に逆らわれると困るので、メンバー間の絆を切っておくっていう
これね、実際あるんですよ

庵字

それはブラックですね

菱川あいず

相当ブラック

運営(みよし)

ちゃんとそういうブラックな運営だったんですね、ニッポン紅蓮隊は

菱川あいず

そうそう、いかにもブラックっぽいですね

運営(みよし)

だから、最初さくら子ちゃんを助けようってなっても小菊ちゃんは他の竹島さん、神風さん、呉さんと関わることに消極的だったってことですかね
悪口たくさん言っちゃうところ、とか
3人ともこれでもかっていうほど、さくら子ちゃんのことが嫌いだっていうのを書いているじゃあないですか
これは、ここまで書く必要は……なんか、わあ、エグい内容だなっていうのは、思い、ました

菱川あいず

うん
そうね、エグい話ですよね、生々しい
まあ、これリアリティあって良いっていう見方もね

運営(みよし)

わぁ、リアルですか、これ

菱川あいず

うんうん
ただ……うん、リアリティ、怖さっていうところだと思うんですよ

運営(みよし)

これ、リアリティ、過剰に書いているわけでは無いんですね

菱川あいず

まあ、そういう側面もあるし、そうじゃない側面もあるっていう話で
あのー、僕の好きなアイドルの言葉をいうと、あの、〝SUPER☆GiRLS〟初代リーダーの八坂沙織
さおりーぬ*

*修正(2025.12.14):さおりん→さおりーぬ

運営(みよし)

さおりん

菱川あいず

そう、さおりーぬさおりーぬ
まあ、これ恋愛禁止ルールの話なんだけれど
恋愛禁止ルールっていうのが、もう一切そんなの存在しないかのようにふるまっているメンバーもいる、ただ他方で本当にそれを愚鈍なまでに守っているメンバーもいるから、そこはちゃんとみんな見てほしいっていう
そういうことを言っているんですよね
要するに、こういうアイドルもいる、こういう子もいるんだけれど、そうじゃない子もいるんですよね
だから、もうホストと付き合っているような子もいれば、いやもう誰とも付き合わないでファンのことを見ているっていう子もいるんですよ
だから、その、これはちょっと書きかたが一面的すぎるかなっていう感じかたは、しているんですよね

庵字

あー、なるほど

運営(みよし)

そこに、憤慨を抱いていらっしゃる?

菱川あいず

そう、そこに憤慨してる

庵字

メンバーのひとりはそういう子だったていうのを書いても良さそうですよね

菱川あいず

そうですね
5人くらいいるんだったら

庵字

ひとりくらいね
純粋な子がいてもね

運営(みよし)

容姿は気をつけてかき分けているからこそ、っていうことですかね

菱川あいず

ただ、でも、まあ、崩壊しているアイドルとかもね
こういう全員ボロボロな、クソみたいな人しかいないみたいなね
あるからね苦笑

運営(みよし)

あるんですか苦笑
あの……はい、知らない世界を見せていただきました
ありがとうございます

庵字

もし作者さんが続編を書くんなら、今度はね、竹島てふてふさんを活躍させてほしいですね

運営(みよし)

おふたりの推しですからね

菱川あいず

名前がね、かわいいから

庵字

良い名前ですよね
でも、これてふてふってね、古語でね

運営(みよし)

蝶々のことですよね

庵字

そう、蝶のことなんだけれどね
本当はてふてふって読まない、発音しないそうなのでね
実際に読むとしたら竹島ちょうちょうかもしれないですよね

運営(みよし)

昭和前期でも用いられてませんでしたっけ
まあ、ブラックな運営だということで、そのあたりのことをちゃんと考えているのか、わかりません! あれ? このニッポン紅蓮隊は、解散自体は、して、いない、んですかね

庵字

書かれていませんよね
だから、今も頑張っているんですよ、きっと
どこかで、地下アイドルとして

菱川あいず

うんうん

運営(みよし)

がんばっていただき、たい……えー、がんばれるのかな
でも、あの、強く生き抜いていただければと存じます

庵字

保守派の政党が好きそうですよね、これ

運営(みよし)

それを狙ってこのテーマなんですかね、このアイドルユニットは

庵字

運営の事務所がすっごい保守派なのかもしれない

菱川あいず

うん……嫌ですね、アイドルの背後に暴力団がついてるの
まあ、アイドル事務所ってね、大体ね

庵字

もともと成り立ちがそうですからね

菱川あいず

……尺足りない? もっとしゃべったほうが良い?

運営(みよし)

言いたいことがあるのでしたら、どうぞ

菱川あいず

いや、じゃあ、まあひとつどうでも良いことを、どうでも良いというか、カットでも良いんだけれどね
ひとつ議論を仕掛けたくて

運営(みよし)

はい

菱川あいず

あの、途中のさ、 ~さくら子は、ズビズビと泣き始めた。矢見は一部始終を黙って見つめていたが、気弱な推しの一面を見ることができ、少し嬉しさを感じていた。それが場違いだと矢見は感じており、その片鱗を出さないよう注意していた。~ っていうところ

運営(みよし)

ズビズビ

菱川あいず

そう、ズビズビ泣き始めたってところ
で、その後に矢見の視点になるんだよ、ここ。
~矢見は一部始終を黙って見つめていたが、気弱な推しの一面を見ることができ、少し嬉しさを感じていた。それが場違いだと矢見は感じており、その片鱗を出さないよう注意していた。~ って
しかも、これ内面の描写をするわけだよね
これって有りなんですかね?

運営(みよし)

有り、といいますと?

菱川あいず

僕はこういう手法絶対取らないので
ようは、まあ、あのー……ようは、複数の人の視点が出てくるような、あのー、結構海外の小説だとそういう書きかたを見かけるような気がするんですけれど、ようは、視点が一貫してないで、まあ、いろんな人の視点が混ざってくると
で、これに関しては犯人なわけだよ
犯人の人の内面をポロっと書いちゃう、っていうのは、僕は、これ……有りなのかなーって、思うんですよ

運営(みよし)

んー、個人的に作者としてならわたしも自分では進んで書かないかなと思いますけれど……すみません、このような記述に対する評価が、わたしできない側の人間です笑
ただ、まあ、小説というのは作者の方が何でもできる場所だという認識のもと、ご自由にしていただいてー、もらえたらとは思います
個人的な好みとしては、わたしも使わない派に含まれているように思います

庵字

うん、あまりやらないですよね、こういうこと
自分では

運営(みよし)

はい
描写するとしたら、小菊ちゃんがちらりと確認したら、何これ、キショイ……ってなるみたいな、そういう表現ですかね

菱川あいず

うんうん
やっぱりなんか、攻めてるよね、なかなか

庵字

うん、やらないですよね
犯人の心情は

運営(みよし)

やるとしたらボカシてみたりトリックと絡めてみたり、そういうときでしょうかね、必要なければ……いらないところはさよならする方針が強いと自認しているので、おそらく、書けないも書かないも、どちらもあります、わたしの場合

菱川あいず

うん
……いや、まあ、ここは別に入れなくても良いんだけれど

運営(みよし)

いえ、思考を介さないで文字起こしするので、おそらく入ります
嫌でしたら、公開後に、あの、消して欲しいという連絡を、ください!






p.シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス

概要
  • 作品細部へのこだわりが素晴らしい
  • 特殊設定ミステリへの苦手意識はあるが安心感とともに楽しめた(あんじ)
  • 論理と非論理のバランスが丁度良い(ひしかわ)
  • 作者さーん、直訳のところの正解って何ですか?(みよし)
菱川あいず

じゃあ、超大作

庵字

最後の1作、いきますか

運営(みよし)

はい、バケモノです!

庵字

一気にここで、3万文字?

運営(みよし)

はい、30769文字です
こちらが、えー、締切のそのときに提出されました

庵字

もうこれね、1分遅れたら悲惨なことになってましたよね笑
3万文字がチャラですよ

運営(みよし)

本当にそうなんですよね
提出したときに、ちゃんと処理が上手くいっているのかというのも向こうは想定できないわけじゃあないですか
こちら側の、サイトのなんらか処理のせいで時間がかかって、それで提出時間が19時1分とかになったら、もう

庵字

ねぇ
その場合、もし締切を過ぎたってことになったら、過ぎましたっていうメールが行くようになっているんですか?

運営(みよし)

いえ、時間が過ぎると強制エラーを起こして作品を送れないように設定してしまってます……どうするつもりだったんですか、作者さん!

庵字

良かったですよね、間に合って
本当に

運営(みよし)

もう、大きな魚を逃がさせられるところでしたよ
もう……作者の方は、わたしのように計画を立てて実行するのが苦手でいらっしゃるんでしょうね

庵字

運営(みよし)

まあ、そんなこんなで、p.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』さんでございます、文字数多くて楽しい楽しい特殊設定ミステリということでね、やってまいりましょう
こちらの作品で提示されている謎といたしましては、城主に当たる〝星の守護精霊≪セレスティア≫〟は誰なのか、4人の魔法少女たち〝恒星戦士ルミナス・ブレイブ〟プラス、マスコットキャラクターのルクスはそれぞれ何者なのか、っていう
もうこの作品は、フーダニットのほうに寄せられているなと認識、して、おります
いかがでしょうか?

菱川あいず

まあ、フーダニットというか、フーですよね、誰なのかって

庵字

そうですね
なおかつ、これはワットダニットの要素もあるじゃあないですか
何が起こっているんだっていう、状況解明の側面という

菱川あいず

そうですね

庵字

で、ねぇ
上半身だけの死体とか、強烈な謎があって、そこはハウダニットの部類だし
で、なんでこんなことしたの? っていうね、ホワイダニットも入っているし、かなり盛りだくさんな、3万文字かけるだけの、多くの謎を入れてきていて
かなり本格派だったんじゃないかと思いますけどね

運営(みよし)

なるほどです
勝手にメインは誰なのかに関わるところだと認識してましたけれど

菱川あいず

いや、でも、そうなんですよ、実際に
基本的にこれは誰が城主なのかっていう話で来ているんですけれど
まあ、たしかに最後、全体を読んだうえで俯瞰すると確かにワットダニット・何が起きているのか解明する、なぜこんな、ようは魔法少女がね、ポンポンたくさん出てくるんだけれど、なんでこんな残酷な殺しかたをされているのか、みたいなことっていうのが
全体を見てみると、それが最大の謎と解決だったようにも見えるというね、そういうことじゃない?

運営(みよし)

補足ありがとうございます

庵字

私これ好きなのはですね、最初、なんか城主がどうしただとか天使がどうしただとか、なんかいかにも特殊設定っていう感じで始まるじゃないですか

運営(みよし)

はい

庵字

でも、 ~A 最近はやりの特殊設定ミステリってどうよpart3~ に入ると、いきなり某匿名掲示板のスレッドみたいなものが挿入されるんですよね
ここで、これ、もう明らかに現実世界のものじゃあないですか
幻想的な世界観とは一気に分断されて
これが出てくることによって、「あれ? こんなのどうしてでてくるんだ?」って思うのと同時に、これは現実世界と地続きに、ある場所で現実世界と地続きになっているっていう話なんだってことがわかって
もう、私みたいな人間はね、安心するんですよ
完全には特殊設定では無いんだなって、ちょっと現実世界にも関わっているんだっていうのを見ると、安心するんです
だから、ここはね、うまい処理の仕方だと、お見受けします

運営(みよし)

作者さんの、なんだか、ニヒルなところも出ているような

庵字

そうです、それでね、最後のところにも繋がってきますし

運営(みよし)

現実世界ではあるけれど特殊設定もやっていくよ、っていう
ニヒルな欲張りさんみたいな、わざわざ自分で指摘しておいて、だけど、使っていくよっていう
そこは、わたしもおもしろいと感じました

庵字

そうですよね
それで、ここでは、ただ単に現実世界と地続きになっているよっていうのを示しているだけじゃなくて、特殊設定にはちょっと議論があるわけじゃないですか

運営(みよし)

ありますね

庵字

仮に魔法が使えたら何でもありになっちゃうからっていう議論が最後にされてて


8:名無しの読者 :202X/05/10(月) 12:15:27.66 ID:uvwx1122
>>7
そうなんだけど、探偵役とか読者の知らない魔法でどうにか可能性が排除できないじゃん
9 :名無しのオプ :202X/05/10(月) 12:17:23.67 ID:yzab3344
>>8
そんなこと言い出したら現実世界だってそうだろ
俺たち一般人の全く知らない科学技術とかが使われてる可能性はあるんだから


っていうのが出てくるんですけれど、まあ、実際にこれはそのとおりなのでね
もうバリバリに、一般人が知らないような科学技術は普通に使われているだろうし、もちろんそれがトリックに使われている可能性もあるだろうし
でも、これって、すでにノックスの10戒で否定されているんですよ
我々が一般的に知らない科学技術が出てきても、それはミステリで使っちゃいけないっていう
なぜならそれは読者が推理できないから
あの、まあ、ミステリでそういう科学技術が使われているものがあるとしても、こう、ミステリっていう箱をメタ視点から見てみると、あまりよくないよっていうのをね、暗にここで言っているっていうミステリ議論になっていて
ここのくだりの会話も、なかなかおもしろいものがあるんじゃないかなと思いますね

運営(みよし)

実在するスレッドなら読んでみたいですね

庵字

ですね

菱川あいず

あと、まあ、この作品全体の、えっとー、説明というか……言い訳というと表現があれだな、なんだろう、この作品の、アンフェア感を緩和させているような、んー、あんま良い表現じゃないな

運営(みよし)

自分で設定した表現を、この作品の中に書きこんだ……みたいな

菱川あいず

そうそう、そういうのがあって
作中で、特殊設定ってようは何でもありだから全然フェアじゃないじゃんっていう議論から、まあ誘導があればありじゃないかと
まあ、本当はもうちょっと細かく書かれてあるんだけれど、まあ、要するに、ゲームのように「これが手掛かりですよー」っていうのをちゃんと示しておいて、その手掛かりの範囲で物事が起こるのなら、まあ、ファンフェアではないんだっていう趣旨だとは思うんですけれど
まさにこの作品がそうなんですよね
この作品が、ずっと、手掛かりというか、この、名前が重要なんだよ、っていうことを、ひたすらずっと、あのー、表現し続けている
この、シンカーだとか、テラーだとか、パンナコッタだとか、スパイスだとか、この名前が重要なんですよっていうのをね
結局最後に、この名前だからこれをやったんだ、この名前だからこれをやったんだっていう説明で
いや、それって別に唯一の推理ではないっていう、いやいや別の答えも、こういう考えかたもあるでしょ、っていうようなのが無限にあるんだけれども、ただ、でも、この作品全体がもう名前で規制されているから、ゆえにこの解決ってのが腑に落ちる、そういうもんだよっていうのが、今言ったようなことが掲示板のところで宣言されているからアンフェアさを感じにくいってことなのかなって……いうところ、なんでしょうね

庵字

それは私も思っていて
仮にこれが魔法の世界だとしたら、こういう魔法が無いとは言えない、証明できないから、もう推理できない、なんでもできちゃう
作者の恣意次第でどうとでも出来ちゃうって話なんですけど、ここで、この幻想世界に入ってからの世界のルールとか起きている事象というのは、その世界の創造者が考えていたことだけが起きているわけですよね
それで、この世界の創造者が考えていなかったことは起きないんですよ
そこで線引きがされているので、本当、もしこれがプログラムみたいな、決められた目標があるとして何が起きるのか考えていくのかもしれないけれど、このお城の中の世界のことだけで物事が完結するようになっているんだよっていうのが、ルールできちんと線引きが成立しているというのが最後に書かれているので、そこは、特殊設定物のうまい処理の仕方をしたなっていうのを思っていて、言ってみればね、メタ特殊設定ミステリみたいな感じなんですよね
特殊設定ミステリの上にさらに創造者の意識っていう上の階層が存在していて、そこがすべてを支配しているんだから、その人が考えていないことはできませんよ、この世界では、っていう
ありえませんよっていうのが、この……やれること、やれないことっていうのがちゃんと区別化されているのでね
読者がツッコミを入れる余地を封じているというか、そういうのは良かったなって思いますよね

運営(みよし)

それに続けて申し上げますと、ルクスが ~「さあ、書くことで頭の中も整理されるだろ? やってみろよ。さっさと、これを終わらせようぜ」~ っていうところで、女の子に色々誘導しながら進めさせていくわけですけれど、なぜこの方法でいろいろやって行けば謎が解けるのかっていうことにどうやってルクスが気づいたのかっていうのが、これは彼女の精神世界にいるからっていうところで
だからこういうことが起きているんだってルクスが気づいたことで誘導できるので、この……誘導がある、誘導の仕方が上手でいらっしゃるのはもちろんなんですけど、この誘導が卑怯に見えないっていうこの誘導すらもされているのが、この特殊設定ミステリとしてうまいなっていうのは感じました

庵字

うん、本当、そうですよね

運営(みよし)

そこの手がかりにも関係するんですけれど、わたしのこの作品における好きなところとしましては、この女の子は永遠城と書いてエターナルキャッスルと読んでいるじゃあないですか
けれど、ルクスは音だけで聞いているので永遠城っていう漢字表記は使ってないんですよね
そこの認識の差っていうのも分けれらていて、そこもフェアに繋がっているなというのを感じます、まる

庵字

いや、本当そこ、そうですね

菱川あいず

そこちょっとね、あの、この作品って結局最後まで読むと、ようは、この……現実世界で、頭と頭がゴッツンとして、このふたりの思考が何らかの方法で混ざり合ったというか
たぶんそういう趣向の話なんだと僕は理解しているんですけれど

庵字

そうだと思いますよ

運営(みよし)

はい

菱川あいず

だとすると、今の矛盾しませんか?

庵字

ああ、そうか
分かれているから

菱川あいず

そう
わかるじゃん、って
あの、このおじさんと女の子の思考っていうのは、こう、混ざり合っているんですよね

運営(みよし)

ああっ、ああ、分かれているっていうのは

庵字

そうそう、エターナルキャッスルっていうのがルビなんだっていう情報も混ざり合っているなら共有されるんじゃないかっていうことですよね

運営(みよし)

はい、あの、理解しました
えっと、わたしの理解だと、こう……混ざるのは、赤と白を混ぜたけど、ピンクには成り切っていないような……描きましょう、描きますね

庵字

お、ついにホワイトボードの出番

運営(みよし)

ですです
……えっと、わかりやすく描こうとすると、こう、菱川さんの認識ではこことここが、こうなって、こうなることで、こう混ざり合うという認識で合ってますか?

菱川あいず

んー、もうちょっと進めてください

運営(みよし)

あっ、はい
えっと、それで、この混ざった状態が、この、一部だけが混ざってしまって、損傷した部分が自然治癒するような感覚で混ざり合ったっていう認識をしました……伝わりますか?笑
……伝わってなさそうですよね笑

庵字

青のほうが探偵でしょう?

運営(みよし)

はい、青が探偵ですね
なので、同じ量ずつ混ざり合ったというよりは、んー……香水が相手の服に移る感覚です、一部移ったっていう認識をしました、わたしは

菱川あいず

うん
そう
まあ、要はこの作品って、この、なんだ、最後この探偵の視点で終わって
この作品自体も、探偵的な趣向というのがめちゃくちゃ出ているわけだし、途中でデッドエンドの話が、その、特殊設定ミステリの掲示板のところのようにあるわけじゃないですか

運営(みよし)

はい

菱川あいず

ただ、この小説自体の一人称って、女の子なわけでしょ? だから、そうやって考えると、ほぼほぼ100%混ざっちゃっているイメージになるわけですよ

運営(みよし)

あー……こういうことですか?

菱川あいず

そうそうそうそう
探偵の頭の中のことなんだけれど、視点は女の子みたいな
そういう書かれかたなわけですよ

運営(みよし)

そう、なんですね

菱川あいず

そう、だから、かなり混ざり合っているはずなんですよ

運営(みよし)

でも、そうしたら、探偵はルクスになれないですよね?

菱川あいず

うん、で、ただ、ちょっと、僕は最後、そういう意味では、ちょっとうまく整理できない

運営(みよし)

その、だぃあ、べゃ……どこまでなら整理されていますか?

菱川あいず

あ、いや、あの、ようは……なんていうのかな、これ最後のシーンはこれ、探偵の視点なんですよね

運営(みよし)

はい、探偵の

菱川あいず

ここで、ようは、まあ、ずっと女の子視点で書いていたのに、最後だけ探偵視点で書くということになっているから、ちょっと

運営(みよし)

ああ、最後も女の子の視点になっていればともかく、なぜ探偵視点なのかということですか?

菱川あいず

そう、女の子視点で終わらせたほうが、なんというか、そっちのほうが理屈が通りやすい
うん、要は何でこの、見ていた人が、この夢みたいなものを見ていたっていうことにするシーン
ここの今までの流れからすると、基本的に女の子の視点であってほしいなっていう、このルクスの視点じゃなくて
いや、まあ、なんか、その最後にも言うけれど、この作品の良いところっていうのは半分くらいはロジカルに説明できて半分くらいはロジカルに説明できないところだと思っていて
そこのバランスが良いし、そこのバランスが、ようは『ドクラ・マグラ』みたいな小説を題材とするなら、そうすべきなんですよ
いや、僕本当に過去に題材にしてそうできなかったんだけれども、こんくらいの半分ロジカルで半分幻想小説的で何言ってんのかわからないよねっていうのが、これ『ドグラ・マグラ』的な要素の温度感としてちょうどいいかなっていうのが、僕は本当にそのあたりの感覚がいいよなって、好印象に思いますね

庵字

その混ざりかたについて、私少し考えかた違うので
描いていいですか?

運営(みよし)

あっ、はい
でしたら、あの、今消しますので

庵字

いや、それを使って描くので

運営(みよし)

あっ、本当ですか
でしたら、いまあの、写真を(カシャリ)撮りました
どうぞ、おねがいします!

庵字

あの、わたしの解釈では、こう、探偵と少女の頭がぶつかりました、と
そのときにもう、ふたりの意識が全く別のところに行っちゃって……

運営(みよし)

飛び出た、他のところにある、ということですか

庵字

そう、無意識があって、その中に探偵が入り込んだ、みたいな
なので、少女の意識のほうが大きいわけですよ
完全にこの世界を支配しているんだから、少女の視点で物語が進むのは当たり前だし、少女のほうから探偵を見たとき、髪がボサボサでひげはもじゃもじゃみたいな、見えないところまでもルクスの容姿として化けたわけだから、さっきの話に戻ると永遠城と書いてエターナルキャッスルとルビを振るのは、こちらにある知識のことなので
少女が与える情報だけが探偵の知りうる範囲になる
で、そこに、ルクスの記憶は入っていなかったって行く感覚です

運営(みよし)

わたし、同じだったんですけど、考えかたは
でも、わたしの絵では飛び出させていなかったので
あの、たしかに、そうなりますね
そちらのほうが

庵字

もう書きかた的にはどちらの頭でもない
まったくもう、精神世界のようなところにふたりとも行っちゃった、だから、探偵は病院に入院しているとき全く意識が無い状態だったのかなって

運営(みよし)

迷子の探偵さんが、そこから、戻ってこれたのがエピローグっていう状態ですか

庵字

そう、そういう状態
で、見た目の情報がここにあったから、それがルクスという犬の外見に反映されたっていう

運営(みよし)

たしかに、少女はルクスの外見そこまで汚くしないですよね、普通は
自分が作って、身近に置いておくキャラクターとしてなら

菱川あいず

うん、けれど、だって、少女とぶつかったときにはまだ髪ボサボサじゃないでしょ?

運営(みよし)

んぁー、そうでしょうね、ルクスは未だ、はい

庵字

ああ、精神世界の中だけで

運営(みよし)

はい、そこに探偵が迷いこんできちゃったからっていう

庵字

んー、なるほど
そこはちょっと、考察の余地がありそうですね

運営(みよし)

そうですね
先ほど菱川さんがおっしゃっていた『ドグラ・マグラ』の流れをくみ取るような解釈のほうがこの作品にとって良いものであるのなら、わからないという情報も必要になってくるのでしょうから

菱川あいず

うん、まあ、さっき自分で言ったことを撤回するようだけれど、半分ロジカルで半分意味わからないみたいな趣旨のことを言ったんだけれども、まあ、本当のことを言うと、7割くらいはロジカルなんだよね
7、8割くらいはロジカルかなという気はしていて
あの、結構これ理屈で説明されている部分というのが案外多くて。まあ、それは、ひとつは最後ね、どうしてばらばらだったのかとか上半身だけなのかとか、説明されていて、それの手がかりとして城の外ではみぞれがふっているのはおかしいだとか
あとは、なんでパンナコッタはババロアじゃダメなのかっていうところで
いや、まあ、この迷惑こうむるっていう表現もね
迷惑こうむるっていう表現はどうなんだっていうところは、ちょっと、んーって思うような運営に対する何かがあるのかもしれないけれども笑

運営(みよし)

これ調べたらありましたもん、ちゃんと
こうむるって

菱川あいず


でも、言葉遣いがこうだからお前に違いない、みたいなね
なんか、そういう、結構ロジカルな部分は多いですよね

運営(みよし)

あの、ちょっと、すみません
まあ、そこは『ドグラ・マグラ』の一節を用いて違うよねっていうのを言っていますから、実際のところ何も文句はありません
日本語苦手です、こんにちは!

運営(みよし)

その、そこだけです
それから、このババロアとパンナコッタの違いから、少女がアレルギーを持っているから、だからパンナコッタでなければいけないっていう繋げかたとか
あとは、探偵ルクスの ~「フランスの文化が入ってないと喉を通らないんだよな」~ とか、ちゃんとマヨネーズってフランスの文化通っていうの、初めて知りました

庵字

あんじ ああ、そうなんですか

運営(みよし)

はい
調べてみると、リシュリュー公爵がパリでマヨネーズを紹介したっていう記載がいろいろあります
それで、あのもっと詳しい記事もほかにもあるんですけれど、我らがキューピー先輩*にしておきますね
そう、その、これ、マヨネーズ、本当にちゃんとフランスの文化通っているって思って……こういう細かいところまで意識されているんだっていうところで、この作者さまはミステリ好きです

*キューピー マヨネーズ>ヒストリー

庵字

いや、細かいですねぇ

運営(みよし)

あと……謎といえば、ルクスがむりやり直訳した、辞典使って直訳するところ……ありました
この、 ~誰が風邪から戻ったかスパイしろ~ ……これ本当の文章は何でしょうね? 本当に直訳だとすれば、なんだろう……Spy on who came back from a cold……笑
こういうことに、なるんでしょうか
確認ならwatch out forとか体調不良ならsickみたいな、他の表現もありますけど、それでも

庵字

これに関しては誤訳なわけですよね

運営(みよし)

誤訳だと思います

菱川あいず

本当なら、もっとその単語を組み合わせて別のタイトルがあるわけですよね

運営(みよし)

今回、ちょっと読み込み時間を確保しきれてなくて考えてきれていないんですけれど、何だろうなっていうのは気になっております

庵字

うん、謎ですね

運営(みよし)

絶対にこれは、城主は誰なのかっていうのに関連した内容であるのは確実なんですけれどね
ああ、でもタイトルだから違うんですかね? 実在するものの可能性もありえますか

庵字

ですね
実際に『ドグラ・マグラ』はそのままですから

運営(みよし)

少女が読んだことのある英語の作品……

庵字

ね、もしかしたら和訳されていないそういう書籍があるのかもしれないですね

運営(みよし)

なんだろうなぁ、と気になっております

庵字

あとは、私が感じているのは、名前でスパイスっていうのがスパイの複数形だったっていうことがわかるじゃないですか
けれど、本来ならスパイズと発音するのが正しいんじゃないか、みたいな
ツッコミが作中で入りますよね

菱川あいず

ありますね

庵字

ありますよね
普通はこれ、ズになりますよね、ツインズとか浦和レッズとか
でも、これあえて作者がズではなくてスにしたっていう話なんですよね、確か
それなのに、これだけこだわっているような人が香辛料と間違えれる名前を付けるのかなっていう違和感があるんですよ

運営(みよし)

間違えたかった、っていうことですかね

庵字

うん
メタ的に読むと、スパイスって香辛料と間違えてほしいからっていうところなんですよね、きっと
けれど、本当にこの女の子が考えた作中世界ならスパイスっていうのは違うなって思い至ってスパイズっていう表現にするだろうし
さらに、ほかのふたりは、シンカー、テラーって、このふたりはシンクにer、テルにerがついているじゃないですか
それだったら、もうこの名前の系統で統一しないのかなって思いますよ、私は

運営(みよし)

それでいうと、たしかにパンナコッタは、急に

庵字

そうそう、急にパンナコッタが出てくるし
本当はね、こういう星の守護精霊≪セレスティア≫、4人の魔法少女ってなったら、統一するんですよ。セーラーなんたらとかキュアなんたらとかって
こういう作品において名前っていうのは絶対的なものになり得ると思うので、こういうね、名前の法則がばらけているっていうのは、なんかね、厨二ではないなっていうのを、感じますね

菱川あいず

運営(みよし)

服装については、ちゃんと、こう、やってますけど
名前の統一に関して言ってないですもんね
ただこういう意味だよなっていうのを共有してくれるだけで

庵字

そうそう
これ、最初から、選ばれた4人の少女っていう設定だからなおさら違和感があるんですよね
これがもし、もともと敵だったけれど、すこしずつ仲間になっていくっていう設定だったら、まだバラバラなのはわかるんですけれど
最初から、4人揃った、決め打ちの、いわば戦隊みたいなものだったら絶対に名前の統一感っていうのは絶対のはずなので
ここは、もうミステリの謎解きのための設定とはいえ、ちょっと、もう少しやったほうが良かったんじゃないかと感じますね
というのが、私が気になったところですね

運営(みよし)

統一は、がんばってはいますよね、現段階でも

庵字

ですねぇ
これ、ようは、シンクっていうのが沈むなんですけど、考えるのシンクというのと誤訳、勘違いしたし
テラーも、恐怖のテラーと間違えることになっていたわけじゃないですか

運営(みよし)

カタカタ表記だからこその誤認ですよね

庵字

そう、だからこそ、うん
なおさら、別の意味に捉えられるような名づけはしないんですよ。仮面ライダーWっていう特撮のテラー・ドーパントみたいに、テラーって聞いたら、絶対に恐怖のテラーだと連想するんですよオタクは
だからね、ここの名前のつけかたの妙みたいなものは、もう少し頑張ってほしかったなって思います



ジョン・ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』(Tinker Tailor Soldier Spy)という小説があることを選考会後に知りました。本作のタイトルはここからとったものである可能性が高いです。
私の発言どおり、作中レベルでは、確かにネーミング法則は統一されていないのですが、そもそもタイトルが「ティンカー〜」という既存作のパロディ、というメタレベルで見るなら、統一されていないことが正解、となります。
庵字

運営(みよし)

ちょっと作者の都合が、多分にはいってしまったのではないか、みたいなことですよね

菱川あいず

うん
これ、テラーって、あれなんですか? わからないんですけど、テラーって、こう、テラーは予言者みたいな意味にならない? 僕の感覚だとそうなんですけど

庵字

テラーのって、tellでテルですよね?

菱川あいず

はい、そう、それです
なので、僕は予言者的な意味なのかなっていうイメージで

運営(みよし)

予言するために計算するのかなーくらいの認識でした、わたしは
そういうの、昏いのでわからないですけど

菱川あいず

まあ、若干、やっぱ、名前のほうは強引さがあるのかなぁって、いうところ、ですよね

運営(みよし)

まあ、あの、最初の ~A 最近はやりの特殊設定ミステリってどうよpart3~ のところでも、自虐風味が漂うじゃあないですか
それも踏まえているんですかね

菱川あいず

うん、まあ、さっきは僕、これを言い訳っていう表現で使っていたのかな、たぶん

菱川あいず

あと、迷惑こうむるっていう表現は間違っているのかどうかっていうのもね

運営(みよし)

そこは、あの、『ドグラ・マグラ』から引っ張ってきたんだっていう前提があれば、そうだよねっていう納得感はあります

菱川あいず

『ドグラ・マグラ』から引っ張ってきているというと?

運営(みよし)

えっと……はい?

菱川あいず

ああ、若干強引でも良いっていう話をしてる?

運営(みよし)

すみません、どこのお話ですか?

菱川あいず

あ、いや、今の『ドグラ・マグラ』から引っ張ってきているって話

運営(みよし)

ああ、あの、えー……前後が無ければ強引に映る話だとしても、この少女が『ドグラ・マグラ』から引用してるっていうのはちゃんと書かれているので、提示されているわけじゃあないですか
菱川さんが言い訳っておっしゃっているところにも、丁寧に誘導してくれるなら、まあ、良いよねっていうことが書かれているので
はい、なので、納得はできるように、書かれているようには感じる、ということを申し上げています

菱川あいず

うんうん……
まあ、そのー、この巻頭歌で ~これ以上生きるのなんて迷惑だと身悶えしているのか~ っていうところで
これも別に、あの御免にする必要は、たぶん、なくて

運営(みよし)

……?

菱川あいず

これようは巻頭歌って、『ドグラ・マグラ』にもあるんだよね
でも、まったく違うから

運営(みよし)

内容ですか?

菱川あいず

内容ね、内容の話
だから、まあ、あの、作ってるんだけれど ~〝これ以上生きるのなんて迷惑だと 身悶えしているのか~ って、別にそこまで表現としての不自然さは感じない

運営(みよし)

あ、そうなんですか?

菱川あいず

うん
個人的には、御免でもいいんじゃないかなって笑

菱川あいず

うん、個人的にはするんだけど
まあ、イメージの問題ですね
だから、まあ、若干、誤用とまでは言えない、っていうのは本人も、それは注意的に書いているとは思うんですけれど

運営(みよし)

スパイスっていうのも、そこに関わっているんですかね

菱川あいず

うん、まあ、めっちゃかっこいいんだけどね
名前、超かっこいいじゃないですか

運営(みよし)

恒星戦士≪ルミナス・ブレイブ≫とか、永遠城≪エターナルキャッスル≫とか

菱川あいず

そうそうそうそう
あの、だから……良いかなと思いますけど、厳密にいえば強引なところはあるのかなって

庵字

まあ、そもそもパンナコッタっていう単語ありきで書かれたものなのでね
むしろシンカーとか、よく考えたなって
テラーとかのほうが異物なんですよね、この場合

運営(みよし)

たしかに、ですね笑

庵字

だから、そういう意味では、パンナコッタっていう単語から、よくこの話を作って3万文字で纏めてっていうのができたなって思いますね

運営(みよし)

ちゃんと『ドグラ・マグラ』の流れを汲んで、そのうえで指定文を使って3万文字ですもんね

菱川あいず

まあ、あと、さきほど庵字さんが、比較的最初の段階で、このー……掲示板のね、ところでね、ここで、安心したっていう趣旨の発言だったと思うんですけれど、逆に、これが無いとむしろ一体この作品は何を描いているんだっていうのを、そもそもミステリなのかもわからないし、何をしているのかとか、何がおこるのかとか、あの、この作品のリアリティラインはどこにあるのかとか
そういうのがわからないままずっと読まなきゃいけなくて、長いのもあって、結構辛いと思うんですよね
最後まで読むと、ああ、こういうふうに纏まっていたんだってわかるんだけど、これは何を、読んでいるんだろうっていうような笑
そういう感じになるのと、あとは途中でね、途中でっていうか、急にいろいろ思い出していくわけじゃないですか
それが一個一個ヒントになっているわけなんだけれど、そこが一体何なのか
ようは、ここで思い出すことっていうのを、この作品は思い出すことが正しい、うん、正しいっていう前提で進んでいくことになるんですけれど、厳密には、まあ、わからないじゃないですか
読んでいる側としてこれが正しいのか正しくないのかっていうのがわからないっていう状態で読んでしまうと、何も確かな情報が無い中で読まされちゃうから、結構辛くなっちゃう
ようは、何を信じていいのかっていうのがわからない作品で
最後まで読むとわかるんだけれど、最後まで読まないとふわふわした状態になっちゃうかなぁというふうに思います

庵字

んー

運営(みよし)

短編部門のときのk.『コンパクトカー』の宮島刑事の視点が挟まれないと、っていうのと同じ感覚の理解で合ってますか?

菱川あいず

うん
まあ、これはどこかでリアルな話だよってね
これに関しては思い込みだけれど、ここに関してはリアルだよっていうのを、が、まあ、なかなか難しいんですけれどね

運営(みよし)

もう、特殊設定ミステリの難しさですか、これは

菱川あいず

うん、そうですね

庵字

それをわかっているからこそ、この作品では某掲示板のスレッドが挟まれて、こういう設定でこういう書きかたにするのは辛いって作者もわかっていたんでしょうね、きっと

菱川あいず

だって、これ、本当に根も葉もないこというと、本当にこの主人公は魔法少女なのか、本当にここはエターナルキャッスルなのかっていう確証は何1つないんですよね
無い中で、やっぱ、読むっていうのはなかなか辛いんじゃないかなってなる、感じしますけどね

運営(みよし)

ワードサラダのところなんて、もう確信してますよね
あの、法律家の菱川さんの前で申し上げるは、ちょっと、あれなんですけれど……他に良い言葉が思い浮かばないので、確信犯かなという表現しかできないんですけれど、使いかた、すみません

菱川あいず

ああ、でも確信犯って日常的に誤用されているものとはまた違うので

運営(みよし)

違いますよね、やっぱり
まあ、今は誤用させていただきますけど
その、ここで少女がどういう状況に置かれていたのかっていうのをざーっと流して理解させて、ラストっていう、ちょっと少々……笑
少々の無理やり感はあるけれど、納得感を齎すためにはここで情報を提示しておかないとっていう、ミステリを読み慣れた上での感覚が発露されてますよね
こういう感覚だからこそ挿入された要素が多々あるなと、理解しました
理解、してます

ちなみにここ、『魔王のいた教室』っていう小説のあらすじがあるじゃあないですか
これは、いわゆる安堂理真方式という認識で合ってますか?

庵字

ん?

菱川あいず

どういうことどういうこと?

運営(みよし)

あのー、その世界では実際にあった事件を小説にしているよっていう

庵字

ああ、実際に探偵がいる世界で

運営(みよし)

はい、解いたものを、それをそのまま小説化したようなものですかね
最後、エピローグでは、僕とNのやりとりが書かれているわけですけれど、『デッドエンド』事件は解決しましたよ、って僕が言っているわけですよね
事件はすでに起きて解決してしまっているんですよ、Nが飛び降りの少女とゴッツンコして意識不明になっている間に
ということは、そういう理解で良いのかなと思いました

庵字

そうですね
これ、この世界で実際に起きたっていう『デッドエンド』事件が小説化されて、そのあらすじが抜粋されているという認識になるんでしょうね
……これ探偵の名前がNってなっていますけれど、何か意味があるんでしょうかね

菱川あいず

道尾秀介かな?

庵字

なにやら続編が出るらしいですけれど
これもしかしたら、この作者さんが書いている他のミステリのシリーズ探偵かも知れないですよね

運営(みよし)

こういう性格の名探偵、知っているような気がしますけど、N……いるのかなって、ちょっと覚えてないです

庵字


これ、名探偵がアルファベットでN、1文字で
イニシャルを取ってきたのか、こういう名前なのかってね
『ロボット刑事K』みたいな、ね
ここであえてイニシャルにするっていう意味っていうか、効果がよくわからない
別に、この『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』だけに出てくる探偵ならもう固有名詞つけちゃってもいいだろうし、なんなら探偵っていう言葉で通しちゃってもいいだろうし
よくよく読むと、僕の視点からNって呼んでいるので
Nと認識しているんですよね、僕は

運営(みよし)

Nと名乗っている名探偵ってことですよね

庵字

ですね
だから、この作品だけで使い捨てる探偵なら、なんかね

運営(みよし)

風鈴坂紬*ちゃん笑

*j.『大正浪漫系女子探偵と七支刀の殺人』

庵字

そう
もう他に思いつかないくらい変な子にしちゃうとか、既存の名探偵からパロディするとか、もうちょっとそこ、遊んでも良かったのかなっていう……もしくはこのNっていうのは作者の中では何か意味があって、でもあえて明かしていないだけなのかもしれないですけど

運営(みよし)

あるいは、この、シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイスを作るのに疲れ果てて、締め切りまでの時間を考慮して、もう名前なんてどうでもいいってなったのか
いずれかですね笑

庵字

そうですね笑






大賞選出

運営(みよし)

はい、そういうことで
大賞作選出へ移りたいと思います
それで、今回は5作品ということで、3作品を選んでからベストなものをひとつ選出するという形ではなくて、もう、2作品を先に選んで、それから大賞作を考えていきたいと思います
よろしくおねがいします

よろしくお願いします

運営(みよし)

さい
とういうことで、ご準備よろしいでしょうか?

庵字

いいですよ

菱川あいず

どうぞ

運営(みよし)

それでは、いきます
せーの――(付箋開示)――えーっと
庵字さんがl.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』とp.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』
菱川さんがp.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』とo.『幻の地下アイドル』
わたしがn.『狙われた囮』とp.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』

……『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』が皆勤賞です

菱川あいず

そうですね

庵字

ですね

菱川あいず

まあ、でも一応、民主主義なので

庵字

うん、話し合いはしておきましょう

運営(みよし)

はい、そうですよね

なので、あのー、わたしは悩んだものとして、o.『幻の地下アイドル』とn.『狙われた囮』とp.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』、この3作品で悩んだんですけれども、oではなくnを選んだのは、単純に好みです
わたしはあまりoをスムーズに読めなかったっていうのがあるので、この、リーダビリティについていけなかった、置いていかれちゃったっていうので、nのほうが好みに合ったというそれだけに過ぎないです
nの個別作品確認のときにも似たようなことが言われていたんですけれども、作者は何処まで読者が考えているのか想定すれば良いのかっていうのは、読者にも経験や知識の幅が存在しているためにペルソナを想定しにくいものになるといいますか、すべての読者に対する想定は、まあ、不可能に近いことだという認識なので、そのあたりも、ミステリを書く難しさとして収束されるのかな、と思います
ので、減点するほどのものでは無いという認識、です

庵字

そう、もう作者が読者をどこまで信頼するかですよね

運営(みよし)

それです笑

菱川あいず

なるほど、うん
なるほど、それこそね、頂き女子を知らない人もいるわけだからね
oはね、こう、下地の2、3割はそれだから

運営(みよし)

そうなんですか? えっと、あの……ニュース見ます

菱川あいず

逆に言うと僕はoが読みやすくて
まあ、普通に読者として読んでいて楽しめた作品なのかなーというふうに、気がしますね
途中で目が変わることは無かったっていう感じかな

庵字

おー

運営(みよし)

はい
庵字さんいかがでしょう?

庵字

私はとりあえずlを選んだんですけど、ミステリという枠組みから見たら少し外れるんですけれど、今回、菱川さんやみよしさんが話してくれた読解を聞いて、これは私が思っていたよりも深い、広がりがある作品なんだと思って
本来の説明しても良いような部分まで削りに削りとった、もう骨組みみたいなものですね、これ、2100文字くらいしかないっていう、その、本格のほうにも広げられるし、サスペンスあるいはホラーのほうにも読者の取りようによって読めるようになるっていうこの可能性が面白いんじゃないかと思って
私もちょっとnとね、迷ったんですけれど、ここは、ここでlを推しておかないと、あまりこういう作品を読めなくなるんじゃないかなっていうこともあって、ここはlを推しておくべきなんじゃないかということでlを推しました

運営(みよし)

んー、わたしは今、庵字さんがおっしゃってくださった内容を、悪いほうに受け取りすぎてしまって、それを不足しているとして受け取ってしまって外してしまったんですけれども、でも、確かにこのラインを攻めてくれる作品が読めなくなるのは、わたしも嫌です
うん、もうmの、はい、m.『漫才「名探偵」』については、あの、ごめんなさい、これは問題作です

菱川あいず

漫才のね、台本としては非常に良いんだけれどね

庵字

うん、そういう次元でね、戦ってないからね

菱川あいず

前回のね、『朝をさがして』の再現みたいなね
優れているんだけれど、ちょっとね、我々とは違う物差しを使って戦っていたっていうね
それが、どっちの物差しが正しいのかっていうのはね、またそういう問題では無いし

運営(みよし)

小説としては、抜群におもしろいんですよ
好きか嫌いかで聞かれたら、好きって即答できるんですけれど、ミステリかって聞かれると……はい
そういう、おっしゃるように、選ばせてくれない作品ですね

庵字

なんか、あれみたいですよね
サッカーやろうって言っているのに、なんか野球のバット持ってユニフォーム着てて、っていう感じですよね

運営(みよし)

ああ、持ってますね
それで、当然のようにバットで素振りしてます

菱川あいず

運営(みよし)

ちょっと危ないから、野球はむこうの広いところでやってくださいーって、なりますね
ただ、読みたいといえば読みたいです、この作品

菱川あいず

アクセントとしてね、良いよね

庵字

うん
あと、nとoも良かったんですけれど、このラインナップから言うとちょっと優等生過ぎたのかなっていう
ミステリとしても完成されていて話も面白いっていう。本来だったらこのどちらかを選ぶんですけれど……前回の短編部門のとき、ちょっと、なんか私が保守に走りすぎたみたいな笑

運営(みよし)

それで言えばわたしも先頭集団のひとりです笑
今回も優等生から選んでますし

庵字

うん
それも良いんだけれど、もっと、広い視野で選んだほうが賞のためにもなるんじゃないかということで今回はlを選んだということですね

菱川あいず

うんうん

庵字

あと、p
もうこれは全員選ぶんだろうなと思ったので

運営(みよし)

これは、そうですよね
はい
幻想的な部分、あの、論理的ではない部分に関しても『ドグラ・マグラ』の傍流だということなら、ちゃんと納得感は得られるということで
おふたりのお話を聞くまでは引っかかっていたところもそういう解釈をすればいいのかという、自分の中で一旦答えを見つけられたので選びました

菱川あいず

うん
まあ、正直なかなか、あのー、1読して何をか理解するというのは難しい作品で
僕も、2、3読してようやく全体的な繋がりがわかったっていう作品だったなぁというふうに思います
やっぱりだから、あのー、l.『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』もそうで
僕、1読目はもう何が何なのかわからなかった、っていうのが本音だったので
で、そんなかで圧倒的にわかったのがo.『幻の地下アイドル』だったなぁっていうのがあって
あの、僕はそういうところ評価しても良いんじゃないかなっていうふうに思うんですよね

庵字

そう、p.『シンカー、テラー、~』は特殊設定ミステリなんですけれど、私、特殊設定ミステリをあまり得意としていないんですけど、こういう形でね、メタ特殊設定のような形を提示してやってくれれば、もう、私のような旧い人間でもストンと腑に落ちるし
そういう処理の仕方もうまかったですし、うん。あの、トリックについてはあまり触れられていなかったんですけれど、シンカーが上半身だけの死体になっていたとか、そういうのもちゃんと特殊設定に上手く絡めた状況設定だったと思うし……うん、すごい細部にまで気が行き届いているし、3万文字かけて、これだけの細部にまでこだわったものが良くできているなと思いますね
そういう意味でも、んー、1作だけなら絶対これにしていたので
これ、やはり良かったんじゃないかな

運営(みよし)

たしかに、過不足なく説明して、くれている、ような、雰囲気、ありますよね
もちろん幻想的な部分もあるんですけれど……まあ、書きこんでくださいましたよね

庵字

ですよね
やっぱ文字数制限がつけられていなからこういうところに情熱が向けられてね

運営(みよし)

たしかに、前回の8000文字は、厳しかったんでしょうね

庵字

厳しかったですよ
ギリギリの人が何人もいましたから

運営(みよし)

ギリギリというと、この方も8月31日の19時に提出してくださっていますからね

庵字

ね、それまで手直しをしていたんでしょうね

運営(みよし)

そっか、推敲……
はい、それだけのこだわりを見せてくださいましたよね

庵字

ええ、こだわりが見えますもん
細部に

運営(みよし)

はい
シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイスのがんばりもありますよね

庵字

ですね
もうパンナコッタっていう言葉をここまでこねくり回したのか、っていう……そうですね、だって、他の4作品は別にパンナコッタである必要はありませんからね
まあ、『幻の地下アイドル』は使っていませんけれども
『そんなのパンナコッタだって~』も、毒を混ぜる食べものはパンナコッタである必要はないわけだし

運営(みよし)

おそらく白い食べものなら何でも大丈夫そうですよね

庵字

そうそう
『狙われた囮』の芸名だってもう何でもいいわけだし、『漫才~』は論外だし
そういう意味では、パンナコッタという要素を核として、本当にもう使いきった、ストーリーに絡めてきた

運営(みよし)

はい
ババロアではだめですもんね、パンナコッタでないと

庵字

うん
この、指定文使用っていう、この名前から何か賞をつけるんだったら、やっぱりこれなのかなっていう
そっち方面からの考えかたをするのも、私は良いんじゃないかと思いますね

運営(みよし)

なぁるほどです
さきほどの選考時にもいくつか指摘はありましたけれど、それを踏まえて、やはりこだわりが生きているなっていのを感じますね
いかがでしょうか、菱川さん

菱川あいず

うん
やっぱ、まあ、なんか、先ほどから言われているようなことを含めて、僕は1読ではわからなかったけれども何回か読んだうえで、やっぱり1番細部にまでこだわれているのはそうだし、パンナコッタの使いかたもね
あとは、迷惑をこうむるっていところもちゃんと分析がされていて
まあ、そういうディテールのところで。なんか光るものがあったのかなっていう気がしてるのは、やっぱり『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』なのかなぁっていう気がします
で、『幻の地下アイドル』のほうは本当に、繰り返しますけれど、リーダビリティ高いです
まあ、あの、僕はやっぱり犯人像が残念だったというか。逆に言うと僕、そこを直してたらこれがトップなのかなっていうふうに思っていたんですけれど

運営(みよし)

たしかに、驚きの面は強くなりますもんね

菱川あいず

うん、そう
だから、そこが、やっぱり全体に響いているのかなーというふうに
うん、ね、やっぱりこいつストーカーだって言っていたやつが実際に犯人でしたって言われてもさすがにね
ちょっとつまんないんじゃないかなーっていう

運営(みよし)

あっ
p、oの順番で書いてくださったのはそういう意図ですか?

菱川あいず

そうです、そう、その趣旨です、はい
だから、本当に、そこがなおっていれば、僕は順位が変わるのかなと思います
まあ、『狙われた囮』は、まあ、ミステリとしては優等生に見える一方で、なんか、こう、地味というか。そうそう、謎が何なのかっていうところと、解決が何なんだっていうところが、ちょっと、小粒感があったんじゃないかなーというところがありますねー

運営(みよし)

こつぶかん

菱川あいず

そう、ねー、もっと、こう……惹きつけられるような、そういう謎ではなかったのかなっていうのと
まあ、最後まで読めば、ああ、こういう話だったんだっていうことがわかるんだけれども、けれど、読んでいて途中とか、ちょっと退屈するような、何が謎なのかっていうのが見えにくいのかなっていう感じですね
で、漫才のほうはさきほども言ったとおりです
これ漫才としては本当に完成度高いと思っておりますね

運営(みよし)

実際にどなたかにやってみていただきたいですよね

菱川あいず

うん、そうね
あと『そんなのパンナコッタだって迷惑こうむる』については、これタイトルそのままにする必要はなかったんじゃないかなっていうふうに感じていて

庵字

私もそれは思いました

菱川あいず

そうそうそうそう、これタイトル、オリジナリティある感じで考えてほしかったなって思うのと、これ1読しただけではよくわからなかったっていうのは、あのー、2100文字にしてはこの作品は結構人がたくさん出てくるので、ちょっとわからないんですよ
この関係が誰と誰で、誰が親戚で、誰が殺されてて、誰が事故死でっていうのがね、結構混雑していて。それが、ちょっと結構読みにくかったかなっていうので、ちょっと第一印象が微妙だったかなって感じですかね
でー、そう考えてみるとやっぱり『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』っていうのが、全体的な完成度と、ある程度こういう批判を受けるだろうっていうのを先回りして対策している感があるので審査する側から言うとなかなかケチをつけづらいってのがあったかなっていうのと笑
まあ、先ほども言ったとおり、1読目はなかなか辛いんですよね
何を信じていいのか、何が本当なのか、っていうのが最初の段階ではわからないので、まあ、なかなか辛いんですけれど……まあ、でも、最後まで読むとね、わかるようになっているんですけれどね

運営(みよし)

1読目では構造がわからない状態ですからね

菱川あいず

うんうん

庵字

あと、私さっき指定文部門っていう観点からパンナコッタの使いかたが良いっていう話をしたんですけれど、もう一方の「事件の鍵を握るのはあの人物に違いない」のほうに着目してみると、これは『狙われた囮』これが1番ですよね

運営(みよし)

ああ、ラストでパーンと決めてくださってて

庵字

そう、ただ単にこの指定文でなければ成立しなかったっていう話では、この、後からつけ足したとか無理やり入れ込んだとかそういうのではなく、本来のとおり、指定文のために掛かれたというか、テーマ設定からしても良かったんじゃないかなと思いました

運営(みよし)

先に、この「事件の鍵を握るのはあの人物に違いない」っていうのを軸にして、この流れならパンナコッタのほうも使えるかもしれない、っていうふうに考えて組み込んだ感じ……ですか?

庵字

そーんな感じもしますね
とにかく、この「事件の鍵を握るのはあの人物に違いない」っていう指定文の使いかたが抜群にうまかったし、傍点も降ってあったし

運営(みよし)

絶対にこれはこうするっていうものを、最初に決めておくっていう意思を感じますよね

庵字

これ、なんか、手練れた使い方ですよね

運営(みよし)

はい、ですです
さきほど菱川さんがおっしゃっていた、謎が引っ張って行ってくれないというのは代わりに安堂さんが引っ張って行ってくれるという理解なんですけれども

菱川あいず

まあ、我々は(安堂理真を)知っているからね笑

運営(みよし)

そうですね、たしかに
あの、知らない方もいるのは、そうですね
けれど、個別作品でのときにも申し上げたんですけれども、いかんせん相性がよろしくないというのも申し上げましたけれども、優等生であることは決して悪いことではないので評価したいところだなというふうに考えました

庵字

塩を入れてくれるなってことでしたよね、ミルクティーの中に

運営(みよし)

はい、まあ、サラダホープではなかったので

菱川あいず

サラダホープは塩だよね、確かに

運営(みよし)

塩は塩でもサラダホープが入っていたらびっくりしませんか? ミルクティーに……もう、そこまで行くなら潔く受け入れられるかもしれないです、驚きすぎて

庵字

あのー、パフェにコーンフレークが入っているじゃあないですか、嵩増しで
あの、ミルクボーイの漫才で
あれ、法律ギリギリでやっていますからね

運営(みよし)

そうなんですか笑

庵字

そうですよ、あれ、もう1段コーンフレークの段が増えるのなら、俺は動くよっていうのでね

運営(みよし)

あっ、ありましたね! 言っていましたね! 凛野さんのお笑い講座から、探して、見ました
あの、あれがきっかけで、おわらいにも伏線回収があるんだってことを知って、わかるようになってきました

庵字

ミルクボーイで知ったんだ笑

運営(みよし)

もう、すっごいおもしろくてびっくりしました

菱川あいず

うんうん

庵字

あれ、もうM1の歴代チャンピオンネタで、私あれが1番好きですね

運営(みよし)

あれは、お笑いに詳しくなくてもちゃんとわかりますし流れにも乗れて

庵字

あれは、なんだか朴訥とした話しかたも良いですよね
それに、コンビの名前がわからなくても、いや、それはコーンフレークやないか! っていうのでね、コーンフレークっていうだけで

運営(みよし)

はい、わかりやすくて
わたしちなみに、モナカの親戚のやつがすごく好きです

菱川あいず

うん、今何の話してんですか?笑

運営(みよし)

だって、お笑い関連が2作品あるんですもん

菱川あいず

たしかにね

庵字

おー、そうね

運営(みよし)

なので仕方ないです、そのまま文字起こしします
まあ、お笑いはここまでにしましょう笑
ってことで、民主主義を始めます?

菱川あいず

ね、これ、ね
もう話し合いの結果、どれになったのか、っていう

庵字

そういう話ですね

運営(みよし)

はい

菱川あいず

じゃあ、1個に絞ってみる?

庵字

絞りましょうか

運営(みよし)

じゃあ、付箋の、○つけてください

――5分程度――

運営(みよし)

はい、よろしいですか

庵字

よろしいですよ

運営(みよし)

はい、では、そしたら、せーの……!







運営(みよし)

『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』
大賞はこちらに決まりました

菱川あいず

満場一致でね

運営(みよし)

ぅえい、はい、満場一致です。企画当初は想定しておりませんでした! ということで、えー、ちょっとカンニングさせてください……MysteryExhibition1:指定文指定部門、p.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』、こちらの作品を大賞受賞とします!
お疲れさまでした!

ありがとうございました






結果(選考委員&読者投票(投票有効期間:20251130→20250228))

大賞
『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』

読者投票
1.『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』(6票)
2.『漫才「名探偵」』(5票)
3.『幻の地下アイドル』(3票)

*第3部門の提出期限締切を延期することに伴い、本部門の読者投票期間を延長します
 ご承知おきください







    おわりに

    運営(みよし)

    ということで、何か言いたいことありますか?

    菱川あいず

    うん、これで、あの、もう『シンカー、テラー、パンナコッタ、スパイス』が大賞だっていう理由はしゃべり切ったってことだよね

    運営(みよし)

    はい
    あれ、あの、しゃべり切っていないですか?

    菱川あいず

    いや、前回さ、なんか指摘があったじゃない

    庵字

    あー、大賞に繋がってないみたいな

    菱川あいず

    そうそう、大賞に理由が繋がってないみたいなさ

    運営(みよし)

    ああ、あれは、おそらく、あの可能性の段階ではあるんですけれど、わたしの持っているデバイスでは正確に状況を再現できていない現象なので、あくまでも検証できていないので、確証はありませんけれども、ページの不具合だと認識していただければ十分です
    あのページの何らかの不具合で、大賞受賞のセクションで片方の作品だけあるいは両方の作品が表示されていない状態になってしまっていたのかなって、いろいろ確認したかぎり想定できる可能性として挙げられるのはそれくらいしか思い至らないんですけれど……だから、こういう趣旨の指摘であれば、あの短編部門における選考会のときの我々は、悪くないんです

    強いていえば、サーバの負担を考慮する気が無いうえに対策しなかったわたしの責任です

    庵字

    へー

    菱川あいず

    なるほどねー

    運営(みよし)

    はい、確信まではありませんが……目次の表示の修正はしましたけれど、他には特に手を加えていないので……
    正直なところ、お問い合わせで連絡してもらえたら助かりますね笑

    庵字

    SNSで言うんじゃなくてね

    運営(みよし)

    SNSを見ないってわざわざ投稿しておいたのになぁ、と苦笑
    教えてもらわなければ気づけませんでしたよ、もー……って、思ってしまいましたね
    ワガママな自覚はありますけれども

    ということで、ほかに何か言いたいことありますか?

    庵字

    そうですね……

    菱川あいず

    次回、次回に向けて、何か……うん
    作品数10ほしいですね、やっぱ

    運営(みよし)

    菱川あいず

    だって、カッコイイじゃないですか
    作品数Zって

    庵字

    Z行きたいですよね

    菱川あいず

    そうそうそうそう、Z行きたい

    庵字

    Zを狙うんで、またギリギリにね

    運営(みよし)

    あぁぁ、是非やめていただきたいぃ……!

    庵字

    11月30日*にね、19時ジャストに
    あ、でもミステリ好きとしてはYかな、やっぱり

    *MysteryExhibition1:名探偵創造、締切変更前
     →変更後:2026年2月28日19時

    菱川あいず

    あー、良いですね

    運営(みよし)

    たしかにX、Y、Zは人気になりそうですね
    次の部門が、名探偵創造というわけで

    ああ、そうだ、はい、そのー、探偵役を残念な人間にしなければならないという指定があります
    イメージ画像のほうを参考にするかしないかはあなた次第ということで、お好きなだけ残念にしてください

    庵字

    この指定もなかなか独特ですよね

    運営(みよし)

    でーすか?

    庵字

    それこそ指定文を使えとか文字数の制限とかならよくありますけれど、運営がキャラクターを設定して、こいつを使えって言ってくるコンテストは、なかなかないんじゃないですかね

    運営(みよし)

    まあ、ミステリといえば名探偵というのがあるので、そのー……ちゃんと名前を決めて、こういう人っていうのをやったほうがいいのかな、とも考えたんですけれど、今回は初めてのことでもあるので、やっぱり、遊んでもらったほうが作りやすいのかなって思ってイメージ図はつけたんですけれども、自由にやっていただく形にしました

    庵字

    この名探偵もかなりあそんでますよね

    運営(みよし)

    はい、残念な人……残念な人って何だろうって考えた結果……笑
    もはや哲学です、なので、もうお好きにしてください

    庵字

    運営が考えた残念な人っていうことですね

    菱川あいず

    うん、そうですね

    運営(みよし)

    はい……あの、個人的には森のクマヲ、気に入っています






    改めまして、MysteryExhibition1:短編部門への御参加ありがとうございます。
    第3部門_名探偵創造について、応募締切を2026年2月28日19時に延期します。
    部門の詳細は公式ページよりご確認くださいませ。

    おもしろいミステリ、お待ちしております!!

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